人類は遂にゼプト秒測定の領域へ踏み入る!

ミュンヘンのレーザー物理学者は、電子が光で励起された後でヘリウム原子を抜け出る、光電離を初めてゼプト秒精度で観測しました。ゼプト秒は10億分の1兆分の1秒(10-21秒)のことです。これは、今まで達成された時間決定のうちの最高精度で、光電離の時間規模の初めての絶対測定でもあります。

もし光がヘリウム原子の2個の電子に衝突した場合、何が起きているのかを観測するために有り得ない程の速さが要求されます。変化が生じる非常に短い時間に加えて、量子力学も作用し始めます。マックスプランク量子光学研究所、ミュンヘン工科大学、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンの物理学者達が、現在、上記の事象を初めてゼプト秒精度で測定することに成功しました。

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光電効果

Entering the field of zeptosecond measurement

Either the entire energy of a light particle (photon) can be absorbed by one of the electrons or a division can take place, if a photon hits the two electrons of a helium atom. Regardless of the energy transfer, one electron leaves the atom. This process is called photoemission, or photoelectric effect, and was explained by Albert Einstein at the beginning of last century.

「光粒子(光子)の全エネルギーは、光子がヘリウム原子の2個の電子に衝突した場合、電子の1つに吸収されるか、または分配が起こります。エネルギー伝達にかかわらず、1個の電子は原子を離れます。この過程は、光電子放出、あるいは、光電効果と呼ばれていて、前世紀の初めにアルバート・アインシュタイン氏によって明らかにされました。」

It takes between five and fifteen attoseconds (1 as is 10^-18 second) from the time a photon interacts with the electrons to the time one of the electrons leaves the atom, as physicists already discovered in recent years.

「物理学者が近年発見済みだった、光子が電子と相互作用する時から、電子の1つが原子を離れる時まで、5~15アト秒(1アト秒は10-18秒)の時間を要します。」

ゼプト秒世界をちら見

With their improved measurement method, laser physicists can accurately measure events at a rate of up to 850 zeptoseconds. The researchers shone an attosecond-long, extremely ultraviolet (XUV) light pulse onto a helium atom to excite the electrons.

At the same time, they fired a second infrared laser pulse, lasting about four femtoseconds (1 fs is 10^-15 seconds). The electron was detected by the infrared laser pulse as soon as it left the atom following excitation by XUV light.

「彼らの改良された測定法を用い、レーザー物理学者達は、最大850ゼプト秒の速度で、事象を正確に測定することができます。研究者は、アト秒長、極端紫外(XUV)光パルスを、電子を励起するためにヘリウム原子上に照射しました。同時に、彼らは、約4フェムト秒(1フェムト秒は10-15秒)もう一つの赤外レーザーパルスを照射しました。電子は、XUV光によって励起された後に原子を飛び出るやいなや、赤外レーザーパルスによって検出されました。」

Depending on the exact electromagnetic field of this pulse at the time of detection, the electron was accelerated or decelerated. Through this change in speed, the physicists were able to measure photoemission with zeptosecond precision.

「検出時のこのパルスのまさにその電磁場次第で、電子は、加速されるか、あるいは、減速されました。この速度の変化を通して、物理学者達は、ゼプト秒精度で光電子放出を測定することができました。」

理論予測と一致

The researchers were also able to determine for the first time how the energy of the incident photon is quantum-mechanically divided between the two electrons of the helium atom in a few attoseconds before the emission of one of the particles.

「研究者達は、入射光子のエネルギーが、どのようにして、その粒子の一つの放出の前の数アト秒で、ヘリウム原子の2個の電子間に、量子力学的に分割されるのか、初めて確定することができました。」

ヘリウム原子に照射された光子が、2個の電子に衝突して、うち1個の電子が励起されて原子から飛び出す前の非常に短い時間で、量子力学的にエネルギーが、どのようにして、2個の電子間に割り当てられるのかを測定することに成功したということみたいです。

“With the measurement of the electronic correlation, our experiments solved a promise of attosecond physics, namely the temporal resolution of a process which is inaccessible with other methods,”

「”電子相関測定を用い、我々の実験は、アト秒物理学の期待、すなわち、他の方法ではアクセス不可能な過程の時間分解能を解決しました。”」

アト秒物理学ではアクセス不可能だった物理的過程を、ゼプト秒の時間分解能を持つ電子相関測定によって解決できたという事のようです。

The physicists were also able to correlate the zeptosecond precision of their experiments with the theoretical predictions of their peers from the Institute of Theoretical Physics at the Technical University of Vienna.

「物理学者達は、ゼプト秒精度の彼らの実験を、ウィーン工科大学理論物理研究所の研究仲間の理論予測と相関させることができました。」

量子多電子系

With its two electrons, helium is the only multi electron system that can be calculated completely quantum mechanically. This makes it possible to reconcile theory and experiment. “We can now derive the complete wave mechanic description of the interconnected systems of electron and ionized helium mother atoms from our measurements,” says Martin Schultze, project leader at the Max Planck Institute of Quantum Optics in Garching (Germany).

「2個の電子により、ヘリウムは、完全に量子力学的に計算し得る唯一の多電子系です。この事が、それが理論と実験を一致させる事を可能にしています。”我々は現在、測定結果から、電子と電離ヘリウム母原子の、相互接続系の完全な波動力学の説明を導き出すことができます。”と、ドイツのガルヒングにあるマックス・プランク量子光学研究所のプロジェクトリーダーのマーティンシュルツ氏は語る。」

With their metrology experiments in zeptosecond time dimensions, the laser physicists have maneuvered another important puzzle piece in the quantum mechanics of the helium atom into position, and thus advanced measuring accuracy in the microcosm to a whole new dimension.

「彼らのゼプト秒時間領域における測定学実験で、レーザー物理学者達は、ヘリウム原子の量子力学における他の重要なパズルピースを所定の位置に入れているので、小宇宙における計測精度を全く新しい次元に進歩させています。」

ナノ秒、ピコ秒、フェムト秒、アト秒、ゼプト秒と、ここまで来ると、もはや人智の限界を越えているような気もしますが、凄まじい時間分解能であるとしか言えません。ミリ秒、マイクロ秒の世界はなんだったのかと思えてきます。

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