植物やphytoplankton(植物プランクトン)の光合成を模倣した、人工光合成が昨今脚光を浴びていますが、光合成についてはまだまだ未知の部分が多いようです。そんな中、今回光合成の新たな発見があったらしく、その発見により太陽電池の未来が劇的に変化するらしいです。
植物の光合成のおかげで人間も生きていけるわけですが、それにもかかわらず、人間は植物に対し、傍若無人な非道な行為を繰り返し、自分で自分の首を絞める愚の骨頂を繰り返しています。植物は薬の主要な原料になるだけでなく、人間に必須の栄養素を供給し、食料としても非常に貴重で、森林は雨水を蓄えると同時に水を浄化し、植物が無ければ人間は生存すらできないのです。本当に人間はアホな生き物で、悲しくなってきます。
史上初の快挙?らしい
New discoveries about photosynthesis may lead to solar cells of the future
For the first time, researchers have successfully measured in detail the flow of solar energy, in and between different parts of a photosynthetic organism. The result is a first step in research that could ultimately contribute to the development of technologies that use solar energy far more efficiently than what is currently possible.
「初めて、研究者は、光合成生物の色々な部分の中や間の太陽エネルギーの詳細な流れを首尾よく正確に測定しました。その研究成果は、現在可能な物よりも遥かに効率的に太陽エネルギーを利用する技術の開発に、最終的に貢献する事が可能な研究のはじめの一歩です。」
どうやら史上初の快挙っぽい研究結果のようです。光合成は一見単純なプロセスのように見えて、実は奥の深い、人工的に模倣するのが非常に困難な生物学的神秘です。人工光合成が可能になれば、人類のエネルギー問題が解消されます。光合成はそれぐらい凄いプロセスらしいのですが、素人的にはイマイチよく分からないプロセスでもあります。
For about 80 years, researchers have known that photochemical reactions inside an organism do not occur in the same place as where it absorbs sunlight. What has not been known, however, is how and along what routes the solar energy is transported into the photosynthetic organism — until now.
「約80年間、研究者達は、生命体中の光化学反応は日光を吸収する同じ場所では起きない事は知っていました。しかし、分からなかった事は、どうやって、どの経路を通って、太陽エネルギーが光合成生物の中へ運ばれるのかという事でした。今に至るまでは」
太陽エネルギーがどうやって光合成が行われる場所まで運ばれるのかが分からなかったようです。それが今回の研究で分かったみたいなので、やはり凄い事みたいです。
光合成はとにかく凄い
“not even the best solar cells that we as humans are capable of producing can be compared to what nature performs in the first stages of energy conversion. That is why new knowledge about photosynthesis will become useful for the development of future solar technologies”
「我々人間が製造可能な最良の太陽電池は、自然がエネルギー変換の第一段階で行う事に比べる事すらできません。こういう訳で、光合成についての新しい知識が、未来の太陽光技術の開発に役立つようになるのです。」
人類が作り出せる最良の太陽電池も、光合成の前には子供騙しの存在でしかないみたいです。光合成がそれだけ凄いということで、それだけ自然は偉大だということです。人類の英知など、自然の前ではたかが知れているという事になります。少なくとも今の段階では。将来的には人類の叡智が、自然のそれを凌駕する可能性がありますが、それはまだまだ先の話です。
太陽エネルギー運搬
The research results show that the transport of solar energy is much more efficient within, than between, different cell components. It limits the transfer of energy between the components and thereby also the efficiency of the entire photosynthetic energy conversion process.
「研究結果は、太陽エネルギーの運搬が、種々の細胞コンポーネント間よりも内部の方が、遥かに効率的な事を示しています。コンポーネント間のエネルギーの運搬を制限して、それによって、全光合成のエネルギー変換プロセスの効率もまた制限しています。」
細胞内の小器官間の太陽光エネルギーの運搬がボトルネックなようで、それによって、光合成のエネルギー変換までもが制限されてしまうみたいです。
今回の研究結果を基にした実用化はまだまだ先の話で、さらなる研究が必要らしいです。
太陽電池の未来
“However, in the longer term, our results might well provide the basis for the development and manufacturing of systems on a molecular level that collect, store and transport sunlight to the solar cells”
「しかし、長期的には、我々の調査結果は、太陽光を集めて、蓄えて、太陽電池へ運搬する分子レベルでのシステムの開発と製造のための基礎は十分に提供するかもしれません。」
長期的な視野に立てば、分子レベルでのシステム開発に、今回の研究結果が応用できるようなので、太陽光の運搬がボトルネックになっている光合成を反面教師にした、新たなエネルギー変換プロセスの開発や、あるいは、エネルギーを効率的に運搬・貯蔵する仕組みを考えるための叩き台にはなるのかもしれません。