経済危機目前!?個人金融資産6年ぶりの減少が示すもの

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日本の個人金融資産は2010年6月末以来上昇の一途だったのですが、今年3月末にその上昇が遂に途絶えてしまったようです。それでも1706兆円と1700兆円は維持しているので、それほど騒ぐほどの問題ではないように思われますが、6年近く上昇を続けていたにもかかわらず、ここへ来て減少しているということは何かあるのではないでしょうか。減少した原因は年初からの株安なのですが、現金と預金に関しては増えているようです。4月も日銀ショックで相当個人投資家に損が出ているらしいので、4~6月にかけても個人金融資産が減少している事は容易に想像がつきます。ここへ来て、世界的に非常に嫌な兆候が見え始めています。元々2期満了後の米大統領選挙は良からぬ事が起こるので、例えば、1988年(以降)のS&L Crisis (第2次S&L危機)、2000年のITバブル崩壊、2008年のリーマン・ショックが思い出されるのですが、そういう前例があるだけに、今年もアメリカで経済危機が勃発する可能性は非常に高いと言われています。トランプが選挙で勝った場合、年末までに相当深刻な経済危機が起こるのではないかと、多くの識者によってかなり危惧されています。Brexitはあるイベントをきっかけに楽観論が見られ始めましたが、こちらも予断を許さない状況である事は確かです。

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金融資産6年ぶりの減少

3月末の家計金融資産、株安響き6年ぶり減少 前年比0.6%減

日銀が17日に発表した2016年1~3月期の資金循環統計(速報)によると、家計が保有する金融資産は3月末時点で前年比0.6%減の1706兆円だっ た。前年を下回ったのは10年6月末以来、約6年ぶり。株式相場の下落による保有株式の評価減が響いた。株式等の残高は9.9%減の153兆円で、09年 6月末(17.9%減)以来の減少幅だった。

減少幅は大したことないのですが、6年ぶりという数字がやはり気になりますね。年初からの下げがきつかったのもありますが、マイナス金利も間違いだったような気もします。

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企業貯蓄は増えている

民間企業が保有する金融資産のうち、現金・預金の残高は前年比8.4%増の261兆円で、2015年12月末(245兆円)を上回って過去最高となった。

企業が儲けを市場に還元しないので、日本の景気が一向に良くならないとも言われています。超円安で儲けまくった利益を国内経済に還元すれば、内需が刺激され景気が拡大、企業利益がさらに上がるという景気循環を企業が止めてしまっています。自分で自分の首を絞めてしまっているのです。内需の減少分を外需で賄おうとしているところが、あまりにも近視眼的と言うか短絡思考というか、健全な景気循環を作り出すことが企業の責任でもあるという事に、1日でも早く気付いて欲しいものです。

金融機関向けの貸し出しはは25.0%増の104兆円となり、さかのぼることが可能な2006年3月末以降で最大の増加となった。

金融機関は相変わらずのブタ積みで、マイナス金利とは一体何だったのかと言った感じです。

銀行の国債保有が100兆円割れ、貸し出しに回らず日銀預金に流入か

国債市場では新発10年債にまでマイナス金利が及ぶなど金利低下が進む中、銀行は運用効率の低下を避けるため国債保有の圧縮に動いている。しかし、国債市場からあぶり出されたその資金は、主に政府が期待する融資ではなく金融政策を決める当の日銀預金に向かっているようだ。

企業だけではなく、金融機関も生きたお金の使い方を完全に忘れてしまっているようです。企業と銀行が市中に金を回さないのに、景気が拡大するはずがありません。政府・日銀が何ともしようにも、民主主義国家には限界があるので、企業と金融機関が企業責任という言葉の意味するところを再認識するしかないのです。でか過ぎて潰せないを言い訳にして、苦しい時だけ国に助けを求め、喉元過ぎれば熱さを忘れるで、その後は大企業としての責任を一切果たす事無く、景気回復の足を引っ張っている悪循環の繰り返しを、いい加減どこかで断ち切らなければ、日本経済はこのまま良くなることは永久にないでしょう。

国債残高の減少は「満期償還分をマイナス金利の中でロールオーバーしていない」ことが要因ではないかと述べた。国債への再投資に回らなかった資金は「基本的に金利0%の日銀当座預金に置いているようだ」と分析。

結局最後はブタ積み頼みのようです。

BOJ:金融調節と当座預金残高の推移(表)

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経済危機は起こるのか?

最近やたらと2009年以来という言葉を、アメリカの経済指標発表時に耳するようになってきています。個人的には確実に何らかの経済危機は起こるだろうと思っていますが、それが欧州発なのか、中国発なのか、アメリカ発なのかは全く分かりませんが、トランプ大統領の誕生は確実にアメリカ経済に危機的状況をもたらすだろうことは容易に想像がつきます。11月を待たずに、リーマンショックのようなイベントが秋口に世界のどこかで起きる可能性もあるので、今年は世界経済にとって色々な意味で、正念場の年になると言えるのではないでしょうか。

Brexitは絶対に有り得ないと思っています。なら土壇場でユーロ円を仕込めよとか言われそうですが、気が小さいのでそういう事はできません。ただ、Brexitの場合、欧州の銀行に与えるダメージが危険なレベルに達するのではないかと心配はしています。リーマン・ショックのようなイベントが欧州で発生する可能性さえ一部で指摘されているほどで、Brexit前夜である今月6月22日はバルバロッサ作戦発動75周年の年というのも、何かを暗示しているのかもしれません。

Brexit: All Eyes On European Banks

No Bank That is Too Big to Fail Has Been Allowed to Fail Since Lehman. Will That Streak End in Europe?

「リーマンショック以降、でか過ぎて潰せない銀行は倒産することを許されませんでしたが、この傾向は欧州で終わるでしょうか?」

欧州のどっかの国で大銀行が破綻すれば、ドミノ倒しのように欧州の銀行は破綻する可能性があります。それはすぐに全世界的に広がり、世界金融システムの破壊を意味し、今度こそ世界大恐慌待った無しになるでしょう。もちろん、そんな事はECBもFRBも許すはずがなく、突発事故的な破綻でも起きない限りは、連鎖破綻のような事は絶対に起こり得ません。世界大恐慌が起こるとしたら、トランプ大統領が誕生した場合でしょうね。

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