get the best of/get the better ofの違い・意味・用法

get the best of = get the better of = 打ち勝つ、出し抜く、しのぐ、負かすといった意味で、例えば、get the best of youの意味は、make the best of itの意味が、最善を尽くすという、非常にポジティブな意味であることを考えると、やはりこのイディオムも、同じように最善を尽くすのようにポジティブな意味になるのかと思うかもしれないが、実際には、自分自身に負けるような意味合いを持つ。

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get the best ofの意味・用法

wordreferenceのこのスレッドに詳しい説明が載っている。

上記のスレッドに、Your impatience might get the best of you today.という英文があり、一見、あなたの堪え性のなさが吉と出たかものように訳しそうなところだが、直訳すれば、君の短気が、今日、君を打ち負かすかもしれないみたいな意味になる。短気という短所が自分を負かすといった意味合いになり、短気が災い転じて福となすのではなく、短気で自分を見失うって失態を犯すといった解釈になる。

下記のニュース記事で使われている、got the best of himはどういう訳にすべきだろうか?

jealousy really starts to get the best of him when she enlists a handsome old friend to help with a catering job.

‘Superior Donuts’ Star Diana Guerrero Teases Franco and Sofia’s Budding Relationship

彼女がイケメンの旧友にケータリングを手伝うよう頼んだ時、嫉妬が本格的に彼を支配し始めた。

普段から気に掛けている異性の同僚が、1人のハンサムな旧友に、ケータリングの仕事の手伝いを依頼したことにより、彼の中に、彼女に対する独占欲が、無性にふつふつと湧き始めたことを意味する。自分の好きな女が他の男と仲良くしていたら、嫉妬で我を忘れる男が、世の中には星の数ほど存在する。

上記のニュース記事の中に、気になるイディオムや文法が幾つかあったので載せておく。

sweet onの意味・用法

sweet on = ~に夢中、~が好き、~に惚れて

Doughnut shop worker Franco (Jermaine Fowler) has been just a little sweet on food truck owner Sofia (Diane Guerrero) since the moment she parked her healthy-eats rig outside the Superior Donuts store earlier this season on the CBS comedy Superior Donuts.

ドーナッツ店の店員フランコは、CBSコメディー”Superior Donuts”の今シーズン初期、フードトラック所有者のソフィアが、スペリアー・ドーナツ店の外に健康料理屋台を停めて以来ちょっぴり夢中だった。

フードトラックとは、日本だと、スーパーやアウトレットの空きスペースに車を停めて、焼き芋やクレープや焼き鳥なんかを販売している、移動式の屋台のこと。

fill someone in onの意味・用法

fill 人 in on = 人に~についての情報を教える

Guerrero fills us in on what to expect—and whether this means something could be brewing between Franco and Sofia.

ゲレロは、私達に、今後のストーリーで期待すべきこと、そしてそのことが、フランコとソフィアの間に何かが起ころうとしていることを意味しているのかどうかを教えてくれている。

have a crush onの意味・用法

have a crush on = ~にぞっこん、一目惚れする、片思いしている

Franco definitely has a bit of a crush on her, and I think that Sofia is a mature enough woman to not be afraid of that.

フランコは、間違いなく、ソフィアにぞっこん気味だし、そして、私は、ソフィアは、そのことに怖気づくような年齢の女性ではないと考えています。

mature enough woman to not be afraid of thatは、mature enough woman not to be afraid of thatと書き換えられることは言うまでもない。どちらも文法的には正しいが、後者の方が一般的ではある。

get off on the wrong footの意味・用法

get off on the wrong foot = 出だしで躓く、〈初対面で)悪い印象を与える、滑り出しに失敗する

Franco’s boss, Arthur (Judd Hirsh), and Sofia got off on the wrong foot when she began selling food outside his shop. Has she managed to endear herself to him and the other Superior Donuts regulars?

