自分が絶対に正しいと信念を曲げない人達はなぜそんなに頑ななのか?

独善的な人間というのは、自分達の信念を、例え、その道の専門家達が反論し、証拠が彼等の信念とは相反していたとしても、決して曲げようとはしません。ケースウエスタンリザーブ大学による新しい研究が、社会にますます蔓延してきているように思える、宗教や政治などの個人的な信条に関する、極端な物の見方(捉え方)を説明するのに役立つかもしれません。

2つの研究が、信心深い人とそうでない人(無神論者)の教条主義を駆り立てている、人格特性を調査しています。彼等は、こうした2グループの教条主義を後押ししている物に、類似性と重要な違いの両方が存在していることを明らかにしています。

スポンサーリンク

ドグマティズムと道徳観念

Studies help understand why some people are so sure they’re right

In both groups, higher critical reasoning skills were associated with lower levels of dogmatism. But these two groups diverge in how moral concern influences their dogmatic thinking.

両グループともに、より高度な批判的な論理思考スキルが、より低いレベルの教条主義に関連しています。しかしながら、この2つのグループは、道徳的考えが、彼等の独善的思考に、どのようにして影響を与えているかで、2つに枝分かれしています。

“It suggests that religious individuals may cling to certain beliefs, especially those which seem at odds with analytic reasoning, because those beliefs resonate with their moral sentiments,” said Jared Friedman, a PhD student in organizational behavior and co-author of the studies.

”信仰深い個人、特に、分析的・論理的思考とは相容れないように思える人達は、そういった信仰が彼等の道徳的情操と共鳴しているので、特定信条に固執する可能性があることを示唆しています。”と、本研究の共著者である、ジャレッド・フリードマン氏は言いました。

“Emotional resonance helps religious people to feel more certain–the more moral correctness they see in something, the more it affirms their thinking,” said Anthony Jack, associate professor of philosophy and co-author of the research. “In contrast, moral concerns make nonreligious people feel less certain.”

”情動反応は、信心深い人達が、より確かに感じる手助けをします(彼等が何かに見い出す道徳的正当性が高いほど、彼等の考えをさらに確かなものにしていきます)。”と、心理学准教授で本研究共著者アンソニー・ジャック氏は言いました。”対照的に、道徳的な懸念は、宗教心が全くない人たちを、より不確かに感じさせます。”

テロ行為さえも道徳的に思える

While more empathy may sound desirable, untempered empathy can be dangerous, Jack said. “Terrorists, within their bubble, believe it’s a highly moral thing they’re doing. They believe they are righting wrongs and protecting something sacred.”

共感が高いことは、好ましく聞こえるかもしれませんが、その一方で、コントロールだれていないむきだしの共感は、かなり危険な場合もあります。”例えば、テロリスト達は、彼等のバブルの内側で、自分達がやっている事が、非常に道徳的だと確信しています。彼等は、自分達が世の中の誤りを正していて、何か神聖な物を守っていると信じ切っているのです。”

トランプを支持する福音主義者

In today’s politics, Jack said, “with all this talk about fake news, the Trump administration, by emotionally resonating with people, appeals to members of its base while ignoring facts.” Trump’s base includes a large percentage of self-declared religious men and women.

昨今の政治において、フェイクニュースについて、あれやこれやと言われている中で、トランプ政権は、人々と感情的に共感することで、真実に背を向ける一方で、政権支持層に取り入っています。トランプの支持母体は、自称敬虔なキリスト教信者達を多く含んでいます。

神の存在を完全否定する無神論者達

At the other extreme, despite organizing their life around critical thinking, militant atheists, “may lack the insight to see anything positive about religion; they can only see that it contradicts their scientific, analytical thinking,” Jack said.

キリスト教原理主義者達の対局にいる、過激派無神論者達は、批判的思考で、己の人生を方向付けしているにもかかわらず、宗教の良い面を全く見ようとはせずに、宗教を、自分達の科学的・分析的思考に相反するものとしか受け取ることができません。

米国のpolitical spectrum(政治的スペクトル)においては、キリスト教原理主義者と過激な無神論者は、スペクトルの両極に位置し、絶対に相容れようとはしません。互いに、wingnutと罵り合い、自分達が正しいと主張して譲りません。完全に水と油の関係で、両者が折り合いをつけることなど、絶対に有り得ません。同じ人間で、ここまで主義主張が異なるのは、日本人の目から見れば、一種異様に感じるかもしれません。信仰深い人の間でも、自分の宗教が一番正しいと思っているし、キリスト教徒にしても、カソリックよりもプロテスタントの方が教義的に正しいと思っているし、カソリックも一部プロテスタントを異端扱いしているので、同じキリスト教徒であったとしても、宗派が違えば、考えや教えも違ってきます。21世紀という高度に文明が発展した時代にあってでさえ、宗教戦争が未だに続いていることを鑑みれば、一部の人間たちは、自分の主義主張信念を、絶対に曲げられないのかもしれません。

スポンサーリンク

フォローする