定期的な高強度運動が干渉記憶(記憶力)を劇的に向上させる

高強度運動(高負荷運動)の健康効果は広く知られていますが、今回、マックマスター大学による新しい研究が、記憶力の向上にもつながるという、もう1つの大きな高強度運動のメリットを挙げていて、この知見は、ますます深刻さを増している、認知症やアルツハイマー病などの破局的疾患に悩まされている高齢者人口に対して大きな意義を持っているかもしれません。

高強度運動が記憶力を向上させる

New research suggests high-intensity exercise boosts memory

Scientists have found that six weeks of intense exercise–short bouts of interval training over the course of 20 minutes–showed significant improvements in what is known as high-interference memory, which, for example, allows us to distinguish our car from another of the same make and model.

研究者達は、6週間に渡る1日20分の短時間高強度インターバルトレーニングが、高干渉記憶として知られている、例えば、自分の車と、同じメーカーとモデル(車種)の別の車を見分けることを可能にする記憶力を大幅に向上させることを発見しています。

interference memoryが何なのかについて調べてみました。

干渉記憶とは?

How 20 minutes of intense exercise can boost memory

The interference memory theory refers to the way in which information that we already know and have memorized may interfere with our ability to learn new material.

Good interference memory means that old knowledge works seamlessly with new information, enabling us, for example, to distinguish a new car from our old one, even if they are the same brand and model.

干渉記憶理論は、古い記憶が新しい記憶に干渉する事で、良い干渉記憶は、古い知識が新しい知識とシームレスに連携し、例えば、新しい愛車と古い愛車を、例え、同じメーカーでモデルであったとしても、私達が見分けられるようにしてくれます。

Good interference memory (high-interference memory)は、新しい車の記憶が古い車の記憶を消さない、もしくは、古い記憶が新しい記憶の障害にならない記憶のことのようです。

短期間で記憶力向上

The findings are important because memory performance of the study participants, who were all healthy young adults, increased over a relatively short period of time, say researchers.

本知見は、全員が健康な若い成人の研究参加者達の記憶力が、比較的短期間で向上しているという理由から重要になっていると、研究者達は言っています。

They also found that participants who experienced greater fitness gains also experienced greater increases in brain-derived neurotrophic factor (BDNF), a protein that supports the growth, function and survival of brain cells.

研究者達は、大幅に体力が向上した参加者達が、脳細胞の増殖、働き、生存をサポートしているタンパク質の脳由来神経栄養因子が、同様に大幅に増加したことを明らかにしています。

体力の向上が、頭脳の向上にもつながるみたいです。しかし、筋肉馬鹿とか脳筋とも揶揄されているように、体力がある人間が必ずしも賢いとは限らないような気もします。しかし、学生時代は、スポーツ万能な奴等が成績も優秀でイケメン(ドラえもんに出てくる出来杉みたいな奴)で女にモテモテだった記憶があるので、体力と頭脳には関係があるような気もします。

認知力向上の仕組み

The results reveal a potential mechanism for how exercise and cognitive training may be changing the brain to support cognition, suggesting that the two work together through complementary pathways of the brain to improve high-interference memory.

本研究結果は、運動と認知トレーニングが、認知力を向上させるように脳を変化させている方法の潜在的機序を明らかにし、両者(運動と認知訓練)が、脳の相補的経路を介して、互いに協力し合うことで、高干渉記憶を向上させていることを示唆しています。

“One hypothesis is that we will see greater benefits for older adults given that this type of memory declines with age,” says Heisz. “However, the availability of neurotrophic factors also declines with age and this may mean that we do not get the synergistic effects.”

”1つの仮説は、この種の記憶力が、年齢と共に衰えるということを考慮すれば、高齢者に対してより効果的だろうということです。とは言っても、神経栄養因子は、年齢とともに利用可能性が減少するので、相乗効果が得られない可能性も出てきます。”

年寄りがいきなり高強度トレーニングとかやったら、それが直接的な死因になってしまうような気もしますが、同様に、中高年がいきなり高負荷運動をやったら突然死しそうです。若い頃から激しい運動を習慣付ける必要がありそうですが、逆に言えば、年を取っても若者のような学習能力を温存するには、ハードなトレーニングを継続する必要があるとも言えます。しかしながら、ほとんどの人間は、学校生活を終了すると、まず運動することはなくなるので、そのことが、体力だけではなく学習能力までも劣化させてしまっているのかもしれません。古の人間たちが、一日中走り回って餌を確保していたことを考えると、人間は、動き回るようにできているとも言えるので、やはり、一生、激しい運動をし続けるべきなのかもしれません。