全ての作用には、それと同等の反作用が存在すると言われています。新たな研究が、そのような力学が、意思決定集団内における威圧的な態度が、駄々を捏ねる行為と密接な関係にあるように見える組織においても、働き得ることを今回示唆しています。ノーザンイリノイ大学の研究者たちは、仕事にチーム意思決定を含む、234人の研究参加者達を対象に、集団内の個人力学に関する彼等の感じ方について調査し、威圧・愚痴間の意義深い正相関の関係を見い出しています。
組織内の威圧とゴネの関係
In organizations, bullying begets whining, study finds
“There’s a tendency for bullying and whining to be used in conjunction with one another,” says researcher David Henningsen, an NIU professor of communication who studies idiosyncratic forms of persuasion within organizations. “In other words, when some people act dominant by bullying, others respond by being submissive and whining.”
”恫喝行為とゴネ行為は互いに併用されがちです。”と、組織内部での、特異な形式の説得を研究している、NIUのコミュニケーション教授デイヴィッド・ヘニングセン氏は語ります。”言い換えれば、ある人々が、威圧で支配的になれば、他は、服従と愚痴で応答します。”
Neither bullying nor whining was perceived by the study participants as being frequently used to exert influence, but when present, the tactics appear to feed off each other.
威圧も愚痴も、研究参加者達からは、影響を与えるために頻繁に使われているとは思われませんでしたが、存在した場合、その策略は、互いに補完し合っているように見えます。
”集団内で恫喝の認識が高い程、泣き言の認識もより高くなります。”と、教授は語った。
Study participants filled out online questionnaires measuring their perceptions of dynamics in decision-making groups at their jobs. On a six-point scale, they rated statements such as, “People act aggressively to try to force others to accept their position,” and “People often pout to try to get others to agree with them.”
研究参加者達は、職場の意思決定集団内の力学に対する、彼等の感じ方を測るオンラインアンケートに記入しています。6段階評価で、彼等は、”人々が自分達の立場を他者に強引に押し付ける”、”人々が他者の同意を取ろうとしてすねる”等の記述を評価しています。
The researchers also found that both reported bullying and whining behaviors negatively impacted group perceptions of cohesiveness and decision-making effectiveness.
研究者達は、報告された押し付け行為とごねる行為の両方が、チームの結束と意思決定の実効性に対する、グループ認知に悪影響を与えていることも発見しています。
駄々を捏ねて自分の思いを通す
While little research has been done on the use of whining as a social-influence tactic, the researchers say it should be considered an aggressive tactic.
ごねる事を、社会的に影響を与える策略の1つと見なしている研究がほとんどない一方で、研究者達は、その戦術は、攻撃的な戦略と見なされるべきであると言っています。
“We liken the whiners to the Eeyores of a group,” Mary Lynn Miller Henningsen said, referencing the gloomy donkey in Winnie-the-Pooh stories. “When he needs help, Eeyore likes to express his emotions to friends in a way that evokes pity and spurs them to help.
”私達は、ごねる人達をイーヨーになぞらえています。”と、メアリー・リン・ミラー・ヘニングセン氏は、クマのプーさんの話に出て来る陰気なロバを参照して言いました。”このロバが助けが必要な時、イーヨーは、哀れみを誘って助けを得られるように、友人たちに対して、自身の感情を吐露する方法を好んで使います。”
“Likewise, whining can be used to sway members of a group,” she added. “Whiners attempt to gain influence by positioning themselves as deserving of consideration because their positions have been denied in the past. So they try to leverage weakness into pity to induce compliance. The assumption is that regardless of whether the whiners supported their positions in the past, the fact that they have a pattern of losing suggests they should be allowed to win.”
”同じように、泣き言は、集団のメンバーを説得するのにも使うことができます。泣き言を言う人たちは、自分達の立場がこれまで否定されているので、考慮に値すると自分自身を位置付けすることによって、影響力を獲得しようと試みます。そういうふうにして、彼等は、承諾を引き出すために、弱さを利用して憐れみを誘おうとします。仮説は、泣き言を言う人が、過去に自分の立場を支持していたのかどうかにかかわらず、彼等が、敗北パターンを持っているという事実が、彼等が、勝つことを許されるべきだという立場を示唆しているという事です。”
Conversely, Lucy Van Pelt from Charles Schulz’s “Peanuts” comic strip demonstrates classic bullying behavior.
反対に、チャールズ・シュルツのコマ割り漫画のピーナッツのルーシー・ヴァン・ペルトは、昔ながらの押し付けがましい行為を実演しています。
“In decision-making groups, bullying occurs when someone uses a loud, aggressive or critical tone to intimidate or coerce others,” David Henningsen said.
”意思決定グループにおいて、高圧的な行為とは、誰かが、他者を威圧したり強制させたりする目的で、でかくて攻撃的、批判的口調を使う時に起きます”と、ヘニングセン教授は語った。
支配相補性
The positive correlation found between bullying and whining indicates the behaviors might be inter-related through a process known as “dominance complementarity,” whereby dominant behaviors by one individual lead to corresponding submissive behaviors by another.
恫喝と泣き言の間に見られる正相関は、その両行動が、1人の個人による支配行動が、他者のそれに対応する従順な振る舞いをもたらす、支配の相補性として知られているプロセスを介した相関である可能性があることを示唆しています。
“This is important research because group decision-making is by far the most common way decisions are made in organizations,” David Henningsen said. “And these types of behaviors can derail group meetings and lead to suboptimal decisions.”
”これは、グループ意思決定が、組織内でなされる決定の、最も一般的なやり方になっている事から、重要な研究になっています。そして、この種の行動が、グループ会議を脱線させて次善の決定をさせてしまう可能性があります。”と、博士は言いました。
恫喝とゴネへの対処・防止策
ヘニングセン教授は、恫喝とゴネに対処・防止するための3つの手段を提案しています。
- 問題とその解決策を論じている、事実、論理、データに焦点を当てる。
- 恫喝と泣き言の両方が、攻撃的で非生産的行為であることを認識する。”多くの人たちが、そのことを認識すること無しに、恫喝したり泣き言を言ったりしている。ネガティブな行動に対する自覚が、それを修正するための第一歩です。”
- その行為が、スパイラルしてエスカレートしないようにしましょう。
bullyingというとイジメ、whiningと言うと愚痴のイメージがありますが、この場合は、恫喝や威圧とゴネるという意味がしっくりきます。実社会では、声のでかいやつが強く、そういう気の強い輩には、誰もが服従してしまいます。逆に、ゴネ得という言葉があるように、やたらとゴネる奴も、世の中では恫喝野郎並に、社会的な地位を得ています。恫喝パワハラ野郎にしてもゴネ野郎にしても、こういった不逞の輩たちは、組織にとっては、百害あって一利もないような連中なので、解雇するのが無難と言えます。あるいは、そういった面倒臭い人間は、最初から雇わない方がいいとも言えます。何れにしても、どっちも救いようがないわがまま野郎自己中野郎であることは確かで、こういうクソな人間にならないように注意が必要です。