データを格納するだけでなく同時に処理も可能な新型ReRAM!?

国際科学者チームが、インテルやクアルコム製のCPUがやるような計算をメモリーチップに実行させる方法を発見したそうです。これはデータが格納される同じ場所で処理もされることを意味し、はるかに高速で薄型モバイルデバイスとコンピュータをもたらす可能性があるみたいです。この新型計算回路は、シンガポールにある南洋理工大学とドイツにあるアーヘン工科大学と、欧州で最も大きい学際的研究センターの1つ、ユーリヒ総合研究機構とのコラボ開発されました。

スポンサーリンク

酸化還元型抵抗切替RAM

NTU and German scientists turn memory chips into processors to speed up computing tasks

It is built using state-of-the-art memory chips known as Redox-based resistive switching random access memory (ReRAM). Developed by global chipmakers such as SanDisk and Panasonic, this type of chip is one of the fastest memory modules that will soon be available commercially.

「それは、酸化還元型抵抗切替RAM (ReRAM)と呼ばれている最新型メモリー素子を使って作られています。サンディスクやパナソニック等の国際的半導体企業によって開発されたこの種の素子は、間もなく商業利用可能な最も高速な記憶モジュールの1つです。」

しかし、情報を格納するだけではなく、ReRAM がデータ処理にも使えることを可能にしている仕組みを、今回の研究チームは明らかにしてくれています。この発見は、査読付き専門誌で、名門ネイチャー誌傘下のScientific Reports誌最新号に掲載されています。

現在のデバイスやコンピュータは、計算実行のために、記憶装置からCPUにデータ転送をする必要があるのに対し、NTU 回路は、データ転送を省く事で時間と電力をセーブしています。また、それは、ラップトップや携帯端末に使われている現在のCPUの少なくとも2倍かそれ以上の速度向上を可能にしています。記憶素子に演算タスクを実行させる事により、CPUを省けるのでスペースを確保でき、より薄く小型で軽い電子機器を作成可能になり、その発見は、家電製品やウェアラブル技術用の新設計を可能にもしてくれます。

新回路の仕組み

Currently, all computer processors in the market are using the binary system, which is composed of two states – either 0 or 1. For example, the letter A will be processed and stored as 01000001, an 8-bit character.

However, the prototype ReRAM circuit built by Asst Prof Chattopadhyay and his collaborators processes data in four states instead of two. For example, it can store and process data as 0, 1, 2, or 3, known as Ternary number system.

Because ReRAM uses different electrical resistance to store information, it could be possible to store the data in an even higher number of states, hence speeding up computing tasks beyond current limitations.

「今のところ、市場に出回っている全てのCPUは、0か1の二つの状態から成る、二進法を使っています。例えば、Aという文字は、8ビット文字の01000001として処理されて格納されていますが、試作ReRAM回路は、データを二つではなく四つの状態で処理しています。例えば、それは、3進法として知られている、0,1,2,3のようにデータを保存して処理できます。ReRAMは、情報を記憶するのに異なった電気抵抗を使っているため、さらに多くの状態にデータを保存することさえ可能で、現在の限界を越えて演算タスクを高速化することができます。」

4ステートはどう考えても4進法(quaternary)なので、この記事は間違っているっぽいです。Multistate Memristive Tantalum Oxide Devices for Ternary Arithmetic ←このサイトを見ると、実際に使われているのはやはりternaryで、0,1,2の3つの状態が使われています。バイナリのビットが、ターナリだとtrit(トリット)になるようです。

現在使われているコンピューターシステムは、全ての情報を演算処理実行前に、0と1のストリングに変換する必要があり、これは、小型翻訳機を介して誰かと長い会話を持つようなもので、時間の無駄だし骨折り損のくたびれ儲けです。2進法から3進法への切替が、翻訳機性能を向上し、より高効率でデータ処理できます。

ReRAMは間もなく利用可能

より高速な処理を目指すことは、コンピュータソフトがどんどん複雑になる一方で、データセンターは、今まで以上に多くの情報を処理しなければならないので、世界中の産業にとって最も切迫したニーズの1つになっています。研究者は、ReRAMが間もなく市場に投入される予定なので、演算タスクにReRAMを使うことが、近い将来、他のコンピューティング技術に比べて、よりコスト効率が良くなるだろうと言っています。

ReRAMは、汎用非揮発性のメモリコンセプトで、こういった素子は、省エネ高速で、それらは、極小サイズに縮小可能です。それらをデータ保存だけではなく計算にも使うことが、情報技術での効率的エネルギー利用へ向けた完全に新しい道を開いてくれます。

長期保存能力、低エネルギー使用、ナノスケールで製造可能などのReRAMの素晴らしい特性が、この将来有望技術の研究に多くの半導体企業の投資を集めています。

研究チームは、現在、ReRAMベースの3進法コンピューティングのこの重要な進歩を利用するための産業パートナーとの契約を期待しています。

ゆくゆくは、研究者は、現在の4ステート以上の処理をするためのReRAM 開発へも取り組む予定で、その事が、処理速度の大幅な向上だけではなく、実際の計算シナリオでの性能テストにつながっていくでしょう。

ReRAMは間もなく利用可能みたいな感じですが、しかし、ReRAMをCPU代わりに使うと言っても、今回の研究で使われているReRAMのクロック周波数が5MHzなので、さすがにCPUの代わりにはならないような気がしますが、実際に使われるパルス幅は、200nsよりもはるかに短いらしいので、高クロック稼働が可能みたいです。なので、本当にCPUに取って代われるのかもしれませんが、しかし、現在の高速CPUに取って代われるかどうかは非常に疑問で、スマホやパソコンのCPU代わりはさすがに無理としても、IoTのCPU兼メモリとしてなら十分使えそうな気もします。8ビットマイコン代わりには確実になれるのではないでしょうか。かなり期待が持てる技術である事には変わりありません。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする