光パルスを使って記録的な速度で磁気記憶素子をオンオフする

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ミネソタ大学電気・コンピューター工学部の研究者達が、1兆分の1秒(新記録)持続する光のパルスでスイッチの切り替えが可能な、磁気トンネル接合を作り出しています。磁気トンネル接合は、50年間マイクロエレクトロニクス産業を支配してきた原則である、ムーアの法則の限界に伴う、情報技術の進歩には必要不可欠です。今回の前進は、ひとまとめにスピントロニクス (光ナノ技術と磁気ナノ技術を組み合わせたエレクトロニクス)と呼ばれている、 新しい光学的に制御された超高速磁気デバイスの開発に希望を与えています。

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磁気トンネル接合

Researchers flip a magnetic memory cell with a light pulse at record speed

こういったデバイスは、情報のストレージ、プロセッシング、コミュニケーション分野における技術革新につながる可能性があります。そういったイノベーションの1つの例が、人間の脳のように大量のデータを同時に保存・分析できるシステムの開発です。今回のデバイスとそれを使って行われたテストに関する詳細は、米国物理学協会の機関誌Physical Review Applied誌の最新号に掲載された研究論文の中で報告されています。

通常、磁気トンネルジャンクションは、真ん中にバリアと呼ばれる絶縁層を持った2つの磁性体の層から成るサンドイッチ様構造を持っています。その層の1つの磁化を反転させることによって、情報を磁性体に書き込むことができます。この反転プロセスは、しばしば、回転電子における螺旋運動が関わっているのですが、スピンプロセスがどの程度まで速度を上げられるのかには限界が存在します。その歯止めは大体1.6GHz程度で適用され、現在のスピード記録ではあるのですが、シリコントランジスタに比べると、はるかに遅いです。より高速な書き込み速度を可能にするには、スピードにかかる制限を打ち破る必要があります。

”我々の新しい磁気トンネル接合の発明により、今はスピードを上げる方法が存在ます。”と、本研究を主導したミネソタ大学電気情報工学部准教授のMo Li氏は言いました。

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ガドリニウム・鉄・コバルト

Inspired by the 2007 discovery by Dutch and Japanese scientists showing that the magnetization of an alloy of a rare earth element, called gadolinium (Gd), with iron (Fe), and cobalt (Co) could be switched using light pulses, University of Minnesota researchers used the alloy to replace the upper magnetic layer of a conventional magnetic tunnel junction. Another modification they made to the device was to use a transparent electrical material called indium tin oxide for the electrode to allow light to pass through it. These layers are stacked into a pillar with a diameter of 10 μm, which is only one-tenth the diameter of a typical human hair.

ガドリニウムと呼ばれる希土類元素、鉄、コバルトの合金の磁化が、光パルスを使ってスイッチのオンオフが可能である事を示している、オランダ人と日本人科学者による2007年の発見からアイデアを得、ミネソタ大学の研究者達は、従来式の磁気トンネル接合の上部磁気層と交換するためにその合金を使っています。彼らがデバイスに加えたもう1つの変更が、光がそれを通過するのを可能にするために、電極としてインジウムスズ酸化物と呼ばれる透明な電気材料を使用した事でした。こういったレイヤーは、一般的な人の髪の毛の直径のほんの10分の1にも満たない、10μmの直径を持ったピラーの中に積層されています。

To test their work, researchers sent laser pulses to the modified device using a low-cost laser based on optical fibers that emits ultrashort pulses of infrared light. The pulses are sent one in every microsecond (one millionth of a second), but each pulse is shorter than one trillionth of a second. Every time a pulse hit the magnetic tunnel junction pillar, the scientists observed a jump in the voltage on the device. The change in voltage confirms that the resistance of the magnetic tunnel junction “sandwich” changes each time the magnetization of the GdFeCo layer is switched. Because each laser pulse lasts less than 1 picosecond (a millionth of a microsecond), the device is capable of receiving data at an amazing rate of 1 terabit per second.

彼らの作品をテストするために、研究者達は、超短波赤外線パルスを放出する光ファイバーをベースにした低価格レーザーを使って、レーザーパルスを変更を加えたデバイスに放出しました。そのパルスはマイクロ秒(100万分の1秒)に一回放出されましたが、各パルスは、1兆分の1秒よりも短いです。パルスが磁気トンネル接合ピラーにヒットする毎に、研究者達は、デバイスの電圧が跳ね上がる事を観測しています。その電圧変化が、磁気トンネル接合サンドイッチの抵抗が、GdFeCo層の磁化が切り替えられる度に、変化することを裏付けています。各レーザーパルスが1ピコ秒(マイクロ秒の100万分の1)未満しか持続しないので、デバイスは、データを、毎秒1テラビット(1Tb/s)の驚くべき速度で受信することができます。

リー氏は、今回の研究が、エキサイティングな可能性を持っていると言っています。”我々の研究結果は、光ファイバー・磁気デバイス間の新しい通信法を確立しています。光ファイバーが超高速データ転送速度を提供する間、磁気デバイスは、高密度で不揮発的にデータを保存することが可能です。”と、彼は付け加えています。

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脳型コンピュータにも応用可能

”こういったシステムは、光を使って情報を伝達する一方で、人間の脳のように計算・記憶機能を実効するための、ニューロンやシナプスとして、スピンデバイスに利用可能です。”

The ultimate goal for the research team is to shrink the size of the magnetic tunnel junction to less than 100 nanometers and reduce the required optical energy. To this end, the team is continuing its research, and is currently engaged in optimizing the material and structure of the device, and working on integrating it with nanophotonics. In addition to Li and Wang, postdoctoral associate Junyang Chen, and graduate student Li He are lead authors of the paper.

研究チームの最終目標は、磁気トンネル接合のサイズを100nm未満に縮小して、必要な光エネルギーを減少させることです。この目的を達成するために、チームは、研究を継続中で、デバイスの材料と構造を最適化し、それをナノフォトニクスに統合する作業に取り組んでいます。

今回の技術が、脳型コンピューターに転用可能なのは大きいと言えます。超高速でスイッチの切り替えができるので、新しいタイプの超高速CPUが開発可能かもしれません。

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