アトピー性皮膚炎の根本的な原因が遂に解明される!

科学者達が、皮膚のバリアが弱いことが、アトピー性皮膚炎を引き起こす原因になっている証拠を発見しています。ニューキャッスル大学のチームが、Stiefel, a GSK company(GSKのグループ企業のスティーフェル)の科学者達とのコラボで、鍵となる、filaggrin(フィラグリン)と呼ばれる、皮膚保護蛋白質が、肌の他の蛋白質や経路に影響を与えて、その後、アトピー性皮膚炎の発症を駆り立てる仕組みを同定しています。この事が、アトピー症状緩和ではなく、根本にある原因を治療可能な、次世代薬剤開発用の潜在標的の同定も可能にしてくれています。

アトピー患者共通の一般症状

Reasons for eczema susceptibility uncovered

Atopic eczema is one of the commonest skin conditions in the UK, affecting up to 10% of adults and 20% of children in the UK. It’s more common in children, often developing before their first birthday and often persists into adulthood with severe itching that has profound effects on well-being and may lead to sleep disturbance.

アトピー性皮膚炎は、英国で最も一般的な皮膚病の1つで、最大で、成人の10%、子供の20%に影響を与えています。アトピーは子供により一般的で、たいていの場合、1歳になる前に発症して、通常、成人しても続き、日常生活に深刻な影響を及ぼし、睡眠障害の原因になる可能性さえある、とても酷いかゆみを伴います。

尋常性魚鱗癬

The research builds on the important discovery by scientists in Dundee which showed that lack of the protein filaggrin in the skin caused an inherited dry skin condition known as ichthyosis vulgaris that is strongly linked to the development of atopic eczema, as well as other allergic diseases such as hayfever and asthma.

今回の研究は、皮膚中のタンパク質であるフィラグリンの不足が、アトピーだけではなく、花粉症や喘息などの、他のアレルギー性疾患の発症とも強く関連付けられている、尋常性魚鱗癬として知られている遺伝性乾燥皮膚病の原因になる事を明らかにしている、ダンディーの科学者達による重要な発見を基礎にしています。

フィラグリン欠乏がアトピーの原因

Nick Reynolds, Professor of Dermatology at Newcastle University and who works within the Newcastle Hospitals NHS Foundation Trust is the lead investigator of the study. He said: “We have shown for the first time that loss of the filaggrin protein alone is sufficient to alter key proteins and pathways involved in triggering eczema. This research reinforces the importance of filaggrin deficiency leading to problems with the barrier function in the skin and predisposing someone to eczema.”

ニューキャッスル大学皮膚病学教授で、ニューカッスル病院NHS基金トラスト内で勤務しているニック・レイノルズ氏が、本研究の主任研究員です。彼は、”我々は、フィラグリンタンパク質の損失だけでも、アトピートリガーに関与している、鍵となるタンパク質と経路を変えるのには十分であることを、今回初めて明らかにしています。今回の我々の新たな研究が、皮膚の保護機能に問題を引き起こして、人をアトピーに罹りやすくしてしまっている、フィラグリン欠乏の重要性を強固なものにしてくれています。”と言っています。

Journal of Allergy and Clinical Immunology (JACI)誌に掲載された研究で、ニューカッスル大学の研究者達は、GSKグループのスティーフェル社と共同で、彼らのヒトモデル系の開発を発表しています。この中で、皮膚上層部(表皮)は、分子技術を使って、フィラグリン欠乏になるように改質され、アトピー性皮膚炎患者の皮膚に見られる状況を直にに真似ています。

このモデルが、チームが、フィラグリンのすぐ下流のタンパク質とシグナリング経路を発見することを可能にし、最も重要だったのは、多くの主要な調節機構を同定した事です。これらの調節機構には、炎症シグナリング、細胞構造、保護機能、ストレス反応の調節因子が含まれています。こういった経路は、活動性アトピーを患った人々の肌に見られる、そういったネットワークに位置している事が明らかにされました。

このマッピングが、研究者達に、関与しているメカニズムに関する新しい理解を提供し、将来の薬剤開発のためのターゲットを示唆してくれています。

Nina Goad of the British Association of Dermatologists said: “This latest research from Newcastle is crucial as it expands on our knowledge of how filaggrin impacts on other proteins and pathways in the skin, which in turn trigger the disease. This type of research allows scientists to develop treatments that target the actual root cause of the disease, rather than just managing its symptoms. Given the level of suffering eczema causes, this is a pivotal piece of research.”

英国皮膚科学会のニーナ・ゴード氏は、”ニューカッスル大学による今回の最新研究は、フィラグリンが、皮膚の他のタンパク質や経路に影響を与えて、その後、病気を引き起こす仕組みについての、我々の知識を広げてくれているので非常に重要です。この種類の研究は、科学者たちが、ただ単に病気の症状を緩和するのではなく、その病気の事実上の根本的原因を標的にする治療法を開発することを可能にしてくれます。アトピー性皮膚炎がもたらす苦痛の度合いを考えれば、これは、極めて重要な研究です。”と言いました。

皮膚の健康を維持してくれている保護タンパク質のフィラグリン欠乏がアトピーの原因のようで、アトピーの根本原因が分かったので、このタンパク質を標的にする活性剤、あるいは、このタンパク質を増やせる薬剤が開発されれば、アトピーを根治できるみたいな感じで、かなり画期的な研究なようです。花粉症の根治につながることを願わずにはいられません。