日本の国民的飲み物と言えば言わずと知れたお茶(緑茶)ですが、国民的スイーツと言えば文句なしであんこで決まりです。冬の風物詩と言えば、寒空の中で啜るおしるこや炬燵に入って食べるぜんざいですが、どちらもあんこが使われています。たい焼きもあんこ、焼き饅頭もあんこ、おはぎもあんこ、ドラえもんの大好物のどら焼きもあんこです。こんなに美味いあんこが食べられる日本人は幸せです。
あんこを作った人は独創的天才
誰が作ったかは定かではないみたいですが、砂糖が普及するまでは塩餡が主流だったみたいです。その歴史は意外と古いみたいで、とにかく小豆餡を作り出した昔の人(達)は独創的な天才であるとしか言えません。あんこは、要は、豆金時(きんとん)みたいな物で、何でも煮て潰せばきんとんになるので、何も小豆にこだわることもないのですが、何故か日本人は小豆餡にはまってしまいます。いもきんとんを焼いたスイートポテトや栗きんとんも個人的に大好物で、確かにかなり美味いのですが、それでも小豆ペーストには到底かないません。いもきんとんに生クリームをたっぷり混ぜて、中にあんこを詰めて饅頭のようにして、それをたっぷりのバターで焼くと非常に美味しいです。
あんこスイーツ
あんこ菓子と言えば、どら焼き、饅頭、今川焼き(大判焼き、回転焼き、御座候)、おしるこ、ぜんざい、あんみつ、あんころ餅(おはぎ、ぼたもち)などが有名処ですが、生クリームとの相性も非常に良いので、生クリームあんこどら焼きもかなりいけます。缶入りあんこをアイス(小豆アイスやあんこアイス)やパン(アンパン)と一緒に食べるのも当然有りです。
北海道産の大納言小豆と和三盆、あるいは、血糖値が気になる人は、低GI値のヤシ砂糖なんかを使うといいかもしれません。さらにスーパーなフードにするために、きな粉、アーモンドパウダー、ケール、大麦若葉、明日葉、桑の葉なんかのパウダーを加えてもいいかもしれません。緑色の超健康な鶯餡(青汁あんこ)が完成するかもしれません。
旅先で、囲炉裏に当たりながら、お汁粉(あんみつ)、甘酒、糠漬けを食していると、日本人に生まれて本当に良かったとつくづく実感させられます。おしるこの中の餅も甘酒もぬか漬けの糠も全てコメということを考えると、改めて米の偉大さを思い知らされます。
米と小豆の意外な関係
お汁粉の中の餅(rice cake)は、米(もち米)なわけですが、小豆と米には実に意外な関係がある事に驚かされます。どちらも弥生時代に日本に伝えられたということらしいです。
「あんこ」の始まりは魔除けだった?! 作り方や種類、歴史など、伝統的甘味の魅力をあますところなく解説 | ダ・ヴィンチニュース
本書によると元々「あんこ」は魔除けに食べた小豆料理が始まりだったようだ。小豆はアジア熱帯地方原産で、弥生時代に稲作とともに伝わったとされる。中国では古くから小豆の皮の赤い色を「陽」と捉え、災いなどの「陰」を封じると信じられており、それが日本でも無病息災や魔除けを祈願する年中行事に赤飯やおはぎなど、小豆を使った料理が供されるようになったと考えられている。
言われてみると、めでたい事があると「赤飯炊け!」とか、彼岸におはぎとか、何でなんだろうとは思っていましたが、こういった理由があったとは目からウロコです。
あんこの歴史がメチャクチャ古いんで驚かされます。漢字を初めとして、米にしても茶にしても小豆にしても、中国から伝わってきてはいますが、今ではすっかり日本語や日本の伝統文化の一部になっているのが、日本と中国の関係の深さを物語っています。個人的には、中国からどんどん優秀・有能、あるいは勤勉な移民を受け入れるべきだと思っています。移民を通じて両国の関係が深まり、win-winの関係を構築するのがベストかと思われます。
今後の小豆(あんこ)の行方
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4) Japanese influence
Beyond sushi and the oversized sushirittos, our dinner plates will be taking a cue from Japanese cuisine with ingredients like ponzu, miso, mirin, sesame oil, Japanese pickles and plum vinegar joining pantry staples. Long hailed for its health benefits, seaweed, from fresh to dried kelp, nori, wakame and dulse, will take center stage as 2017’s trending “green” machine. You’ll also be seeing more mochi flavors like green tea and matcha, black sesame and Azuki bean playing into breakfast and dessert.
「寿司や特大スシリトー(寿司ブリトー)の域を越えて、我々(米国人)のディナープレートは、常備食材に加わる、ポン酢、味噌、味醂、胡麻油、漬物、梅酢などの食材を使った日本食からヒントを得るようになるでしょう。その健康効果に対して長い間称賛されている、新鮮な物から乾燥昆布、海苔、ワカメ、ダルス(紅藻類)に至る海藻は、2017年の流行グリーンマシンとして注目を集めるでしょう。また、朝食やデザートに使われている緑茶と抹茶、黒ゴマと小豆のような、餅フレーバーを目撃するようになるでしょう。
Japanese pickle = 糠漬け、お新香、古漬け、green machineはGreen Machine という流行りのスムージーに引っ掛けていると思われます。mochi flavor は直訳すればもち風味とか餅味になりますが、ここではもちフレーバーが無難です。そんなような食品があるみたいです(アイス大福とか大福とか)。play into = 影響を与える、利用する、陥る、嵌まる、関わってくる、ふりをするといった意味になります。
小豆味(あんこ風味)のもちフレバーが2017年に流行るみたいな感じですが、日本を代表する king of sweets の餡子がアメリカで全く流行っていないのが不思議で仕方がありません。緑茶や抹茶はブームなのに、お茶のお供に最適なアンコスイーツが市民権を得ていないのが本当に不思議ですが、健康ブームの波に乗れば流行りそうな気もします。