ドル下落が止まらない。ドルは円に対して2014年10月以来の安値を付けた。円高騰により日経225先物は一時16430円(-390円)まで下落した。欧州相場でもドイツ株の下げがきつく、FOMCでのFRBイエレン議長の極めてハト派的な発言によりドルインデックスも昨年10月来の安値を付けている。ドル円に関しては110円は日銀の絶対防衛ラインと目されている節があるのでおそらくここまで達する前に当局による介入が入るだろうと予想されている。日銀による為替市場の介入という事態になればドル円と日経平均株価の暴騰が予想される。
アメリカ経済はさらなる利上げには耐えられない?
失業率だけ見ればアメリカ経済は順調に回復しているように見えるが、実態は予断を許さない状況ではないのだろうか?イエレン議長によると、米経済は底堅いが、さらなる利上げは世界経済に悪影響を与えるとの事だが、アメリカ経済にはもはや世界経済を牽引するだけの力が無いことを認めている発言のようにも受け取れる。最も世界第二位第三位の経済大国である中国と日本の現状を鑑みれば、アメリカ一国だけではさすがに限界があるのかもしれないが。それに欧州経済も決して良好とは言えないわけだし。ドル円に関しては下げ圧力はきついものの日銀による市場介入への恐怖心が根強いだろうから、110円を割るような事は当面ないだろうと予想する事が出来る。今月は決算期ということもあるので株式市場への影響も懸念されるところではある。