supermassive black hole (超巨大ブラックホール)は人類が最も魅了される自然現象の一つではないでしょうか。ブラックホールなどという物は存在しないという意見が以前はかなり根強かったはずなのですが、最近はそういった意見もすっかり影を潜めてしまいました。私自身はブラックホールは存在するものと思い込んで育ちました。私が初めてブラックホールという言葉を耳にしたのは物心が付き始めた頃で、デビルマンというアニメを見ていた時でした。そのアニメの中にドリムーンという胸にブラックホールが付いた幼獣が出てきて、宇宙から地球を吸い取ろうとするわけなのですが、最後は自分自身を吸い込んでしまうという衝撃的な最期を遂げます。その時は子供心にブラックホールはしょぼい物なんだという印象を受けたのですが、今思うと43年前のブラックホールに対する認識がその程度だったのかもしれません。
太陽の6.6億倍の質量のブラックホール
Astronomers just measured a black hole, and it’s 660 million times more massive than the Sun←このタイトルのサブタイトルに何故か、Friedrich Nietzsche (フリードリヒ・ニーチェ)の名言の一節が使われています。
And if thou gaze long into the abyss…
“He who fights with monsters should be careful lest he thereby become a monster. And if thou gaze long into an abyss, the abyss will also gaze into thee.” – Beyond Good and Evil, Aphorism 146
「残忍な人間達と戦う者は、自分自身がそれによって残忍な人間にならないように注意しなくてはならない。汝が深淵を長く覗くならば、深淵もまた汝を覗いている。」善悪の彼岸、警句 146
人間というのは誰しもが残忍な部分を持っていて、その残忍な部分が覚醒しないようにする必要があるということでしょうか。例えば、自分の最愛の人間が犠牲になれば、復讐心から残忍な人間に豹変するかもしれないし、戦争もまた然り、集団心理(群衆心理)もまた時として善良な市民を残忍な人間へと変質させてしまいます。深淵とはそういった人間の心の闇を指していると思われます。former FBI profiler, Robert K. Ressler も怪物達の心の深淵を覗く時は注意が必要だと言っています。ブラックホールという深淵を覗き込み続けた場合、吸い込まれないように注意が必要という意味かもしれません。話は脱線しましたが、ブラックホールの最も正確な質量計測に成功したらしいのです。
Now, us black hole fans have something new to get excited about, because an international team of researchers just announced that they’ve managed to measure the mass of one inside NGC 1332 – a galaxy that lies 73 million light-years away. This is one of the most accurate measurements of a black hole’s mass ever.
According to the team, which used the Atacama Large Millimetre/submillimetre Array (ALMA) in Chile for their analysis, the black hole inside NGC 1332 is 660 million times more massive as the Sun, and has a cloud of gas circling it at roughly 1.8 million kilometres per hour (about 1.1 million miles per hour).
地球から7300万光年離れたNGC 1332銀河の中にある太陽の6.6億倍の質量を持つ、超大質量ブラックホールの史上最も正確な質量計測に成功しました。ブラックホールの謎を解明することは、銀河誕生の謎を解き明かすことに繋がるらしいので、最終的には私が生きている間に、宇宙誕生という人類最大の疑問の解決につながる事を期待したいものです。