clean one’s clock (快勝する、一蹴する)みたいな意味ですかね。アイオワ・コーカスでクルーズがトランプを一蹴した。まさかの大逆転劇で、大方の予想に反してクルーズがトランプに快勝。クルーズは13もの事前調査でトランプに負けていた。前回のサントラム勝利と同じく、事前調査そのものに疑問を呈する党員集会になったと言っても過言ではないだろう。トランプ最大の敗因は、コーカス直前のフォックスニュース主催の討論会を欠席した事だろう。その欠席理由が、米ケーブルニュース屈指の人気を誇る女性キャスターであるメガン・ケリーがむかつくという、何とも子供じみた呆れる理由だった。2人は去年8月のフォックスニュース主催の討論会以来、犬猿の仲状態にあり、トランプは半年間一度も彼女の番組には出演せず、SNSで彼女の悪口を折に触れて書き込んでいた。ケリーはケリーで、半年間トランプ叩きを自身のニュース番組で執拗に繰り返していたから、まぁ、どっちもどっちではあるのだが、トランプには自身が共和党大統領候補最右翼という自覚が全くないのが何とも。サラ・ペイリンの力を持ってしてもクルーズを打ち破れなかったのは、トランプ自身の問題であったと言えるだろう。
今回の投票結果によって、今後はトランプ、クルーズ、ルビオの三つ巴の戦いになる事は明白で、最大の焦点はやはり、フロリダ(winner takes all and 99 delegates at stake)になると思われる。ここでトランプがルビオ(フロリダ選出上院議員)を破れば、トランプ有利にコンベンションまで持ち込めるだろうが、ここでルビオが勝てば、最悪 brokered convention になると予想されており、その場合ほぼ間違いなく、ルビオ/ケーシックのタッグチームが誕生するだろうと言われている。ケーシック(オハイオ州知事)はオハイオ対策で、ここを取ること無しに、民主党のヒラリー(サンダース)に打ち勝つ事はほぼ不可能と言われているからだ。2月9日のニューハンプシャー戦ではトランプ圧勝が予想されているが、トランプ勝利は確実だが、圧勝するかはどうかは、今回の敗北でかなり微妙になってきたのは事実であろう。
民主党は大方の予想通り、クリントンがサンダースに辛勝した。クリントンはニューハンプシャーでサンダースに大敗する事がほぼ決まっているので、首の皮一枚繋がった感がある。