フランコのボスのアーサーとソフィアは、彼女が、彼の店の外で食べ物を売り始めたことで、気まずいスタートを切っていた。彼女は、彼と店の常連たちにうまく気に入られることはできたのか?

endear oneself to = ~に愛される、~に気に入られる

飲食店の店の前で移動屋台を始めるとか、嫌がらせとしか思えないが、そんなことをすれば、初対面で相手に悪い印象を与えたとしても、仕方がないとしか言えないが、そこがコメディーなのだろう。

need to work on

need to work on = 取り組む(取り掛かる)必要がある、改善する(磨きをかける)必要がある

I think that [as the season continues] you are going to find that she has stuff that she needs to work on.

私は、(シーズンが進むに連れて)あなた(視聴者または読者)が、ソフィアが何か問題を抱えていることに気付くことになると思います。

直訳すれば、彼女には取り組むべきものがあるで、問題を抱えていると言い換えられる。

関係詞の二重限定(二重制限)

1つの先行詞を2つの関係詞が修飾する時、それを関係詞の二重制限(double restriction)という。最初の関係詞が目的格だと省略される場合もあるが、二番目の関係詞は省略することはできない。二重制限関係詞を含んだ英文は、基本的に最初の関係詞から訳していくのがルールとなっている。

There are some things that she wants that she is not letting herself have.

彼女が欲しい物で、彼女が自分自身で持たないようにしている物が幾つかある。

欲しくても敢えてそれを持たないようにしている物が幾つか存在するといった意味。このことは、先の彼女の問題に起因している。例えば、異性との関係を拒むのは、何か問題があるからだろう。

“And particularly when it tugs at the fundamental principles and values in this country that we don’t want to admit to, which is the denial that there is a system in place, an institution, that a privilege that one has that the other does not.”

New security footage in Michael Brown documentary sparks debate: nonsense or coverup?

“そして特に、我々が認めたくない、この国の基本理念と価値に触れる時にそうで、そしてそれは、ある人が持ち他の人が持たない特権、制度がシステムに組み込まれていることを否定しています。”

a privilege that one has that the other does not. privilegeをある人間が持つ、他者は持たないで修飾している関係詞の二重制限用法である。白人が持ち黒人が持たない特権を指している。

この前文に、黒人全体を、歴史的に悪意的に定義している枠組みにはめ込みことは、白人達には都合が良いというくだりがあり、全ての人間が平等であるという、アメリカの基本理念に触れる時、黒人が劣等民族と決めつけることで、彼らが白人に比べると、社会的に劣悪な環境に置かれているのは、システムがそうさせているのではなく、黒人が劣っているだけで、つまり、それは、white privilege(白人の特権)を否定しているということを言っている。白人に比べて、その他のマイノリティー、特に、ラテン系とアフリカ系アメリカ人が社会的に成功し難いのは、システミックな問題ではなく、個人の資質の問題と言い換えられる。

get the better ofとget the best ofの違い

問題は、get the best ofとget the better ofに用法上の違いがあるのかということで、このスレッドにはイギリス英語と米語には違いがあるように示唆しているが、こっちのスレッドにより詳しい説明がある。

in this case or at least in Ireland which I’m sure covers for the British Isles too we would say to get the “better of someone” and not the “best of”.

今回のケースや少なくとも、アイルランドにおいて、そしてその事は、イギリス諸島にも当てはまると確信していることは、我々が、get the “better of someone”とは言っても、best ofとは言わないということだ。

上記のアイルランド英語のネイティブは、このような、get the best of youのような言い方は、アイルランドやイギリスではしないと断言している。つまり、米語独特の言い回しだと示唆している。

I think we’re dealing here with a literal expression that varies throughout dialects of a language. And I think North Americans would say “the problem is getting the best of him” and the British would say “the problem is getting the better of him”.

ここで我々が議論しているのは、方言によって変わるリテラルな言い回しだと私は思いますし、北米英語のネイティブは、”the problem is getting the best of him”と言い、イギリス英語ネイティブは、better of himと言うと私は考えています。

これはあくまでも、このスレッドのイギリス英語とアメリカ英語のネイティブ達が出した結論で、それがそのまま一般論として語ることができるのかというと、必ずしもそうはならないことは言うまでもない。