心理:人間の幸福度は周囲の幸福度に反比例、人は他人の不幸を願う

人間は自分が幸せを実感している時は、周りの人間にも幸せになってもらいたいと願う一方で、自分が不幸な境遇に置かれている時は、他人に対して自分以上のさらなる不幸を望む傾向にあるようです。ネットの書き込みなんかを見ていると、それを如実に物語っている書き込みが圧倒的に多いことに気付かされます。メシウマなんていう単語まで存在するほどで、他人の不幸は蜜の味を端的に表した言葉なのですが、何とも悲しい言葉でもあります。日本社会は病んでいると言われてからかなり経ちますが、バブル辺りから病みが始まっているような気がします。バブル期に円の価値が倍以上になった事で、日本人による海外で物を買い漁る行為が、世界中で批判された時期でもあり、アメリカが日本に乗っ取られるみたいな事まで言われていた時期でもありました。少なくともバブル期に活きたお金の使い方をしてさえいれば、現在の日本は全然違っていたんだろうなぁ、と思わずにはいられないのですが、その教訓が現在まで全く生かされていないところが、ある意味人間の愚かさを物語ってしまってもいます。政治パフォーマンスのためにバブル経済を創りだして、瞬間的に景気を良く見せる事ができたとしても、まさに悪銭身につかずで、結局はバブル崩壊後の後始末が大変になるだけで、バブルは一般庶民にとっては何の恩恵もないどころか、百害あって一利なしの存在でしかありません。最も、今の日本の場合、異次元緩和無しにはやっていけない台所事情もあるので、資産バブルはあくまでも副作用と考えた方がいいのかもしれません。バブル経済でこの世の春を謳歌している人がいたとしても、それはそれで良い事なのかもと思える庶民もいます。そういう人は自分が貧しいながらも幸せを実感できているからで、自分が不幸だとどうしても他人の幸せは妬ましく思ってしまうものです。嫉妬は醜いですが、人間の悲しい習性でもあります。

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幸福は相対的価値観

自分が例えどんなに不幸であったとしても、周りの人間全てが同じように不幸なら、不思議な事に不幸も苦にはならなくなります。不幸なのは俺だけじゃない、みんなが同じくらい不幸なんだと思えるからです。この心理状態は戦後復興の重要な要素でもありました。みんなが貧しければ、貧しさが苦にならないのと同じ原理です。私の幼少期もクラスに貧しい生徒が多かったので、それほど貧しさは苦になりませんでしたが、ただ家があまりのボロ屋だったので、それを馬鹿にされたことは多々ありました。外見がボロいだけならまだしも、中身も相当酷かったので、馬鹿にされても仕方ありませんでした。生まれた時からの貧困人生のおかげもあってか、貧困が体に染み付いてしまっているので、貧しいことは今では全くに気にもなりません。気にはならないのですが、特権階級的な恩恵を受けている人間に対しては、妬ましさというか、人生の不条理さを苦々しく思わずにはいられなくなる時が多々あります。自分の人生があまりにも不幸過ぎるので、運が良い人間が羨ましいというだけなのですが、こればかりは神に文句を言うしかないのかもしれません。

幸福とは何なのか?

幸福は人によって感じ方が違います。グルメで幸せを感じる人もいれば、旅行に行くことで幸せを感じる人もいます。子供がいることで幸せを感じる人もいれば、独身でいることに幸せを感じる人もいます。幸福感は十人十色なので、何を以って幸福とするかを定義することは不可能でしょう。世の中には自分が不幸な境遇でも、人が幸福ならそれが幸せという人も存在します。幸福とは少なくとも不幸を感じていない心の状態なのは間違いなく、今の私にとっては、健康ならそれだけで幸せだと、心から叫ぶことができます。健康であることが幸福であるための必要最低条件であるとも言えます。不安とは無縁な状態が幸福だとする人もいますが、そうだとすれば、多くの日本人が生活の不安を感じている昨今においては、幸せな日本人は日毎に減り続けているのかもしれません。最大多数の最大幸福を追求する政治をお願いしたいものです。

幸福感とエンパシー

エンパシーについては前回も書きましたが、幸福な人はエンパシーが強いような気がします。その事に対するの面白い記事があったので載せておきます。

New equation reveals how other people’s fortunes affect our happiness

“The people who gave away half of their money when they had the opportunity showed no envy when they experienced inequality in a different task but showed a lot of guilt. By contrast, those who kept all the money for themselves displayed no signs of guilt in the other task but displayed a lot of envy. This is the first time that people’s generosity has been directly linked to how inequality affects their happiness. Economists have had difficulty explaining why some people are more generous than others, and our experiments offers an explanation. The task may prove to be a useful way of measuring empathy, which could offer insight into social disorders such as borderline personality disorder. Such methods could help us better understand certain aspects of social disorders, such as indifference to the suffering of others.

「見ず知らずの他人に自分の持ち金の半分を与えた人間は、不公平な立場に置かれたとしても嫉妬しませんが、自分が逆の立場に置かれた時は罪の意識を感じています。それとは対照的に、自分の持ち金を他人に施せない人間は、不公平に関しては嫉妬するのですが、自分が逆の立場の場合は、他人に対する罪の意識は感じません。今回のテストが初めて、人の親切心と不公平感が人の幸福感に与える影響とを直接結びつけています。経済学者は、何故一部の人間は他の人間よりも親切なのかをうまく説明できませんが、我々の実験がその事を説明しています。今回の実験のタスクは、境界性人格障害等の社会性障害病を理解するためのエンパシーを測る有効な手段と認められるようになるかもしれません。そのような方法は、例えば他人の苦しみに対する冷淡な態度のような、社会性障害の特定の側面をより一層理解する助けになる可能性を秘めています。」

親切な人ほどエンパシーが強いのは当たり前で、他人と幸せを分かち合える人は、他人には嫉妬せず、逆に自分だけが幸せだと罪の意識を感じてしまうみたいです。逆に、社会不適格者は自分だけが幸福ならそれでよくて、他人の不幸など一切お構いなしのようです。結論としては、他人の不幸がメシウマと感じる社会不適格者は、何らかの社会性障害を抱えているかもしれないということらしいです。人の痛みが分かる親切な人間になる事が、幸福への近道なのかもしれません。親切な人だらけな社会は、それだけで幸福な社会と言えるからです。

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