人工知能:スーパーコンピューターが人間の脳を模倣する!?

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人工シナプスを使ってスーパーコンピューターに人間の脳を模倣させる事が可能らしいのです。果たしてスパコンに人間の脳をミミックさせる事が賢い選択なのかという問題もあるのですが、そういうターミネーターのスカイネットのような話は置いておくとして、まず、人工シナプスとは何なのか調べてみました。その前にシナプスとは何なのか調べました。synapseとは、Neuroscience For Kids – synapse ← このサイトによると、

Neurons have specialized projections called dendrites and axons. Dendrites bring information to the cell body and axons take information away from the cell body.

「神経細胞はデンドライト(樹状突起)とアクソン(軸索突起)と呼ばれる特殊化した突起を有しています。デンドライトは細胞体へ情報を伝達し、アクソンは細胞体から情報を引き出します。」

Information from one neuron flows to another neuron across a synapse. The synapse contains a small gap separating neurons. The synapse consists of:

  1. a presynaptic ending that contains neurotransmitters, mitochondria and other cell organelles
  2. a postsynaptic ending that contains receptor sites for neurotransmitters
  3. a synaptic cleft or space between the presynaptic and postsynaptic endings.

「情報は神経細胞間をシナプスを介して流れています。シナプスは神経細胞を分離する小さな隙間を含みます。シナプスは、1. 神経伝達物質、ミトコンドリア、他の細胞小器官を包含するシナプス前終末、2. 神経伝達物質のための受容体部位を包含するシナプス後終末、3. シナプス前終末とシナプス後終末の間のシナプス間隙、あるいは、シナプス空間から構成されています。」

シナプスは神経細胞間で情報のやり取りをしているみたいな感じです。このシナプスの働きを真似た、人工シナプスを使ったスパコンを人工知能化するという事なのかもしれません。

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スパコンが人間の脳を模倣する

New ‘Artificial Synapses’ Could Let Supercomputers Mimic the Human Brain

Large-scale brain-like machines with human-like abilities to solve problems could become a reality, now that researchers have invented microscopic gadgets that mimic the connections between neurons in the human brain better than any previous devices.

「問題解決のための人間に似た能力を持った大規模な脳のような機械が、今や研究者がどんな過去のデバイスよりも人間の脳内の細胞神経間の連結部を上手く真似た微小な装置を発明したことで、現実になりつつあります。」

人工シナプスを使ったスパコン開発が進めば、人間のような思考能力を持ったロボットが人間の代わりに、人間とは比べ物にならない精度と速度で、様々な仕事を熟してしまうみたいです。しかも、出来損ないの人間と違って、疲れ知らずなので、不眠不休の24時間365日労働が可能になります。もはや人間の出る幕なしの、ロボットが人間の代わりに労働をする時代がやって来るのも時間の問題なのかもしれません。人工知能なのでファームウェアも必要ないし、エネルギーも自給自足するだろうしで、人間の出る幕は完全になくなります。

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人間の脳 vs スパコン

In principle, the human brain can perform about 10 quadrillion operations per second. In comparison, the world’s fastest supercomputer, Tianhe-2 in China, is capable of carrying out up to about 55 quadrillion calculations per second,

「原理上では、人間の脳は、1秒間に1京回の演算ができます。これに対して、中国にある世界最速のスパコンの天河2号は、最大約5.5京回の演算が可能です。」

1 quadrillion = 1000兆、10 quadrillion = 1京

理論値では人間の脳は、日本のスーパーパソコンの京に匹敵するみたいです。中国の天河2号も理論値は5.5京FLOPSですが、実測値は33.86ペタFLOPS(約3.4京FLOPS)となっています。人間の脳の実測値は、おそらく、余程暗算が得意な人でもない限り、0.1FLOPSにすら満たないのではないでしょうか。この実測値の決定的な違いは、消費エネルギーの違いから来ているんだと思います。私は0.01FLOPSぐらいです。

However, previous research suggests that the human brain consumes only about 20 watts of power, which is barely enough to run a dim light bulb, whereas Tianhe-2 consumes about 17.8 megawatts of power, which is enough to run about 900,000 such light bulbs,

「しかし、これまでの研究は、人間の脳は、低ワット電球をかろうじて灯せる、たったの約20ワットしかパワーを消費しないのに対し、天河2号は、90万個の低ワット電球を灯せる、17.8メガワットものパワーを消費する事を示しています。」

20ワットと17.8メガワットでは話になりません。スパコンは人間の脳の約90万倍のパワーを消費します。しかし、浮動小数点演算能力は人間の33京倍なので、人間の脳の効率の悪さを物語っています。人間の脳がそもそも浮動小数点演算には向いていないという問題があるので、一概に比較することは出来ないのですが、人工シナプスを使ったスパコン、あるいは、人工知能が、人間の思考能力とコンピューターの演算能力を併せ持つ事が出来るようになるのか、非常に興味深いところです。

浮動小数点についてはこの、浮動小数点数型と誤差のサイトが参考になります。人間の脳のFLOPS換算についてはこの、How many FLOPS is the human brain?のサイトが非常に面白くて参考になります。

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人工シナプス

今回新たに開発された人工シナプスのエネルギー効率は、カタログスペックだけ見ると、実際のシナプスの約8倍と言った感じです。人工シナプスを使った人工知能は、将来的には、人間の脳並かそれを上回る記録密度とエネルギー消費を実現できるようです。現在は、144個の人工シナプストランジスタを使った回路で、実際のシナプスの働きをシミュレートしている段階で、今後さらに3D化などが考えられているみたいです。しかし、人間の脳には1京個のシナプスが存在していると言われているので(自己組織化する視覚チップ)、どのくらいの人工シナプストランジスタがあれば、人間の脳に匹敵させられるのか?という疑問が残ります。最新のマイクロチップのトランジスタ数が100億個と仮定した場合(最新GPUが72億トランジスタ)、1京個ならその10万倍ということになり、脳並みのサイズとエネルギー消費を達成するのは、まだまだ遠い未来の話なのかもしれません。

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