更年期女性がホルモン療法を途中で投げ出すと死亡リスクが高まる

ホルモンセラピー(HT)は、白熱した議論の的になり続けている問題です。しかし、エストロゲンの心臓に対するメリットは、全ての人から受け入れられているように見えます。心臓死と脳卒中死リスクが、実際には、HTの中断後の最初の年に増加することを、新たな研究が明らかにしています。研究結果は、北米更年期学会機関紙Menopauseに掲載されています。

60歳未満のホルモン療法中断は危険

Risk of cardiac and stroke death increases after discontinuing hormone therapy

This study, however, involving more than 400,000 Finnish women excluded women with prior cardiac or stroke events. The results of the study, published in the article “Increased cardiac and stroke death risk in the first year after discontinuation of postmenopausal hormone therapy,” showed that discontinuation of HT was associated with an increased risk of cardiac and stroke death during the first posttreatment year, especially in women who discontinued HT aged younger than 60 years. This increased risk was not observed in women aged 60 years or older at the time of discontinuation.

しかしながら、今回の研究は、心・脳卒中イベントの既往歴を持つ女性は除外した、40万人以上のフィンランド人女性が関わっています。「心臓死と脳卒中リスクは、更年期後ホルモン療法中止後1年目に高まる」と題された論文に掲載された本研究結果が、HTの中断が、治療後1年間の心臓死と脳卒中死のリスクが、特に、ホルモン療法を止めた60歳未満の女性に高まることを示しています。このリスク増加は、中断時60歳以上の女性には見られませんでした。

ホルモン療法は安全

“Since the initial Women’s Health Initiative reports, studies have shown that hormone therapy has many benefits and is safer than originally thought. This is especially true for symptomatic menopausal women younger than age 60 and within 10 years of menopause, as these women had fewer heart events and less risk of mortality,” says Dr. JoAnn Pinkerton, NAMS executive director. “This new study suggests that younger women may have a higher risk of heart disease and stroke during the first year of discontinuation. Thus, women and their healthcare providers need to consider the benefits and risks of starting and stopping hormone therapy before making any decisions.”

”女性の健康イニシアチブによる最初のレポート以降、いくつかの研究が、ホルモン療法が多くの効果を有していることと、当初考えられていたより安全であることを示唆しています。このことは、特に、心イベントが少なく死亡リスクが低い、60歳未満かつ更年期10年以内の症候性更年期女性達に当てはまります。”と、NAMS事務局長ジョアン・ピンカートン博士は言っています。”今回の新しい研究は、若い女性達が、ホルモン療法中断後1年目の心疾患と脳卒中リスクがより高い可能性があることを示唆しています。そんなわけで、当該女性と医療サービス提供者たちは、ホルモン療法を開始して途中で止めることのメリットとリスクを、決断前に考慮する必要があります。”

60歳未満の女性は、更年期障害治療の選択肢としてホルモン療法を選ぶ時は、途中で投げ出すことの危険性を考える必要があるみたいです。経済的なことや、副作用等の理由からホルモン療法を中断せざるを得ない状況も考えられます。実際、更年期障害の症状緩和対策に、より安価で副作用の無い、ヨガ等の代替運動療法を選択する女性達が増えているのも事実です。