サイトカインLIGHTを使った末期大腸がん免疫細胞療法の可能性

新しい研究によると、腫瘍中に含まれる化学物質が、腫瘍増殖を抑止するかもしれません。イリノイ大学シカゴ校の研究者達は、結腸癌を患ったネズミにおいて、LIGHTと呼ばれる化学物質サイトカインの発現を増加させる事で、免疫系の持って生まれた癌破壊T細胞を活性化させて、肝臓内の原発腫瘍と転移性腫瘍を縮小させる事を報告しています。

LIGHTは、大腸がん転移患者に低レベルで発現することが過去に発見されている免疫刺激化学伝達物質です。今回の研究結果は、Cancer Research誌に掲載されています。

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末期大腸がん治療

Scientists stimulate immune system, stop cancer growth

大腸がんは、アメリカで2番目に多くの癌関連の犠牲者を出していて、治療法の進歩にもかかわらず、肝臓転移患者の長期生存は非常にまれです。

“For most patients with colon cancer that has spread to the liver, current treatments are palliative and not curative,” says Dr. Ajay Maker, associate professor of surgery in the UIC College of Medicine and corresponding author on the paper. “And while studies have suggested that immunotherapy may be a promising approach for advanced cancers, the use of such treatments for advanced gastrointestinal metastases have not yet been very successful.”

”肝臓に癌が広がったほとんどの大腸がん患者に対する現在の治療は、一時しのぎにしか過ぎず治癒的ではありません。”と、本論文の責任著者で、イリノイ大学シカゴ校医学部外科准教授アジャイ・メーカー博士は言っています。”一部の研究が、免疫療法が、進行癌に対する前途有望のアプローチになる可能性があると示唆していますが、進行消化管転移に対するそういった治療法の活用が、そんなにうまっくいっているとはまだ言えません”

免疫治療介入

外科腫瘍学者のメーカー博士は、今回の研究が、過去に無反応だった消化管癌に対する免疫療法介入に注目しているのでエキサイティングだと言っています。介入治療は、基本的に、免疫系が腫瘍を識別・攻撃して、さらなる腫瘍形成(大腸がんにおいては非常に重大な問題になっています)から身を守るよう訓練することですと、博士は言っています。

Maker and his colleagues established colon cancer tumors in a mouse model, in which the animals had an intact and unedited immune system. Once tumors were sizable, the mice were randomized into two groups–one group had the cytokine LIGHT turned on in the tumors, and the other served as a control group for comparison.

メーカ博士と同僚等は、無傷・未編集の免疫系を持った動物を使っているマウスモデルにおいて、大腸がん腫瘍を定着させました。腫瘍がかなりの大きさまで成長した時点で、ネズミたちは、2群に任意抽出され、1つの群は、腫瘍内でサイトカインLIGHTが活性化され、もう1つの群は、比較対照のための対照群としての役割を果たしています。

サイトカインLIGHT

Tumors exposed to LIGHT showed an influx of T-cells that resulted in rapid and sustained diminishment in size, even after expression of the cytokine stopped. In mice with liver metastases, expression of LIGHT similarly provoked a potent immune response that resulted in a significant decrease in tumor burden.

LIGHTにさらされた腫瘍は、サイトカインの発現が止まった後でさえも、大きさの点で、急速かつ持続的縮小をもたらすT細胞の殺到を示しました。肝臓転移を患うネズミにおけるLIGHTの発現は、腫瘍量の著しい減少につながる強力な免疫応答を同じように引き起しています。

”我々は、治療用免疫刺激サイトカインのデリバリーが、T細胞を腫瘍へ呼び寄せて、活性化腫瘍破壊細胞になるようにさせることができることを証明しています。”と、メーカー博士は言いました。”この活性は、他の化学療法や介入治療なしで、強力な抗腫瘍免疫反応を引き起こせるので、特にエキサイティングです。その治療法は、人体内に侵入した外敵を攻撃するよう訓練を受けるのと同じ方法で、腫瘍破壊に人の持って生まれた防御をうまく利用しています。”

“Not only did we find that LIGHT expression promoted tumor regression, upon further study we also identified the specific type of T-cell — CD8 — that was responsible for shrinking the tumor,” Maker said. “These findings are powerful and have great clinical potential.”

”我々はLIGHT発現が、腫瘍の緩解を促進する事を見出しただけでなく、さらなる研究によって、腫瘍を縮小させている特異型のT細胞、CD8も同定しています。”と、メーカー博士は言いました。”こういった発見は、パワフルで大きな臨床治療の可能性を秘めています。”

T細胞を訓練することで、肝転移に至った末期大腸がんに対抗する事ができるみたいです。今回のLIGHTサイトカインの発現で、CD8T細胞が腫瘍を破壊できるという、ネズミを使った研究での発見は、将来的に、大腸がん治療に使われる可能性があるので、かなり期待して良さそうです。免疫療法は、化学療法や放射線療法よりも副作用が少ないらしいので、有り難いです。

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