関係代名詞 – as – 擬似関係代名詞 接続詞

前回 as を擬似関係代名詞として紹介したのですが、今回はas を一般的な関係代名詞として紹介すると共に、asは関係代名詞なのか接続詞なのかについても序に調べてみました。as は関係代名詞的な使われ方をする時もある but, than とは一線を画す、一般的な関係代名詞である、that, which の代わりとして違和感なく使うことができるのです。多くのネイティブが、quasi (pseudo) relative pronoun (擬似関係代名詞)などという概念は存在しないし、than, but のそういった使われ方を好まないみたいなのですが、ことasに関しては話は全く別という事になります。ネイティブの中には、asが関係代名詞として使われている事に意義を唱え、接続詞として扱っているケースも多々見受けられますし、asが関係代名詞だという事を知らないネイティブ(という保証はない)や英語学習者もいます。実際asは関係代名詞ではなく接続詞だと説明している辞書すら存在するらしいです。ネイティブや英語学習者のasに対する認識の違いや、参考にする文献によって書いてある事が全く違うという事を考えると、関係代名詞は確かに奥の深い非常に難解な英文法であると言わざるを得ません。

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as は関係代名詞なのか

Is ‘as’ a relative pronoun? ← このスレッドで、as は擬似関係代名詞ではなく、本物の関係代名詞なのかどうかを議論しています。

I was taught in school that as could be read as a relative pronoun used to introduce a relative clause.

OPである中国人が、asが関係代名詞的な使われ方をする時があると学校で習ったと言っています。さらにOPは、asが関係代名詞なのかどうかを調べたらしく

However, today I did a search on Google finding out “as” is excluded from common relative pronouns on some trusty learning-English Web sites. And some dictionaries also support as(s) of this kind are conjunctions, not pronouns.

信頼のおける英語学習サイトで、asは一般的な関係代名詞ではないと言っているし、一部の辞書によっては、一見関係詞的な使われ方をしているように見えても、実はただの接続詞的用法に過ぎないと言っているらしいのです。このOPの、asは関係代名詞なのか?という質問に対して、二人のネイティブ達は、asは関係詞的に使われる時もあるが、非常に稀なケースで、ほとんどのケースは接続詞として使われていると思って間違いないという結論になっています。

as is often the case

一部の辞書によると、このasは関係代名詞で、which is often the case と書き換えられ、as が文頭に置けるのに対し、whichはそういう使い方はできないみたいです。

As is often the case (with him), he failed the exam miserably.
He failed the exam miserably, which is often the case.
(彼には)よくあることだが、彼は惨めに試験に失敗した。

参考サイトを見ても分かるように、as is often the case のasが、conjunction (接続詞)であると考えるアメリカ在住者(Spanish Mexican)がいて、その後ネイティブがこの場合のasは関係代名詞であると辞書サイトを参照して反証ています。どちらが正しいのかはこの場合置いておくとして、asがwhichに置き換えられるのでasは関係代名詞と先にも言いましたが、whichは文頭に置けないのにasが置けるという事は、asは関係代名詞のwhichとは違うとも言えるのです。つまり、この場合のasは接続詞ということになります。as (it) is often the case とすると、よりasが接続詞的に使われている事が分かるかと思います。確かに辞書によってはこの使われ方を接続詞として取り扱っているものもあります。なので一概に関係代名詞である、と断言してしまうのも如何なものかと思われるのです。個人的には、関係代名詞でも接続詞でもどっちとも考えられるというのが一番無難なような気がします。

参考サイトas is often the case
参考サイトAs is often the case?

the same ~ as/that

I have the same trouble as you had.
I have the same trouble that you had.
私はあなたが経験したのと同じトラブルを抱えています。

上記の2文はネイティブ的にほぼ同じ意味を持っていると考えていいそうです。このことからもasはthatで置き換えられるので、asは関係代名詞であると言えるかと思います。the same ~ に続くas (thatに置き換えられる)は関係代名詞と考えて問題ありません。ただ、thatとasの間に文法的な違いが存在するので、使い方を誤るとおかしな文になってしまいます。the same ~ that だと、~が全く同一の物となってしまうので、例えば、I have the same book that you have. だと、一冊の本を二人で共有するみたいな感じになります。なので、the same ~ as を使うのが受験生には無難と思われます。但し、例文のように全く同じトラブルなら問題がないわけです。とは言っても、ネイティブ的に両者に差はないらしく、受験問題では注意が必要ですが、一般生活では、as/that と覚えておいて何の問題もないそうです。

参考サイトIn the same way as / that
参考サイトSame…as vs. same…that
参考サイトDifference between “the same…as” and “the same …that”

文法偏重教育の弊害

「asが関係代名詞だろうが接続詞だろうが、そんな事ははっきり言ってどうでもいい」という意見もあるでしょう。実際ネットでもそんな事を気にしているのは、日本、韓国、中国、台湾の英語学習者だけなようにも見受けられます。ただ、少なくとも日本人以外の他のアジア諸国の英語学習者達は、英語である程度のコミュニケーションがとれた上で英文法を勉強しているのでまだ許せるのですが(TOEFLスコアから鑑みてと個人的な経験に基づいて)、日本人は英語が全く話せないくせに、やたら文法ばかり気にしているのが何とも滑稽であるとしか言いようがありません。ネイティブも知らない(どうでもいいので気にしない)英文法は知ってても、英語がまともに話せない英語教育に果たして意味があるのかと、そんな事を言いたくもなる人も中にはいるのではないでしょうか。留学中にアメリカでも、TOEFL が満点でも英語がまともに話せない留学生が多いと問題になっていましたが(その時はTOEFLにはまだスピーキングセクションはありませんでした)それでも日本人に比べれば他のアジアからの留学生は英語が遥かに達者でした。アベノミクスよりすごい日本再生論【後編】 ← ここに非常に衝撃的な日本の英語教育の現実が載っています。あまりにも酷すぎます。

英語能力を測るテストであるTOEFL iBTの国別平均スコアを見ると、スピーキング部門でいえば日本は169カ国中最下位(14年)。読み書きの勉強だけしていると、こういうことになってしまいます。

スピーキングセクションがいかにTOEFLスコア全体の足を引っ張っているかが如実に見て取れますね。文法偏重教育を改めるには、ネイティブでさえも知らない、知ってても知らなくてもどうでもいいような英文法教育に時間を割くのではなく、もっと実用的な話せる英語を学ぶべきで、そのためにも今の受験英語を何とかしないと日本の英語教育の未来は暗いとしか言えません。英語は読み書きできれば十分という意見もありますが、例えそれが正論であったとしても、重箱の隅を楊枝でつつくような今の文法偏重教育は改める必要があるはずです。