一時期絶食すると老化しにくくなると言われ、絶食ダイエットのようなものがかなり流行りましたが、絶食は癌予防にも効果的なようです。とは言っても、グルメな日本人に絶食は酷なような気もします。寿命は短くても美味しい物をたっぷり食べるか、あらゆる物を我慢して長生きするか、どちらを選ぶかはその人次第です。
とは言っても、癌は相当つらいです。かなり痛いらしいですし、治療も辛すぎるとよく聞きます。お金もかかります。そういうわけで、癌にならないに越したことはありません。国民が癌になると国家の負担も大変なものがあります。膨らみ続ける医療費負担で日本経済が破綻するかもしれません。オバマケアがアメリカ経済を崩壊させるだろうと言われているように。医療費問題は国家財政に直結しているので重大な問題です。
絶食(断食)で老化と癌とメタボを防止
Food or nutrient restriction offers insight into cancer prevention and metabolic disease
Could limiting food intake be a valid treatment strategy for certain types of cancers? New research in The FASEB Journal suggests “maybe.” In a report appearing online in The FASEB Journal, scientists show that food restriction increases levels of a tumor-suppressing molecule, called p53, in both hepatocytes grown in the laboratory and in mouse liver. In addition, this research gives evidence that p53-induction is required for the fasting-induced adaptation of nutrient metabolism.
「食料摂取量制限がある種の癌の有効な治療法になる可能性はありますか?FASEB Journal誌の新しい研究が、たぶんあるだろうということを示唆しています。FASEB Journal誌にオンライン掲載されたリポートにおいて、科学者達は、食料摂取量制限が、p53と呼ばれるがん抑制分子のレベルを、研究室で育てられた肝細胞とネズミの肝臓双方において、上昇させることを発見しています。さらに、この研究は、p53誘導が、栄養素代謝の絶食誘導適応に必須である裏付けを与えています。」
まじで凄過ぎ、p53の働き
p53の機能の回復を対象とした、がんの治療法には限界がある?
がんは、遺伝子に突然変異が起こり、がん化を引き起こす遺伝子(がん遺伝子)の出現することや、がん化を防ぐ重要な遺伝子(がん抑制遺伝子)の働きが失しなわれることが積み重なって、細胞が異常な増殖を始めることにより発生すると考えられています。今回紹介する『p53』という遺伝子は、がん抑制遺伝子の中で最も有名な遺伝子の1つで『ゲノムの守護神』とも呼ばれています。
細胞は常に様々な刺激を受けていますが、p53は刺激に応じて他の遺伝子を働かせることで、守護神の名の通り、DNAの傷の修復に関与したり、細胞の分裂 (細胞周期)の調整を行ったりします。傷が修復できないほど深い場合には、アポトーシスを誘導し、異常な細胞の排除を促すという働きも担っています。例えるなら、p53の働きとは『正常な細胞を守る為の司令塔であり、その役割を果たす為に、様々な部署に的確な指示を送っている』というイメージです。
p53すげーって感じですが、p53が増えれば癌抑制になるのかというと、ある種の癌には非常に効果的ですが、必ずしも万能ではないようです。残念です。
To make their discovery, Prokesch and colleagues first determined the abundance of p53 protein in the livers of mice with free access to food compared to mice that had food withheld for 24 hours. They found that there was a strong induction of p53 protein in the livers of the mice that had undergone food withdrawal. This p53 accumulation was also observed in cultured mouse or human hepatocytes upon the removal of nutrients from their culture media.
「彼らの発見をもたらすために、Prokeschと同僚等は、最初に、24時間食事を制限されたネズミと比較した、自由に餌にアクセス可能なネズミの肝臓内のp53蛋白質の存在率を測定しました。彼らは、絶食を経験したネズミの肝臓中にp53たんぱく質の強い誘導がある事を発見しました。そのp53蓄積は、培養ネズミや培養ヒト肝細胞においても、それらの培養基から栄養物を除去した際に観測されました。」
絶食でp53蓄積
The researchers then compared blood glucose and amino acid utilization in the livers of mice with or without acute inactivation of the p53 gene. Mice that lacked p53 in the liver showed reduced blood glucose levels and altered hepatic amino acid metabolism during starvation.
“Connections between nutrients and tumor suppression have long been known, but this study adds a sharp focal point,”
「研究者達はそれから、p53遺伝子の急性不活性化があるネズミとないネズミの肝臓における血糖とアミノ酸利用を比較しました。肝臓内にp53が不足したネズミが、血糖値減少と断食中の肝臓のアミノ酸代謝が変化した事を示しました。”栄養素と癌抑制の関連性は、長く知られてはいましたが、今回の研究は鋭い焦点を加えています。”」
“The altered amino acid metabolism observed is especially provocative, as that is a rapidly emerging area of interest in tumor biochemistry.”
「変化したアミノ酸代謝が観測されたことは、それが、腫瘍生化学での関心エリアとして急速に成長中なので、特に刺激的です。」
絶食や断食が体に良いとは、とても思えませんが、しかし、空腹を感じることは老化防止になることも報告されているので、食べ過ぎるよりは、常に空腹感を感じていた方がいいのかもしれません。栄養をしっかり摂ることも大事で、その辺のバランスが大切なのは明白で、職は健康と言われるように、健康に良いものを少量食べて必要な栄養素を摂取し、無駄な栄養は摂取しない事を心掛けるようにすればいいのではないでしょうか。