今までenvy = jealousy = 嫉妬、妬み、羨望だと思っていましたが、どうやら、この2つの単語には決定的な意味の違いがあったようです。envyと言えば、キリスト教のseven deadly sins(7つの大罪)の1つで、ブラピ主演映画Se7en(Seven)の最重要単語でした(犯人のJohn DoeがDavid Millsの平凡な生活にenvyする)。7つの大罪で、何故、jealousyではなくenvyが使われているのか?そのことに焦点を当ててみました。
envyとjealousyの違い
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Envy and jealousy are so frequently confused (e.g., “I’m jealous that you’re going to Hawaii next week!”) that few people are aware they differ. Yet the distinction is typically simple: Envy involves two people, whereas jealousy involves three or more people. So you are envious, not jealous, that your friend is headed to Hawaii — unless they are going with another friend as well.
envyとjealousyという2つの単語は、ほとんどの人がその違いに気付くこと無く、頻繁に混同されてしまっています(例えば、”私は来週ハワイへ行くあなたがまじ羨ましい”という文にjealousを使うとか)。にもかかわらず、その違いは、通常は単純で、envyが2人の人間が関わるのに対し、jealousyは3人かそれ以上の人が関わっています。故に、その友達が別の友達と一緒に行くのでもない限りは、友達がハワイに行くのことにjealousなのではなくて、enviousだということになります。
I envy you.とか、I am envious of you.とは言えても、I am jealous of you.とは言えないみたいです。ただし、I am jealous of you guys.とは言えます。youがあなたではなくてあなた達という意味になる場合は、jealousは使えるので、例えば、I’m jealous of you.という英文があった場合、私はあなた達が羨ましい。と訳すのが正解ということになります。しかし、ほとんどのネイティブがこの2つの単語の違いに気付いていないみたいなので、ノンネイティブが使い分ける必要もなさそうです。
エンビーとジェラシーの意外な意味の違いを知ることができましたが、日本人にとっては、嫉妬と言えばジェラシーのことなので、ある意味、どうでもいい違いかもしれません。
7つの大罪でenvyが使われている理由
jealousyとenvyには大きな意味の違いがあります。その違いを端的に示すと以下のようになります。
To reiterate, you’re jealous of what you have. You’re envious of what you don’t have!
大事なことなので繰り返します。あなたが持っているものにjealousを使い、持っていないものにenviousを使います。
例えば、あなたの配偶者や恋人が、あなた以外の別の異性と付き合った場合、あなたはその異性に対しジェラシーの炎を燃やしますが、エンビーという感情は起こりません。逆に、好意を寄せている異性に恋人がいた場合、その恋人に対してエンビーしますが、ジェラシーという感情は起こりません。
聖書にjealous Godという言葉が出てきますが、これは自分以外の神を信じることに対し、神がジェラシーするということを意味しています。envious Godとは間違っても言ってはいけません。つまり、人の持っているものを羨ましがる心の卑しさを、7つの大罪の1つであるenvyは戒めているということです。
参考サイトEnvy (envious) and jealousy (jealous)