X-Menのウルヴァリンにヒントを得た自己回復材料

カリフォルニア大学リバーサイド校からの数人を含めた科学者達が、人工筋肉を動かすのに電気的に駆動可能で、電池、電子機器、ロボットの機能向上に使える可能性がある、透明で自己回復作用があり極めて伸縮自在の導体材料を開発しました。Advanced Material誌に今日掲載された研究結果は、科学者が、イオンが通過できる材料を意味する、透明で機械的に伸縮可能で自己回復の、イオン導電体を初めて作り出した事を説明しています。

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自己回復材料

その物質は幅広い分野での潜在用途を持っています。それは、機械故障後に自己回復する能力をロボットに与えたり、電子機器や電気自動車に使われているリチウムイオン電池の寿命を引き延ばしたり、医療分野や環境監視に使われているバイオセンサーを向上させたりできます。”こういった性質を持った材料を作り出すことは、長い間、パズルでした。”と、研究論文の筆頭著者の一人で化学部客員助教授のチャオ・ワン氏は言いました。”私達はそのパズルを解き、今ちょうどその活用法を検討し始めたところです。”

今回のプロジェクトは、自己回復材料とイオン導電体の研究分野を1つにしています。自然界の創傷治癒にヒント得ている自己回復材料は、摩耗(経年劣化)によって生じるダメージを修復し、材料やデバイスの寿命を延ばし、コストを削減します。ワン氏は、彼の生涯にわたる、自己回復能力を持ったコミックブックキャラクターウルヴァリンへの愛着のおかげで、自己回復物質への興味を育んできました。イオン導電体は、エネルギー貯蔵、太陽エネルギー変換、センサー、電子機器に重要な役割を持った物質の類です。

人工筋肉

今回の研究論文の別の著者、コロラド大学ボウルダー校助教授クリストフ・ケプリンガー氏は、伸縮可能で透明なイオン導電体が、新素材のいくつかの基本性質(透明性、高い伸縮性、イオン導電率)を特徴付けるデバイス、人工筋肉を駆動したり、透明な拡声器を作るのに使えることを過去に実証していますが、こういったデバイスの何れもが、それらの基本性質に加えて、物理的なダメージからの自己回復能力は持っていませんでした。

主な問題は、電気化学的な条件下で安定かつ可逆な化学結合の識別です。通常、自己回復ポリマーは、非共有結合を利用していて、その事が、そういった結合が、材料の性能を劣化させる電気化学反応によって影響されるため、問題を作り出してしまいます。

ワン氏は、その問題を、電気化学的条件下で極めて安定している荷電イオン・極性分子間力であるイオン・双極子相互作用と呼ばれるメカニズムを使うことで解決しています。彼は、研究者達が探し求めていた性質を持った材料を作り出すために、有極性の伸縮可能なポリマーと可動性の高イオン強度塩を組み合わせました。低コストで簡単に作れる軟らかいゴム状物質は、それの元の長さの50倍引き延ばせます。切断された後で、それは、室温で24時間以内に完全に再接着、もしくは、治癒可能です。実際に、治癒のたった5分後に、その物質は、元の長さの2倍に引き伸ばされることが可能です。

誘電エラストマーアクチュエータ

ケプリンがー氏と研究している二人の大学院生、ティモシー・モリシー氏とエリック・アカム氏は、その材料が、誘電エラストマーアクチュエータとも呼ばれている、所謂、人工筋肉を駆動するのに使えることを実証しています。人工筋肉は、電圧、電流、圧力、温度などの外部刺激によって、可逆的に収縮、膨張、回転が可能な、物質やデバイスに使われる総称です。誘電エラストマーアクチュエータは、実際には、一緒に積層されている3つの個別のポリマーです。上層と下層は、UCリバーサイドで開発された、電気を通すことができる自己修復可能な新素材で、中間層は、透明な非導電ゴム状膜です。

研究者達は、人工筋肉を動かすために電気信号を使いました。なので、人間のキン肉(例えば上腕二頭筋)が、脳が腕に信号を送ると動く仕組みと同じように、人工筋肉も、信号を受け取ると反応します。最も重要なことは、研究者が、自己回復のための新素材の能力が、自然の卓越した生き残り機能である創傷治癒を模倣するのに使えることを実証できたことです。人工筋肉の一部が2つの別々の一片に切断された後で、その物質は、外部刺激に頼ることなく治癒し、人工筋肉は、切断前と同じレベルの性能に戻りました。

今回の論文は、”A transparent, self-healing, highly stretchable ionic conductor.”と呼ばれています。

X-Menのウルヴァリンは確かに格好いいので憧れるのは分かります。あんな感じで傷を治せたら喧嘩最強だろうし、男の夢や浪漫でもあります。ガンダムに憧れてガンダムを作っている研究者もいるので、アニメや漫画の影響力は相当大きいと言えます。昔のアニメや漫画は子供達に夢を与え、漫画やアニメを見て育った子供達が、その漫画やアニメの影響を強く受けて、プロスポーツ選手になったり、医者や科学者になったり、いろんなものになっています。将来忍者になりたがっていた子供達も相当いました。

自己修復機能を持った戦闘ロボットとかやばそうな感じがします。将来的に、ターミネーターみたいなロボットが作られるんでしょうけど、人間は本当にフランケン博士のように自らが作り出したロボットによって滅ぼされる可能性があると言っている人達もいます。少なくとも、ロボットやAI(人工知能)に仕事を奪われた大量の失業者が街に溢れ、治安維持にロボット警察官が使われるなんていう、そんな悪夢のような時代が確実にやって来ると、一部の間で実しやかに囁かれています。個人的には、そんな時代がくるのは少なくとも数百年後だろうし、それまでに人類は滅亡しているだろうと予想しています。

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