シンドラーのリスト:1人を救う者は世界を救う(タルムード)

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1993年に悲願のオスカー作品賞を受賞したSchindler’s list(シンドラーのリスト)は、スティーブン・スピルバーグ監督の珠玉の一作となっています。作品終盤に、ベン・キングスレー扮するイザック・シュターンがオスカー・シンドラーに指輪を渡すのですが、その指輪にヘブル語で彫られた言葉、Whoever saves one life saves the world entire.(1人の人間を救う者は全世界を救う)は名言中の名言ではないかと個人的には思っています。

巨匠スピルバーグ監督と言えば、シンドラーのリスト
Steven Spielberg(スティーヴン・スピルバーグ)の代表作と言えば、シンドラーのリストでしょう。日本人的にはE.T.、興行収入的にはジェラシックパークなんでしょうけど、個人的には不朽の名作と言えるシンドラーのリストで決まりです。確かにETは流行りました。俺たちひょうきん族でもパロディーでイーテフが登場しました。
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1人の命を救う者は世界全体を救う

Talmud(タルムード)に書かれていると、シンドラーのリストの中でシュターンが述べたこの名言は、人が本来生きるべき在り方を教えてくれているのではないでしょうか。一人一人が救い合えば、世界全体が救われるわけですが、しかしながら、実際には、非常に多くの人間は、他者を救うどころか、自分の兄弟姉妹、親族、果ては、親や子供さえも救おうとはしません。その非人間的な行動が、人間の罪深さを体現してしまっていますが、先進国家でさえも、自国民を、自己責任の一言で切り捨てているのが現状で、家族・親族、同胞、国家に見捨てられたこういった人達は、絶望の中で、シンドラーのような救世主が現れるのを待つしかありません。

Liam Neeson(リアム・ニーソン)扮するOskar Schindler(オスカー・シンドラー)は、多くのユダヤ人を救ったことで、1963年にイスラエルから、Righteous Among the Nations(諸国民の中の正義の人)を授与されています。ちなみに、日本からも、命のビザで有名な、杉原千畝氏がこの賞を授与されています。Righteous Gentile(正義の異邦人)であるオスカー・シンドラー氏に対する評価は、ネット上では意見が別れていますが、細かいことは気にしないで、素直に氏の正義の行動を賞賛して、氏のように行動しようという意見を圧倒的に多く見受けます。

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自分で考えられる人間になる

タルムードの格言で、You can educate a fool, but you cannot make him think. (馬鹿を教育できても、その馬鹿に考えさせることはできない。)というのがありますが、画一的なロボット人間を作り出している今の学校教育が、まさにこれだと言われています。教科書通り・指示通りに動くように人間を教育できても、その人間達に自分で考える独創力を教えることは不可能ということで、独創性に富んだ一部の天才たちが、人間の文明を作り出していて、天才たちが作り出したその文明の利器を、思考停止の馬鹿達が、悪用・誤用・乱用していると、多くの自称天才たちが批判しています。彼等に言わせると、世の中は馬鹿が支配しているので仕方ないみたいです。

プリティ・ウーマンの悲惨なオリジナルエンディングに引いた
映画「Pretty Woman (プリティ・ウーマン)」と言えば、今はハリウッドの大女優となっているJulia Roberts (ジュリア・ロバーツ)の出世作であることは周知の事実であるが、あのハッピー・エンディングのお手本のような名作映画のオリジナルのエンディングは相当悲惨な内容なようです。
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お金で人を感動させることはできない

シンドラーのリストを見れば分かる通り、絶望の淵で生きる人達を見捨てて、自分だけが贅沢三昧金を浪費することもできたわけですが、ナチス・ドイツの敗戦を見越して、善の種を蒔いて後で刈り取っただけというあざとい人達もいますが、私費を投じて多くの人々を救ったことには何ら変わりはありません。シンドラー氏は、1人で1000人以上を救ったわけですが、こういう人が500万人いれば、50億人の世界の凡人を救い出すことができます(悪人まで救うことはないとは思いますが)。あるいは、1人が1人を救えば、巡り巡って、全世界が救われることは言うまでもありません。シンドラーのリストが人を感動させるのは、お金ではなく人の命を優先したからで、シンドラーが人の命ではなくお金を優先していれば、この感動はなかったということです。つまり、お金で人を感動させることはできないということです。お金より人の命という選択が人を感動させているのです。

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Ignorance is blissでは世界は救われない

思考停止の人達に、何が正しい行いなのかを考えさせることはできないので、助け合いが不可能になっているとも言えます。Ignorance is bliss. (思考停止した人ほど幸せな人はいない)という格言があるように、何も知らなければ何もしないでいいので、ある意味幸せです1。Schadenfreude(人の不幸は蜜の味、メシウマ)は、ドイツ語ですが、人の不幸を見て、俺は少なくともあいつよりはましだと、上から目線で、自分より運のない人間を見ることで、自分を慰めている悲しい人達のことだと言っている人達もいるようですが、Give someone an inch and they’ll take a mile. (軒を貸して母屋を取られる)という金言があるように、人を助けることでひどい目に遭うことがあることも確かです。

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Charity begins at home(家族を助けなさい)

結論から言うと、人を助ける時は、その人が助ける価値がある人間かどうかを見極める眼力が必要なので、やはり、家族・親族・友人・知人の中から、本当に困っている人を1人助けてあげるのが一番なのかもしれません。かつて、マザー・テレサも、What can you do to promote world peace? Go home and love your family. (世界平和に貢献したいなら、家に帰って自分の家族を愛しなさい。)と言ったと伝えられていますが、人にとって最も重要なことは、家族を持って、その家族を愛することのようです。つまり、結婚して子供を持つことで、1つの家族を作り出し(これがないと社会が成り立たない)、その家族を守り抜く、これに尽きるようです。

  1. 実際には、Where ignorance is bliss, ‘tis folly to be wiseの意味は、知らないで良いことを知らないことは幸せだという意味ですが、しかし、知らなければいけないことまで知らないことは周りを不幸にします。
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