量子暗号、遷移金属ジカルコゲナイド二光子源

ヴュルツブルク大学の物理学者が、盗聴防止データ暗号化に著しく適した光子対を放出する光源を設計しました。実験の鍵となった材料は半導体結晶といくつかの粘着テープでした。いわゆる単分子層は、その研究活動の中心です。この世間で言うところの超材料は、過去10年間誇大宣伝に囲まれています。これは、それらが物理学のさまざまな分野に革命をもたらす見込みが強いことを示しているためです。

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単分子層と2次元材料

Novel light sources made of 2-D materials

In physics, the term “monolayer” refers to solid materials of minimum thickness. Occasionally, it is only a single layer of atoms thick; in crystals, monolayers can be three or more layers. Experts also speak of two-dimensional materials. In this form, monolayers can exhibit unexpected properties that make them interesting for research. The so-called transition metal dichalcogenides (TMDC) are particularly promising. They behave like semiconductors and can be used to manufacture ultra-small and energy-efficient chips, for example.

Moreover, TMDCs are capable of generating light when supplied with energy.

「物理学において、単(分子)層という用語は、最小厚の固体材料を指します。たまに、それはたった原子個分の厚さの単層のことで、結晶中では、単層は、3層あるいはより多くの層の場合があります。また、専門家達は、2次元材料のことも言っています。この形状では、単層はそれらに研究の興味を湧かせる意外な性質を示すことができます。いわゆる遷移金属ジカルコゲナイドは、特に将来有望です。それらは、半導体のように振る舞い、例えば、超小型でエネルギー効率の良い集積回路を作るのに使えます。さらに、TMDCは、エネルギーを供給された時、光を発生する能力があります。」

2次元材料は、グラフェン、ボロフェン、フォスフォレンが有名ですが、その他にも色々あるので、その特性が今後半導体等に応用されていくと思われるので、パソコンが高速化するのも時間の問題かもしれません。

実験は粘着テープで始まった

First, a monolayer was produced using a simple method. The researchers used a piece of to peel a multi-layer film from a TMDC crystal. Using the same procedure, they stripped increasingly thin layers from the film, repeating the process until the material on the tape was only one layer thick.

「最初に、単層が単純な方法を使って作られました。研究者は、TMDC結晶から多層膜を剥離するのに粘着テープから切り出した一片を使いました。同じ手順を使って、彼等は、その膜から次第に薄くなっていく層を剥ぎ取っていき、この工程をテープ上の材料が、1層厚だけになるまで繰り返しました。」

粘着テープで胸毛を剥ぎ取るみたいなもんです。何度も剥ぎ取って、胸毛が一本になるまで、この行為を繰り返すのと一緒です。

The researchers then cooled this monolayer to a temperature of just above absolute zero and excited it with a laser. This caused the monolayer to emit single photons under specific conditions. “We were now able to show that a specific type of excitement produces not one but exactly two photons,” Schneider explains. “The light particles are generated in pairs, so to speak.”

「その後研究者は、絶対零度よりちょっと高い温度までこの単層を冷却し、それをレーザーを使って励起させました。この事が、特定の条件下で単層に単一光子を吐き出させます。”私達は現在、特定のタイプの励起が1個の光子ではなく、正確に2個の光子を生成することを証明することが可能になりました。”と、シュナイダー氏は説明しています。”光粒子は、言ってみれば、ペアで生成されます。”」

量子コンピュータには単一光子源が大切らしいですが、量子暗号化通信には2光子源が大切みたいです。以前の記事で、単一光子が絶対に情報を盗聴されない(盗聴が情報の損失を意味するから情報のやり取りが中断されるとか何とか)と言っていましたが、2個だと情報が抜かれても気付かないので、どうなんでしょうか。

Such two-photon sources can be used to transfer 100 percent tap-proof information. For this purpose, the light particles are entangled. The state of the first photon then has a direct impact on that of the second photon, regardless of the distance between the two. This state can be used to encrypt communication channels.

「そのような2光子源は、100%盗聴不可能な情報を伝送するのに使えます。この目的のために、光粒子はエンタングルされます。最初の光子の状態は、その後、2つの光子間の距離にかかわらず、2番目の光子の状態に直接影響を与えます。この状態は、通信チャネルを暗号化するのに使われることができます。」

最後の文は、伝達経路暗号化にこの状態を利用できます。でもいけますが、逐字訳(逐語訳)が英語の勉強には大切なので、日本語が多少おかしくても、忠実に訳していった方が良いと、留学中に聞いたことがあります。

単層が新しいレーザーを可能にする

In a second study, the JMU scientists demonstrated another application of exotic monolayers. They mounted a monolayer between two mirrors and again stimulated it with a laser. The radiation excited the TMDC plate itself to emit photons. These were reflected back to the plate by the mirrors, where they excited atoms to create new photons.

「2つ目の研究では、JMU科学者が、非標準単層の別の用途を実演しています。彼等は、2つの鏡の間に単層を取り付け、再びそれをレーザ光で刺激しました。その放射エネルギーが。光子を放出するために、TMDCプレート自身を励起させました。これらの光子が鏡によって、それらが、新しい光子を作り出すために、原子を励起させる場所である、もとのプレートへ反射されました。」

レーザーがTMDC板に照射されて、板中の原子が励起して、光子を吐き出し、その放出された光子が鏡に反射して再びその板を励起、これを無限に繰り返す仕組みのような気がしますが、これだと無限に光子を放出し続けるのではないでしょうか。

“We call this process strong coupling,” Schneider explains. The light particles are cloned during this process, in a manner of speaking. “Light and matter hybridise, forming new quasi particles in the process: exciton polaritons,” the physicist says. For the first time, it is possible to detect these polaritons at room temperature in atomic monolayers.

「”私達は、このプロセスを強いカップリングと呼んでいます。”とシュナイダー氏は説明します。その光粒子は、このプロセス中に、言ってみれば、複製されています。”光と物質が交雑して、そのプロセス中に新しい準粒子、エキシトンポラリトンを形成します。”とその物理学者は言っています。初めて、単原子層において、室温でこれらのポラリトンを検出することが可能になっています。」

エキシトンポラリトンは励起子ポラリトンとも言うみたいですが、ポラリトンには日本語訳がないようです。

In the short term, this will open up interesting new applications. The “cloned” photons have properties similar to laser light. But they are manufactured in completely different ways. Ideally, the production of new light particles is self-sustaining after the initial excitation without requiring any additional energy supply. In a laser, however, the light-producing material has to be excited energetically from the outside on a permanent basis. This makes the new light source highly energy efficient. Moreover, it is well suited to study certain quantum effects.

「短期的には、この事が、興味的な新しい用途を広げます。そのクローンされた光子は、レーザー光線に似た性質を持っています。しかし、それらは、全く違う方法で作られています。理想的には、新しい光粒子生成は、初期励起後、他の追加的なエネルギー供給を必要とすることなく自立します。しかし、光生成物質は、永続的に外部からエネルギー的に励起されなければなりません。この事が、その新しい光源を、非常にエネルギー効率が良いものにしています。さらに、それは特定の量子効果を研究するのに適しています。」

板を一度レーザー光で励起させれば、後は勝手に鏡に反射された光子がその板の原子を励起し続けるので、このプロセスが繰り返されて、この仕組自体を高効率な光源にしています。非常に面白いし、よく考えられた手法です。

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