心理学用語:Grit Scale(グリットスケール、根気の尺度)

Grit Scale(グリット・スケール)テストという、個人の知能指数を測るIQテストや、心の知能指数を測るEQテストのようなテストがあるようです。Grit = 度胸、勇気、根性、やる気、気概といったような意味ですが(砂粒、砂利という意味もある)、grit scaleのgritは、やり抜く力と訳されることが多いようですが、グリットスケールは、熱意の尺度や根気の尺度とも訳されてもいます。

グリットスケール(熱意の尺度)

Immeasurable hardiness of character

The questionnaire is used to measure ‘grit’ – a personality trait which combines perseverance in reaching one’s goals, on one hand, and consistency of one’s interests over time, on the other. HSE researchers have found a way to prove that ‘grit’ is not a single personality trait and the Grit Scale measures two independent constructs. Their findings are published in the European Journal of Psychological Assessment.

グリットスケール(根気尺度の)質問票が、ここ10年にわたり、調査分野だけではなく、実用心理学や従業員選抜においても、人気を獲得しています。質問表は、初志貫徹に必要な忍耐力と、個人の関心の長期一貫性を併せ持った個性である、根気を測るのに使われています。HSE研究者達は、gritが単一の個性ではないことと、グリットスケールが、2つの独立した概念を測っていることを証明するための方法を発見しています。European Journal of Psychological Assessmentに、彼等の研究結果が掲載されています。

About ten years ago, American researcher Angela Duckworth added a new term to psychology: ‘grit’, meaning hardiness of character and perseverance. Together with her colleagues, Duckworth developed the Grit Scale. It turns out that individuals who score high on the Grit Scale demonstrate greater achievement in various fields, including military training, medicine, science and competitive sports, than others of equal intelligence and social status but lower grit scores. Indeed, in certain cases, grit proved to be more important for academic and professional success than intelligence.

今から約10年前、アメリカ人研究者のアンジェラ・ダックワース氏は、心理学に、忍耐力と根気を兼ね備えた性格を意味する、gritという新しい用語を付け加えました。彼女の同僚等と共に、ダックワース氏は、グリットスケールを開発しました。グリットスケールスコアの高い個人が、同じ知能と社会的地位を有する一方で、グリットスコアが低い人達に比べ、軍事訓練、医学、科学、競争の激しいスポーツなどの多岐にわたる分野で、かなり大きな成功を収めている事が分かっています。実際のところ、ある特定ケースにおいて、gritが、知能(知力)以上に、学問・職業上の成功に重要であることが証明されています。

The test immediately gained popularity. Over the past ten years, the Grit Scale has been widely used in research, and different types of achievement and success have been explained by grit. In psychology, the term has become part of the everyday vocabulary of practitioners as well as academic researchers. The questionnaire is freely accessible and quite simple, consisting of 12 statements in the long version and six in the short version – yet another factor for its popularity. In a series of publications, the authors of the concept demonstrated the reliability and internal validity of their questionnaire in measuring grit as a single personality trait. In other words, they showed that the two components of grit – perseverance of effort and consistency of interests over time – are sustainably manifested together.

グリットスケールテストは、すぐに人気を集めました。ここ10年で、グリットスケールは、調査分野で広く利用されるようになり、さまざまな業績や成功が、グリットによって説明付けられるようになってきています。心理学において、グリットという用語は、心理学者や学術研究者達の日常的な語彙の一部となっています。質問票は、誰でも自由にアクセスでき、非常に簡単で、ロングバージョンが12の質問で構成され、ショートバージョンの方は6個で構成されていて、このことが、そのテストの人気の理由の一部になっています。一連の出版を通して、この概念の作者達は、gritを単一の性格特徴として評価している質問票の信頼性と内部妥当性を証明しています。すなわち、彼等は、忍耐強い試みと、関心の一貫性という、グリットの持つ2つの構成要素が、必ず同時に現れるということを証明しているということです。

グリットは2つの異なる概念を持つ

Following a complex, multi-stage analysis, the researchers found no evidence to support the existence of grit as a single personality characteristic. Instead, the Grit Scale appears to measures two independent characteristics, namely perseverance of effort and consistency of interests.

複雑な多段階分析後、研究者達は、gritが、単一の人格特性として存在することをサポートする証拠を発見できませんでした。それどころか、グリットスケールは、2つの独立した特性、つまり、根気強い努力と関心の一貫性を測っている可能性が高いように感じられます。

So called “Gritty person”, which can be of a specific interest of employers, for instance, is no more than a fortunate composition of two traits. Soour results are rather about the accuracy of psychological terms. Practically, it means that test users have no reason to combine the scores of these two traits – perseverance of effort and consistency of interests – into an overalll “grit” score, because no specific entity exists under this modern label. At the same time, it is still worthwhile to seek out tenacious and motivated workers with stable interests in your domain.

例えば、雇用主達が求めている、いわゆる「意志の強い人」は、ただの幸運な2つの人格特性の組み合わせに過ぎません。なので、我々の研究結果は、どちらかと言えば、心理学用語の正確性について言っています。実質的に、その事は、テスト利用者たちが、これら2つ、根気強い努力と関心の一貫性のスコアを、最新レーベル下に特定表現が存在しないので、総合的なグリットスコアにまとめる理由が無いことを意味しています。そうは言っても、雇用主が、不変の関心を持った、根気強く、やる気のある従業員を探し出すのには、これから先も、グリットスコアは重宝されるはずです。

今回の研究結果は、グリットという用語は、初志貫徹のための根気と、関心への一貫性が合わさっている単一の人格特性を意味しているのではなく、忍耐強い努力と関心の一貫性と、独立した人格特性の2つの異なる人格特性を意味しているようです。この2つの特性は、常に同時に現れるとは限らないということらしく、別々に単独で現れる可能性があるので、グリットスケールは、2つの人格特性を測っているに過ぎないようです。グリットという用語の意味が間違っていると指摘しています。

今回の研究結果に照らし合わせれば、グリットという心理学用語の意味合いは、当然、変わってしまうのですが、だからと言って、グリットスケールが使い物にならなくなるわけではなく、雇用主たちにとって、良い従業員選抜のためのツールとしてのグリットスケールは永遠に不滅のようです。

グリッドスケール的には、金に釣られて転職するような輩は、最も雇ってはいけない人種のように思われます。こういった連中は、少しでも給与の高い会社に転職を繰り返すだろうし、金に目が眩んで犯罪を犯す可能性も高くなるので、企業にとっては地雷以外の何者でもありません。逆に、給与が大幅ダウンするのにもかかわらず人間的成長を求めて転職する人、あるいは、お金ではなく、仕事にやり甲斐を求める人達こそを、企業は、金のわらじを履いてでも探すべきなのです。