知的少女効果:年齢・性別・知的水準によるマインドセットの違い

新しい研究が、男女が、自分自身の知能をどう見ているかについての、長年信じられてきた仮説に意義を唱えています。若い女性達が、自分で知能の限界を設定する、いわゆる知的少女効果が、成人には見られないことを、ケースウエスタンリザーブ大学による新しい研究が示しています。

マインドセット理論とは

So-called ‘bright girl effect’ does not last into adulthood, study finds

The study also found almost no relationship between gender and intelligence “mindset,” which refers to a person’s beliefs about his or her own intellectual potential.

本研究は、ジェンダー(性別)と、自分自身の知的潜在能力に対する思い込みを意味する、固定的知能観との間には、ほとんど関連性がないことも発見しています。

According to mindset theory–developed by Carol Dweck, a psychology professor at Stanford University — some people have “growth” mindsets while others have “fixed” mindsets.

スタンフォド大学のキャロル・ドウェック心理学教授によるマインドセット理論(思い込み理論)に言わせると、一部の人達が、やればできると信じる一方で、他はやるだけ無駄と思い込んでいます。

成長マインドセット/やればできる思考

A growth mindset, considered a positive trait, is more likely to lead a person to try to overcome challenges, believing intelligence can improve with effort.

前向きな性質と見られている、成長マインドセット(やればできるという思考)は、知能は努力で向上すると信じることで、人に問題を克服しようと試みさせる可能性が高いです。

若さは可能性と言いますが、己の可能性を信じて、夢を追いかけるのは何歳まで許されるのか?という問題があります。子供にとってはやればできる思考は重要ですが、それが何歳まで許容されるべきかについては、意見が別れます。ある程度の年齢になれば、やるだけ無駄思考に変わって、堅実な人生を歩み始めますが、この切替がうまくできないと、いつまでも夢を追い続けてしまいます。

固定マインドセット/やるだけ無駄思考

Fixed mindsets, often seen as a negative, are more likely to lead people to avoid difficult tasks and assume failure is due to intelligence levels that cannot be changed.

一般的にネガティブと見なされている、固定マインドセット(固定知能観)の方は、人々を、困難な問題から遠ざけたり、失敗は、知的水準が変えられないせいだと、思い込ませる傾向にあります。

子供がこの思考だと、自分の可能性を限定してしまい、10代にして人生が詰みます。やっても無駄と思い込むことは、逃げの人生でもあり、楽な方に流れていく自堕落を生み出します。人間の人生において10代は、多少の失敗は、若気の至りで許されるので、やればできる思考を持つべきではあるのですが、問題なのは、例えば、やればできる思考で、10浪して医学部を目指すとか、どこかの時点でやるだけ無駄思考が取って代わらないと、そういった無茶をしてしまいます。

知的女性効果と知的少女効果

Because girls are thought to mature earlier than boys, according to mindset theory, they are often praised for their attributes –how they “are.” More of this type of praise is given to “bright” girls, which leads them to believe their cognitive abilities are more or less set in stone.

少女は、少年に比べ成長が早いので、マインドセット理論によると、彼女達は、ありのままの自分の性質を称賛されることが多く、この種の称賛は、知的な少女に与えられることが多く、そのことが彼女達に、個人の認知能力は、事実上、固定されていると思い込ませてしまいます。

少年に比べ少女は基礎能力が高いので、褒められやすくなります。知的な少女ほど、褒められる機会に恵まれ、褒められるように努力していないのに褒められることで、知的であることは持って生まれた才であると思いこんでしまうのかもしれません。ただ、周囲の期待値が高いだけに、成長するに連れて褒められる機会が減っても、能力は固定されているとの思い込みが、やるだけ無駄と、自分自身の能力をも制限してしまいます。何か、十で神童十五で才子二十過ぎればただの人、という格言に相通ずる物があります。しかし、この効果は、成人女性には見られないらしいので、ただの人になった知的少女が、昔は知的だったんだからやればできるはずと、考えを変えたのかもしれません。

Published in the journal Intelligence, the new research found little indication such a phenomenon exists in adult women.

Intelligence誌に掲載された新しい研究は、そういった現象が、成人女性に存在することを指し示すものを、ほとんど見つけ出してはいません。

“Overall, we saw no reliable evidence for a relationship between women’s intelligence and their mindsets,” said Brooke Macnamara, an assistant professor of psychological sciences at Case Western Reserve and co-author of the study. “Our results do not support the idea that men and women differ in their beliefs about intelligence.”

”結論として、我々は、女性の知性とマインドセットの相関関係に対する、確かな証拠を何も発見してはいません。”と、ケースウエスタンリザーブ大学心理科学助教授で、本研究の共著者ブルック・マクナマラ氏は言いました。”我々の研究結果は、男性と女性は、知能に関する考え方が違うというアイデアを支持していません。”

The findings run contrary to some cornerstones of the mindset field: that females, especially smarter females, tend to believe their intelligence levels are static, and that differences in childhood praise given to boys and girls can heavily influence a person’s later beliefs about their own intelligence.

本結果は、女性、特に、賢い女性が、自分の知能レベルは固定的だと信じやすく、少年と少女に幼少期に与えられた称賛の違いが、後年になって、自分自身の知能についての考えに大きく影響を与えるという、マインドセット分野のいくつかの基礎を成す考えに反しています。

“These studies help fill in gaps in the mindset research,” said Macnamara. “Some past research has suggested a ‘bright girl effect’–gender differences among children. However, a ‘bright woman effect’–gender differences among adults–seemed to be an untested assumption. Across our studies, there were no consistent relationships among intelligence, mindset and gender. Our research did not support the idea of a ‘bright woman effect.'”

”この種の研究は、マインドセット研究のギャップを埋めるのに役立ちます。”と、マクナマラ氏は言いました。”いくつかの過去の研究が、子供の性差の知的少女効果を説いていますが、成人の性差の知的女性効果は、テストされていない仮説であるように見えます。私達の研究の中に、知能・マインドセット・ジェンダー間に、一貫性のある関係は存在しませんでした。私達の研究は、知的女性効果という考え方を支持していません。”

知能レベル、成人性差と固定知能観と拡張知能観の関係は存在しないようです。そういったマインドセットの違いは、子供が成長する間に解消されることを証明されています。とは言っても、これはあくまでも、もし、仮に、そういった子供の性差や知能レベルによるマインドセットの違いが本当に存在していればの話で、そういった仮説を主張しているのが、過去のいくつかの研究によるものであることから、実際に、そういったジェンダーギャップや知的レベルにより、マインドセットの差異が生じるのかどうかは、少なくとも、成人には見られなかったことを、今回の研究は証明しています。

今回の記事は、私のようなアホなおっさんには、あまりにも荷が重過ぎました。