散歩は体に良いが大気汚染が散歩の運動効果を相殺してしまう

シェアする

その買うを、もっとハッピーに。|ハピタス

1日30分週5日の散歩が体に良いとされていますが、歩く環境によっては、その散歩の運動効果が剥落してしまうことがあるようです。特に都市部の大気汚染が酷い地域においては、散歩時に汚れた外気を大量に吸い込むことで、逆に健康を害する可能性が比較的高いらしく、特に、PM2.5(2.0, 1.0, 0.1)や黄砂、花粉、排気ガス、工場排煙、アスファルトの粉塵などのさまざまな有害汚染物質が蔓延しているので注意が必要とのことです。

スポンサーリンク

高齢者に排気ガスは最悪

Air pollution cancels positive health effects of exercise in older adults

Exposure to air pollution on city streets is enough to counter the beneficial health effects of exercise in adults over 60, according to a new study led by scientists at Imperial College London and Duke University.

都市部の大気汚染への暴露が、60歳以上の運動による健康効果を相殺することを、インペリアルカレッジロンドンとデューク大学の科学者達による新しい研究が示唆しています。

60歳以上とはなっていますが、子供に対する大気汚染による健康被害は、世界各地で深刻さを増しているので、日本は高齢者だけではなく、全年齢層が大気汚染に対してもっと気を付ける必要があります。

スポンサーリンク

2時間の散歩も排気ガスで台無し

The findings, published Dec. 5 in The Lancet, show that short-term exposure to traffic exhaust on a busy street can cancel out the positive effects a two-hour stroll would otherwise have on older adults’ heart and lungs.

The Lancet誌に、12月5日に掲載された今回の研究結果が、交通量の多い通りの車の排気ガスへの短期暴露が、本来であれば、2時間の散歩が高齢者の心臓や肺に与える健康効果を相殺してしまう可能性があることを明らかにしています。

60歳以上の高齢者の2時間の散歩が、車の通りの激しい道路に短期間いるだけで相殺されてしまうというのは恐ろしいことです。ダンプやバスや大型トラックの往来の激しい幹線道路だとなおさら酷いことになりそうです。そういう道が通学路になっている子供たちは不幸であるとしか言えません。親は我が子の健康を思えば、車の往来が激しい都市部ではなく、自然の残る郊外に住むべきであるとしか言えません。大気汚染の問題だけではなく、交通事故に巻き込まれる可能性も高くなると思われるので、とにかく少しでも環境の良いところに住むべきでしょう。

子供の偏差値を上げるには緑の多い環境で育てるのが良い
緑地を含む自然環境は子供の脳の発達に有益である可能性がありますが、残念ながらまだ十分な科学的根拠は存在しません。過去のISGlobal研究が既に学校内や学校周辺の緑の空間が、7歳~10歳の子供の認知発達を高める可能性があることを示唆しています。今回の研究の中で著者等は、誕生からの子供の全ての自宅周囲の緑の影響を評価し、幼少期の認知発達を特徴付ける事でこの知見を広げています。

This is the first study to document these negative effects on healthy people as well as those with pre-existing cardiorespiratory conditions such as chronic obstructive pulmonary disease (COPD) or coronary heart disease.

今回の研究は、健康な人達だけではなく、慢性閉塞性肺疾患や冠動脈心疾患等、心肺の持病を抱える人達に対する、この種の負の効果を初めて立証しています。

本研究は、たった2時間車の排気ガスにさらされるだけで、心血管・呼吸気管へ悪影響を与えることを示す数々の研究結果を裏付ける結果になっているので、御高齢の道路工事関係者とかかなりやばそうです。とは言っても、車が人類の寿命を延ばしたと言っても決して過言ではないので、車は悪みたいな言い方もできないわけで、有毒排気ガスを出さない電気自動車への全面切り替えが急務だとも言われています。私も以前、倉庫で働いていた時に、フォークリフトの排ガスに悩まされていましたが、従業員が声を挙げた結果、電気フォークリフトに代えられたことで、倉庫内の環境が改善されたという事があったので、大気汚染問題は国民が声を挙げていくしかないのかなぁとも思っています。ミクロ的には少しでも汚染の少ない地域に住めば解決しますが、マクロ的には、国が率先して電気自動車への買い換えを促進したり、車ではなく自転車に乗るように推奨したりする必要がありそうです。何れにしても個人が動く必要があるということです。

スポンサーリンク

騒音や混雑によるストレスも関係

The researchers noted that stress could account for some of the physiological differences seen between the two settings, with the increased noise and activity of Oxford Street having an effect. They also noted that patients with heart disease who took medication to improve their cardiovascular health experienced less severe effects following exposure to the pollution. The medication had a stabilizing effect.

研究者達は、オックスフォードストリートの酷い喧騒の影響から、ストレスが両環境(ハイドパークとオックスフォードストリート)に見られる生理学的違いの一部を説明しているかもしれないと言っています。また、彼等は、心血管健康改善用の薬を服用している心臓病を患う人達が、大気汚染暴露後に、そんなに深刻な影響を経験しないことにも言及しています。服用薬が安定効果を与えていると考えられます。

渋滞の多い通り沿いは、人混みもあるので、騒音や人混みのストレスも、心肺の健全性に悪影響を与えるようです。今回の研究は、ロンドンにあるハイドパークとオックスフォード通りで行われているので、東京に似た環境であるとも言えます。特に、ディーゼル車の排気ガスが問題のようで、ディーゼル車の排ガスは吸わないようにした方がいいでしょう。都会の喧騒から離れて、温泉に入って森林浴をして、命の洗濯をする事が長寿の秘訣でもあります。

スポンサーリンク

シェアする

フォローする