漫画(アニメ)は何でこうも凋落してしまったのか

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その買うを、もっとハッピーに。|ハピタス

漫画やアニメが終わってると聞くようになって久しいですが、ここまでの凋落っぷりはちょっと有り得ないような気がします。何故こうなってしまったのか?若年人口激減による才能の枯渇もあるんでしょうが、人数だけではなく、質の方まで落ちてしまっている可能性があると囁かれています。漫画・アニメの黄金時代はさまざまのジャンルの良作・名作が雨後の筍のようにぼこぼこ出てきていましたが、今は一部の大人受けする作品ばかりで、純粋に子供のための娯楽ではなく、一部のオタクに媚びた(迎合した)、低俗な娯楽に成り下がってしまっているという辛辣な意見も存在します。

とは言っても、漫画やアニメは子供のためにはならないという意見もあります。昔から漫画読まないで勉強しろ、アニメなんか見てないで本を読め、と言われていたので、漫画・アニメの凋落は子供の教育上、歓迎すべきことなのかもしれません。ただ、世界的に漫画とアニメは、今や日本を代表する貴重な文化の1つでもあるので、文化を守るという観点に立てば、今の凋落は手放しには喜べません。文化の担い手になり得る才能発掘が急務ですが、子供や若者の漫画・アニメ離れを阻止できる、有能な人材が大量に要求されています。過去においては、そのような人材は掃いて捨てるほどいたのですが、残念ながら、20世紀の偉大な漫画家達のような人材が、大量に出現することはもはや起こり得ません。

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楳図かずお

子供の時に、楳図かずお氏という天才漫画家がいました。氏の作品を初めて目にしたのが、漂流教室だったのですが、それから氏のファンになり、まことちゃんを読み出し、サンデーを買うようになりました。なんちゃっておじさんが特に強烈で、なんちゃっておじさんが、まことちゃんの中の創作キャラと錯覚してしまうほどの出来の良さでした。ぐわし、サバラ、マッチョメマンとか、学校でもかなり流行っていたし、ギャグ漫画の最高傑作の1つと言えます。その一方で、おろち、恐怖、へび少女、猫目小僧などのホラー漫画でも秀逸な作品が多く、その溢れる才能に子供ながらに感心させられたものです。猫目小僧を見るために学校から走って帰っていたのが思い出されます。CMが3時のおやつは文明堂と前は海後ろはハトヤだったことを今でも鮮明に覚えています。

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高橋留美子

うる星やつらとめぞん一刻を知らない人間はまずいないでしょう。この2大超大作が同時期に執筆されていた事実には驚愕させられます。ビックコミックオリジナルは浮浪雲と三丁目の夕日を読むために買っていたのですが、めぞん一刻を読むためだけにビッグコミックスピリッツを買っていました。釣りキチ三平でマガジン、まことちゃんとおやこ刑事でサンデー、ブラックジャック、熱笑!! 花沢高校、がきデカ、らんぽう、べにまろでチャンピオン、こち亀、キン肉マンでジャンプを買っていまいたが、他にもコロコロコミックや小学生シリーズなどを買っていたので、家の押入れが雑誌だらけで、最終的に親に捨てられました。

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永井豪

永井豪氏と言えば、デビルマン、ドロロンえん魔くん、マジンガーZが超有名ですが、キューティーハニーも外せません。特にデビルマンは未だにマニアックな人気を維持しているので、相当息の長い作品でもあります。去年サイボーグ009VSデビルマンが発売されましたが、70年代のマジンガーZ対デビルマンと違い、本当に両者が命懸けで戦っているので、かなり見応えがある作品に仕上がっています。ただ70年代のアニメ版を知るファンにとっては、今のデビルマンはちょっと受け入れ難いかもしれません。70年代のアニメは、原作とあまりにもかけ離れていると度々指摘されていましたが、さすがにあの適当いい加減な時代でも、原作に忠実にアニメ化は無理ゲーだったみたいです。

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石ノ森章太郎

氏の代表作と言えば、キカイダー、イナズマン、サイボーグ009があまりにも有名ですが、特にキカイダーは、ハカイダー人気が空前の社会現象化し、物凄いことになっていました。今考えると、ハカイダーのあの異常な人気が、かっこいい生き方に対する憧れだったことが良く分かります。イナズマンも人気が高く、イナズマンが乗ってた乗り物の超合金を買ってよく遊んでました。009の人気が女子から高かったです。

