イチゴに含まれるフィセチンがアルツハイマー病に有効かもしれない

ソーク研究所の研究者達が、イチゴに含まれる天然化合物が、ネズミにおいて、老化に付随する認知障害と炎症を軽減可能であることを指し示す、さらなる証拠を発見しています。2017年7月号のJournals of Gerontology Series A誌に掲載された今回の研究は、抗酸化物質フィセチンが、アルツハイマー病や脳卒中のような、加齢と共に進行する精神的な衰退や症状を治療する手助けをする可能性がある事を発見した、本研究チームの過去の研究を基にしています。

フィセチンの抗老化作用

More evidence shows natural plant compound may reduce mental effects of aging

“Companies have put fisetin into various health products but there hasn’t been enough serious testing of the compound,” says Pamela Maher, a senior staff scientist in Salk’s Cellular Neurobiology Laboratory and senior author of the paper. “Based on our ongoing work, we think fisetin might be helpful as a preventative for many age-associated neurodegenerative diseases, not just Alzheimer’s, and we’d like to encourage more rigorous study of it.”

”いくつかの企業が、フィセチンを、さまざまな健康製品に取り入れていますが、その化合物に対する、十分に本格的なテストは存在していませんでした。”と、ソーク研究所細胞神経生物学研究室研究員で、本論文の上席著者パメラ・マー氏は言います。”私たちの継続中の研究を根拠にして、私たちは、フィセチンが、単にアルツハイマー病だけではなく、多くの加齢に伴う神経変性疾患に対する、予防薬になる可能性を秘めていると考えていて、その物質のより厳密な研究を奨励しています。”

孤発性アルツハイマー病

Maher, who works in the lab of David Schubert, the head of Salk’s Cellular Neurobiology Lab, has been studying fisetin for over a decade. Previous research by the lab found that fisetin reduced memory loss related to Alzheimer’s in mice genetically modified to develop the disease. But that study focused on genetic (familial) AD, which accounts for only 1 to 3 percent of cases. By far the bigger risk factor for developing what is termed sporadic AD, as well as other neurodegenerative disorders, is simply age. For the current inquiry, Maher turned to a strain of laboratory mice that age prematurely to better study sporadic AD. By 10 months of age, these mice typically show signs of physical and cognitive decline not seen in normal mice until two years of age.

ソーク研究所細胞神経生物学研究室室長デイヴィド・シューベルト氏の研究室に勤務しているマー氏は、10年にわたって、フィセチンを研究し続けています。本研究室で行われた過去の研究が、フィセチンが、アルツハイマー病に付随する記憶障害を、その病気を発症するように遺伝子組み換えされたネズミにおいて、抑制することを見い出しています。しかしながら、その研究は、全事例の、たった1~3%程度しか原因になっていない、遺伝的AD(家族性アルツハイマー病)に焦点を当てていました。孤発性アルツハイマー病と呼ばれるものや、さらに、他の神経変性障害の発症に対するはるかに大きな危険因子は、単なる年齢になっています。今回の研究に際し、マー氏は、より深く孤発性ADを研究するために、早く老化する研究用マウス株に目を向けました。10ヶ月の年齢になるまでに、この種のネズミ達は、一般的に、正常なネズミにおいては、2歳になるまで見られない、肉体的・認知的な衰退の兆候を示します。

さらなる臨床試験が必要

“Mice are not people, of course,” says Maher, “But there are enough similarities that we think fisetin warrants a closer look, not only for potentially treating sporadic AD but also for reducing some of the cognitive effects associated with aging, generally.”

”もちろん、ネズミは人間ではありません。”と、マー氏は言います。”しかし、私達は、フィセチンが、孤発性AD治療の可能性だけではなく、広く、老化に伴う一部の認知効果の減少に対しても、詳細に調べてみる価値があると思えるだけの、十分な類似性が存在しています。”

Next, Maher hopes to partner with another group or company in order to conduct clinical trials of fisetin with human subjects.

次に、マー氏は、人間の被験者を使ったフィセチンの臨床試験を行うために、他のグループや企業とパートナーになることを期待しています。

ネズミは人間と違うので、今回の研究結果が、そのまま人間に当てはまるとは、必ずしも限りません。しかし、フィセチンが、ネズミにおいて、相当な摂取量にもかかわらず、副作用を示さなかったことが、フィセチン摂取の妥当性を証明しているとも言えます。ネズミと人間の違いこそあれ、フィセチンを果実から摂取することは、安全な選択である可能性があり、フィセチン摂取の潜在的なリスクと、将来的なアルツハイマーや他の神経変性疾患発症の危険性を天秤に掛けた場合、どっちに重みがあるのかは、個人の見解次第なのかもしれません。

というか、グダグダ言わずに、普通にイチゴを食ってればいいだけのような気もします。今回の研究成果は、イチゴ好きにはかなりの朗報かもしれません。