絶縁体の2次元六方晶窒化ホウ素(h-BN)を半導体に変える

少量のフッ素が、ホワイトグラフェンとして知られている絶縁セラミックを、磁気的性質を帯びたワイドギャップ半導体に変化させます。ライス大学研究員は、それが、劣悪な環境で使えるエレクトロニクスに適したユニークな素材を作り出すかもしれないと言っています。ライス大学研究員による概念実証論文が、ホワイトグラフェンの別名でも知られている、2次元六方晶窒化ホウ素(h-BN)を、絶縁体から半導体に変える方法を論証しています。

この原子薄物質が、非常に優れた熱伝導体なので、研究者達は、それが、高温下でも使える電子機器や、さらに、磁気メモリ素子としても利用できる可能性がある事を示唆しています。

本発見は、Science Advances誌今週号に掲載されています。

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半導体・磁性体としての窒化ホウ素

Fluorine grants white graphene new powers

“Boron nitride is a stable insulator and commercially very useful as a protective coating, even in cosmetics, because it absorbs ultraviolet light,” said Rice materials scientist Pulickel Ajayan, whose lab led the study. “There has been a lot of effort to try to modify its electronic structure, but we didn’t think it could become both a semiconductor and a magnetic material.

”窒化ホウ素は、安定した絶縁体で、紫外線を吸収することから、化粧品でも使われている保護被膜として、商業的に非常に役立っています。”と、ライス大学材料科学者で、彼の研究室が今回の研究を主導したプリッケル・アジャヤン氏は言いました。”窒化ホウ素の電子構造の修飾を試みる多くの努力が為されてきましたが、私たちは、それが、半導体と磁性体の両方になることができるとは、考えもしませんでした。”

フッ素添加が決め手

The researchers found that adding fluorine to h-BN introduced defects into its atomic matrix that reduced the bandgap enough to make it a semiconductor. The bandgap determines the electrical conductivity of a material.

研究者達は、h-BN(Hexagonal boron nitride:六方晶窒化ほう素)へのフッ素添加が、原子行列の中に欠陥をもたらし、それを半導体にするのにバンドギャップを十分減少させることを発見しています。バンドギャップは、物質の導電性を決定しています。

フッ素化の緻密な制御

“We saw that the gap decreases at about 5 percent fluorination,” said Rice postdoctoral researcher and co-author Chandra Sekhar Tiwary. The gap gets smaller with additional fluorination, but only to a point. “Controlling the precise fluorination is something we need to work on. We can get ranges but we don’t have perfect control yet. Because the material is atomically thin, one atom less or more changes quite a bit.

“我々は、ギャップが、フッ素化で、約5%減少することを発見しています。”と、ライス大学ポスドク研究員で共著者のチャンドラ・S・ティワリー氏が言いました。そのギャップは、さらなるフッ素化で、ある程度ですが小さくなります。”緻密なフッ素化を制御することは、今後の課題になっています。我々は、幅を持たせる事はできるのですが、まだ完璧にコントロールする事はできません。材料が原子薄なので、1原子多いか少ないかで、かなり変化します。”

“In the next set of experiments, we want to learn to tune it precisely, atom by atom,” he said.

”次の一連の実験で、我々は、1原子ずつ、それを正確に調整できるようになりたいです。”

フラストレート磁性体

“We see angle-oriented spins, which are very unconventional for 2-D materials,” said Rice graduate student and lead author Sruthi Radhakrishnan. Rather than aligning to form ferromagnets or canceling each other out, the spins are randomly angled, giving the flat material random pockets of net magnetism. These ferromagnet or anti-ferromagnet pockets can exist in the same swatch of h-BN, which makes them “frustrated magnets” with competing domains.

”我々は、2次元材料にとって、非常に特殊な角度指向性スピンを目撃しています。”と、ライス院生で筆頭著者シュルティ・ラーダークリシュナン氏は言いました。強磁性体を形成するように一列に並んだり、互いに打ち消し合ったりするのではなく、スピンは、ランダムに角度付けられ、その平面材料に、ランダムに正味磁性のポケットを与えます。こういった強磁性体・反強磁性体ポケットは、同じh-BN材料見本に存在でき、ぞのことが、それらを、競合する領域を持ったフラストレート磁性体にしています。

The researchers said their simple, scalable method can potentially be applied to other 2-D materials. “Making new materials through nanoengineering is exactly what our group is about,” Ajayan said.

研究者達は、彼等の単純な拡張性のある方法が、他の2次元材料にも適用できる可能性があると言いました。”ナノエンジニアリングによる新しい材料作りこそが、まさに、我々のグループの存在理由でもあります。”と、アジャヤンは言いました。

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