子供の日に子供の貧困について考えてみる

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今日は5月5日の楽しい子供の日である。子供の日に、豊かなこの国で深刻化している子供の貧困について考えてみるのも、まぁ、有りかなと思い、色々調べてみる事にした。調べていくうちに、今更ながら事の深刻さに驚かされる酷い実態が浮き彫りになってくる。感心させられたのは、NHKがこの問題を取り上げていた事だ。3月に、視点・論点 「子どもの貧困とワーキングプア」という番組を放送していたらしい。このサイトを見ると、ワープアと子供の貧困がこの20年間で酷いことになっている事がよく分かる。しかし、こういう良質な番組も多くの人に見られなければ全く意味が無いわけで、メディアにはもっとこういった貧困問題を国民に啓蒙する番組を制作してもらいたい。今のまま政治の無策が続けば、今後2026年までの10年間で、日本は豊かな国から貧しい国へと転落していくわけで(今も転落中)、そうならないためにも国民に貧困問題の深刻さを訴えていかないと、この国は本当に終わってしまうだろう。

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子供の貧困は親のせい?

子供の貧困は親のせい。子供の面倒を見れないなら、そもそも子供は持つべきではない。これはどこの国にいてもよく聞く自己責任論なのだが、確かに言っていることは正論である。世界中、結婚したくても経済的な理由から結婚できない若者達で溢れかえっている。そういう人達からしてみれば、経済的な事を全く考えずに結婚して子供を産んだ人間が悪い、という風潮になっても無理は無い。シングルマザーについても、選んだ相手が悪かったんだから仕方無い、の一言で片付けられてしまうだろう。ただ、親を非難・批判する事は出来たとしても、子供までは誰も非難・批判できないはずだ。貧困に苦しむ子供に向かって、親が悪かったと思って諦めろ、と言う人間はさすがにいないだろう。子供に何の責任も無いことは誰でも分かっているからだ。親の自己責任として子供の貧困を放置することは誰の得にもならない。確かに国が手厚い保護を与えるようになれば、そういう無責任な親が増えかねないのも事実だ。実際アメリカではそういう理由から、シングルマザーが激増してしまい、大変な事になってしまっている(How The Liberal Welfare State Destroyed Black America)。

For the next few decades, means-tested welfare programs such as food stamps, public housing, Medicaid, day care, and Temporary Assistance to Needy Families penalized marriage. A mother generally received far more money from welfare if she was single rather than married. Once she took a husband, her benefits were instantly reduced by roughly 10 to 20 percent.

要約すると、結婚するよりも、シングルマザーでいた方が、国、州、市からがっぽり援助がもらえるので、結婚する必要がなくなってしまったという事だ。偽装離婚なども相当多いのかもしれない。うろ覚えだが、アメリカのテレビ番組で、ペンシルバニア州かどこかの州で、年収6万ドルの独身女性よりも、年収3万ドルのシングルマザーの方が手取り収入が良いという事を聞いた記憶がある。

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豊かな国であってはならない貧困問題

そうは言っても、やはり世界に冠たる富裕国家の日本で子供と若い女性の貧困問題はあってはならないのは言うまでもない。前出のNHKの視点・論点サイトによると、

18歳未満の子どものいる世帯のうち、生活保護基準以下の収入しかない世帯の割合として、計算しました。その結果、1992年から2012年の20年間で、18歳未満の子どものいる貧困世帯数は70万世帯から146万世帯へ、子どもの貧困率は5.4%から13.8%に急増していました。

子供の数がこの20年間で激減しているのにもかかわらず、子供の貧困が増えまくっているとか言語道断だろう。国の怠慢以外の何物でもない。生活保護以下の子持ちワーキングプア世帯数が20年間で倍増とか有り得ないだろう。大前研一氏曰く、日本の個人金融資産が過去25年間で1000兆円増えているのに、何という酷い有様だろうか。さらに前出のサイトによれば、

ワーキングプア世帯は1992年の133万世帯から2012年には320万世帯へ、ワーキングプア率は同じ期間に4.0%から9.7%に増大しています。

ワーキングプア世帯はこの20年間で何と2.4倍も増えている。2012年からの3年間、日銀の異常な金融緩和による猛烈な円安・物価高で庶民の暮らしは疲弊しまくっているので、恐らく2015年の貧困率は相当悪化している事だろう。富裕層はさらに豊かに、中流層は下流層へがここ最近のトレンドらしいので。若い女性と子供の貧困化が、若い女性と子供達を食い物にするための国家ぐるみの犯罪と言われる前に、国はこの問題を今のうちに何とかした方がいいし、するべきだろう。薄給勤労納税世帯によって養われている分際で、焼け太りしている富裕公務員世帯の給与を上げる前に、国家として当然その前にやらなければならない事があるはずだ。子供の未来は日本の未来でもあるのだ。子供の未来が暗い国の未来が明るいはずがない。全ての日本人が、子供は国の宝という意識を改めて持つ必要があるのではないだろうか。年をとったら世話になる医者、看護師、介護士、サービス業の従業員、全ては誰かの子供なのですから。人間は一人では生きていけないし、全ての人間が誰かの子供の世話になるのです。その事を決して忘れてはいけません。

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