今日はことわざ、A man who is his own lawyer has a fool for a client. についてかなり詳しく掘り下げて調べて行きたいと思っています。一見しただけでは何が言いたいのか全く分からない英文だからです。まさにわけわかめです。lawyer (弁護士)、fool (愚か者、馬鹿な真似をする、欺く、誤魔化す、惑わす、からかう、ばかにする)、client (相談に来る人、依頼人、訴訟依頼人、顧客、得意先、取引先、施主、従属国)、これらの単語の意味からこのことわざの意味を類推した場合、自分自身が弁護士の人間は、訴訟依頼人に愚か者を持っている、と言ったような意味になります。
A man who is his own lawyer has a fool for a client
自分自身の弁護士である人間は愚かなクライアントを得る。やっぱり何だかよく分からないので早速本来の意味を調べてみることにしました。主に法関係で使われる格言らしく、裁判時に自分で自分を弁護する人間は愚かな人間という意味になるみたいです。弁護士でも何でもない法律を全く知らない人間が裁判で自分を弁護するとか有り得ない事ですよね。english.stackexchange.comでこの諺を詳しく説明していたので載せておきます。
This adage has two distinct aspects. The first addresses a principle in American law that allows an individual to represent himself or herself in most judicial proceedings, such as criminal or civil trials. This is called acting pro se, which is Latin meaning for oneself.「この諺は2つの特徴的な側面があります。一つは刑事、民事裁判のようなほとんどの司法手続きにおいて自分で自分の代理人になることをアメリカの法律が許している事です。これをラテン語で自分自身を意味する自己代理と呼ばれています。」日本では法的に許されないみたいですが、どう考えても法のど素人が自分の弁護人とか有り得ないですよね。
While this is a right afforded a party (civil case) or defendant (criminal case), legal rules are complex and arcane, and the task can be challenging for one trained in the law, let alone one who has no formal legal education or experience. In this case, the phrase means「これが当事者(民事)や被告人(刑事)に与えられている権利である一方で、法規定は複雑で難解なので、正規の教育や経験がない人間は言うまでもなく、その職務は法に長けている人間にとっても手腕を問われ、諺の意味は
This is tough stuff. You would be foolish if you try to represent yourself.「自己代理は困難な仕事です。自分自身の代理人になるとか、愚かとしか言えない。」
Because of this, many judges, especially in criminal cases, will require that the person representing himself or herself have a shadow counsel available to assist. The shadow counsel does not lead in the arguments or examinations, but is on call as will try to guide the pro se defendant or party informally.「自己代理は難しいので、多くの判事が、特に刑事訴訟において、自己代理をする人々に助けとなる影の弁護士を得る事を命じています。影の弁護士は反論や尋問はリードしませんが、呼ばれれば非公式に自己代理の被告人や当事者の相談に乗ります。」影の弁護士とかつけるくらいなら最初から自己代理とか禁止すべきだろ!と言いたくなります。
The second aspect of this saying covers the circumstance where someone who is a lawyer tries to represent himself or herself. Most lawyers and judges believe that the same rules apply as if the defendant or party were a lay person. In fact, some would argue that a lawyer representing his or her own interest is even more foolish than a lay person.「2つ目の側面は弁護士が自己代理をする状況をもカバーしている。ほとんどの判事と弁護士はそのような場合においても一般人と同じルールが当てはまると信じています。事実、一部の人々は弁護士が自分を弁護する事は一般人よりも愚かだと主張している。」弁護士の自己弁護が愚かとは思えないんですけどね。
A lawyer may have the arrogant view that she or he knows the law and is an excellent advocate. Right or wrong in that analysis, as an involved party, the lawyer is unlikely to be as objective about the case as an independent counsel. That involvement, almost always emotionally charged, may distort the handling of the case, usually to the lawyer’s detriment. Judges will often insist on shadow counsel even when the pro se defendant is a lawyer.「弁護士は自分が法を知っているので素晴らしい弁護人になるという傲慢な見解を持っているかもしれない。この分析の正誤にかかわらず、事件の当事者である以上、その弁護士がその訴訟に関して、事件に無関係の弁護人と同じくらい客観的にはなれないでしょう。そのような関与は、ほぼ必ず感情的で、たいてい弁護士の不利益に訴訟対応を歪曲してしまいます。裁判官は多くの場合、自己代理をする被告人が弁護士であっても影の弁護士を要求します。」弁護士は裁判で傲慢になりやすいだけでなく、自分が事件の当事者であるが故に感情的になりやすく、客観的な物の見方が出来なくなって訴訟を自分の不利に導いてしまう可能性が強いという事らしいです。
Many (especially lawyers) would say「多く(特に弁護士)が言うだろう」
A man (or woman) who is his (her) own lawyer has a fool for his client.
A lawyer who represents himself (herself) has a client who is an even bigger fool.
この諺には色々なバージョンがあって、要は自分が専門家であっても自分自身で事の対処にあたるのは良くないと言っているのです。自分の都合の良いように物事を解釈しやすいからでしょうね。自分自身を客観的に見ることができない人間は愚かなのかもです。
A lawyer who represents himself has a fool for a client.
He that is taught only by himself has a fool for a master.
アニメの世界で例えれば
ドラゴンボールなら、悟空、ベジータ、クリリンが自分で訓練する。
名探偵コナンなら、小五郎のおっちゃん、山村警部、阿笠博士が自分で推理する。
あるいは、キン肉マンなら、なか卯やすき家の牛丼を一人で食べるみたいな。
みたいな感じですかね。
何れにしても生兵法や弁護士の自己代理と医者の自己治療は大怪我のもとです。