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白土三平

忍者ブームを作り出した御大です。アニメ化されたサスケは特に小学生からメチャクチャ人気が高く、忍法微塵がくれを真似する子供たちが現れないで良かったと言われています。物語の中でも、サスケの微塵がくれを真似た子供たちが酷いことになっています。カムイ伝はさすがにアニメ化無理でしたが、外伝の方がアニメ化され、変移抜刀霞斬りと飯綱落としが健在だったのが嬉しい限りでした。カムイとサスケに憧れて忍者になりたがっていた子供がかなりいましたが、子供が無垢だった時代を感じさせます。

氏の作品の忍者武芸帳とワタリもかなり読み応えがあります。ワタリとゼロの忍者の戦いは一見の価値があります。うろ覚えなのでかなり曖昧ですが、ゼロの忍者が、ワタリの知り合いの忍者を目の前で宙に浮かせて爆破するシーンは、フリーザがクリリンを宙に浮かせて爆破するシーンと似ているような気がしますが、確信は持てません。

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藤子不二雄

ドラえもん、パーマン、キテレツ大百科、オバケのQ太郎、21エモン、忍者ハットリくん、エスパー魔美、魔太郎がくる!!、プロゴルファー猿、怪物くん等、まさに怪物っぷりの働きです。昭和を代表する漫画家と言っても決して過言ではありません。ドラえもんを見てどら焼きを食べたくなる子供は多かったし、オバQを見てラーメンを食べたくなる読者が相当数いましたが、ハットリくんでちくわはなかったです。

未だにアニメのドラえもんがやっていることは、未だにサザエさんが放送されていることに匹敵する驚きですが、ドラえもんとサザエさんは、出来の悪い子供(のび太とカツオ)を優しく見守るキャラ(ドラえもんとサザエ)がウケていると言われていますが、見ていて安心感があるのが一番大きいような気がします。

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あだち充

キャプテン翼を見てサッカーを始めた子供達のように、タッチを見て甲子園を目指した球児は相当います。80年代の野球人気にも、バース、掛布、岡田並に、相当な影響を与えました。恐らくタッチを超えるスポーツラブコメディ漫画は2度と現れません。アニメ版も岩崎良美のOPがヒット曲になりましたが、朝倉南は国民的なヒロインになりました。オレたちひょうきん族にも声優の日高のり子が登場したほどです。タッチの題名が上杉達也のあだ名のタッチャンのタッチではなく、バトンタッチのタッチだったとは全く気付きませんでした。

おっさん達のカラオケの定番曲である、H2Oの唯一のヒット曲「想い出がいっぱい」は氏の不朽の名作、アニメ版みゆきの主題歌でした。このラブコメディを超える漫画は金輪際現れません。みゆきを見て妹が欲しくなった子供たちが相当いました。

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梶原一騎

スポ根漫画の巨匠です。巨人の星、あしたのジョー、タイガーマスクという3大金字塔を打ち立てた偉人です。氏の私生活は置いておくとして、その才能は唯一無二と言えます。巨人の星を見てプロ野球選手を目指した子供、タイガーマスクを見てレスラーを目指した子供、あしたのジョーを見てボクサーを目指した子供が相当いました。

巨人の星の星飛雄馬は、あれだけ過酷な野球の英才教育を幼少期から受けながら、大リーグボールがないとプロとして一切通用しないのはあまりにも情けなさ過ぎるとも言われていました。タイガーマスクは人間でありながら、キン肉マンの超人に匹敵する体力がありましたが、あの無茶っぷりが人気の秘密でもありました。あしたのジョーは、4年間(15歳~19歳)で人間があそこまで変われるというのが、若さは可能性であることを如実に示しています。無学でホームレスの札付きのワルが、4年後に世界タイトルマッチに挑むという、まるでマイク・タイソンのような話です。

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手塚治虫

言わずと知れた巨匠です。鉄腕アトム、ブラックジャック、ジャングル大帝、メルモちゃん、リボンの騎士、アドルフに告ぐ、火の鳥、どろろ等、例を挙げれば枚挙に暇がありません。日本史上最高の天才漫画家です。物心が付いて初めて見たアニメが鉄腕アトムでしたが、その後もジャングル大帝、ふしぎなメルモ、リボンの騎士、悟空の大冒険にはまりました。子供時代は、氏のアニメと漫画の影響がかなり大きいです。

60年代~80年代に活躍していた漫画家達はまだまだいます。こち亀に至っては今年まで連載が続いていました。漫画・アニメ文化が日本を色々な意味で支えてきましたが、その文化の凋落は今の日本を象徴しているとも言えます。

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