アレッポの悲劇はオバマ大統領のせいではない

2013年の段階で、オバマ大統領はシリア内戦に軍事介入すべきだったという、批判にも似た声が聞かれますが、オバマ大統領のシリア介入を躊躇させたのはプーチン氏だと言われています。あの段階でオバマ氏がアサド政権崩壊を目指して軍事介入していたら、間違いなく第三次世界大戦になっていたはずだという意見もあります。

ロシアがシリア内戦に介入した後で、飛行禁止区域を設けろという声がタカ派から挙がった時、アメリカ国内で、シリアのためにロシアと全面戦争に突入するかもしれない危険な博打を打つ必要があるのか?という、かなり慎重な意見が多く聞かれました。

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アレッポの悲劇

Aleppo’s fall is Obama’s failure

The ruins of the finest traditions of American internationalism, of American leadership in a darkening world, may be found in the ruins of Aleppo.

「どんどん悪が蔓延っていく世の中にあって、世界の警察官としてのアメリカの伝統の残骸は、アレッポの廃墟の中で見つかるかもしれません。」

アメリカの国際主義や世界のリーダーとしての地位を、オバマ大統領は放棄しました。それはブッシュ大統領の違法で無謀なイラク侵攻の反省から来ているわけですが、元々、オバマ大統領は反戦運動のヒーロー的な存在であったということを考えれば、そうなるのは当然であると言えます。オバマ大統領がシリア内戦に介入すれば、イラク戦争の時のように、泥沼の地上戦に巻き込まれて、さらに、そこにロシアが参戦した日には、目も当てられない惨事に至っていたはずです。シリア内戦に本格的に介入しなかったオバマ大統領の判断は正しかったし、イランとアサド政権とロシアを支持するという、トランプ次期大統領の判断も正しいと、一部の間で言われています。イラン問題を戦争無しでトランプ氏がどう解決するのか、お手並み拝見と言った感じです。イランはイラクと全く違うので、いざ戦争になれば、中東の油田は破壊されるだろうし、ペルシャ湾をタンカーが航行できなくなり原油価格は暴騰、世界経済に大打撃を与えるだろう事が予測されています。

We sent in small numbers of special operators. The CIA ran a few programs. We acted, in sum, only in ways certain not to affect the outcome. We were strategically feckless. I suspect that the president believes that the United States has no moral right to affect an outcome in another country. I suspect that he regards such decisive action as imperialism, or at least as Iraq-like. What this means in practice is that we will not help people who deserve our help. In the spirit of respecting other societies, we will idly gaze at their destruction. How would disrespecting them be worse?

「アメリカは、少数の精鋭部隊を派遣しました。CIAはいくつかのプログラムを実行していました。我々は、要するに、最終的な結果に影響を与えないように行動していたという事です。私は、オバマ大統領が、アメリカは他の国の成り行きに影響を及ぼす道徳的な権利は持ってはいないと信じているのではないかと疑っています。私は、彼が、そういった断固たる行動が帝国主義、あるいは、少なくともイラクのようだと見なしているのではないかと疑っています。実際にこれが意味する事は、アメリカの助けが本当に必要な人達を助けないということなのです。他の社会を尊重する精神で、その社会の破壊を何もしないでじっと見ています。彼等を尊重しない事が、どうしてそれより悪いんでしょうか?」

アレッポの悲劇は、本当に辛いです。子供達が犠牲になることに心が痛みます。しかし、アメリカが出ていっても、損害が酷くなるだけかもしれないし、実際、アメリカがイラクでやった事を考えれば、とてもこんなことを言えないはずです。アメリカがイラクに侵略して、何の罪もないイラク人に多くの犠牲者を出した事と、今回のシリアで起こっていることには何の違いもありません。リビアのカダフィ大佐のように、アサド政権を転覆しようとした卑劣な行為が糾弾されるべきで、他国の政権交代を画策するとか、そういう事から足を洗ったオバマ大統領は褒められるべきで、批判されるのは筋違いだといった、オバマ支持者の声もあります。ネオコンは、ロシア、シリア、イランと真っ向勝負をしたいみたいですが、トランプ氏は既に、ロシアのプーチン大統領とシリアのアサド大統領とタッグを組んで、イスラム国を壊滅させると公言しているので、ネオコン達の夢が叶うことは当分なさそうです。ジェブ・ブッシュを大統領に仕立て上げようという彼等の計画は、ドナルド・トランプ氏によって見事に砕かれ、実質的に、トランプ氏が、ネオコン達の魔の手から世界を救ったと、多くの反ブッシュのトランプ支持者が誇らしげに言っています。

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