He that by the plough would thrive, Himself should either hold or drive.
鋤で田畑を耕す者は繁栄する。しかし、自分で鋤を持つか、自分で牛を駆る必要がある。
これは、Benjamin Franklin(ベンジャミン・フランクリン)の格言です。by the plough = (田畑などを)すきでたがやす(耕作する)、ploughは英語(BE)ですが、米語(AE)だとby the plowになります。ploughという英単語には、除雪車という意味もあるので、by the ploughで、除雪車で(に)という意味にもなります。除雪車を表わすsnowplow(snow plow)という英単語もあります。plowには、すきや除雪車、田畑を耕す、雪かきする、以外にも、金を使う、(設備)投資するや熱心に働く、plow through a crowdで、人混みをかき分けて進むのような意味も存在します。
Himself should either hold or driveは、自分で(牛用)の鋤を持つか、引っ張たり鞭で打ったりして牛を駆るかという意味で、田畑を耕すには2人必要なことを意味しますが、牛が十分に大きい場合は、1人で鋤を持ちながら牛を駆ることができるということです。そういえば、大草原の小さな家で、物語の主人公であるローラ・インガルスが、1人で鋤を持ちながら牛を駆るシーンを見たような記憶があります。本来なら2人必要な作業を1人でやれば、一人分の人件費が浮くので、浮いた人件費の分だけ繁栄すること間違いありません。アメリカ大開拓時代のfarmer(農民)は、本当に大変だったんだろうなぁと思わされます。
この格言の意味することは、労働は自分でやる必要があるということです。誰も自分がやるべき仕事はしてはくれないということです。額に汗して働かざるして繁栄はないのは、古今東西変わらないようです。と言いたいところなのですが、実際には、idle rich(有閑階級)が存在するわけで、労働せずに大枚が転がり込んでくる不労所得者の存在は、資本主義の癌であり、全ての人間は平等が原則の民主主義国家には不似合いです。何故なら、全ての人間が平等に額に汗して働くべきだからです。有閑階級の存在は、この何もしない怠け者達の代わりにほぼ無償で労働させられている奴隷階級の存在を示唆しているて、現代版奴隷制度とも言えます。
Nothing in this world is of any worth, which has not labour and toil as its price.
この世で、労働と労苦を代償としないもので価値のあるものなど何もありません。
労働者達の命がけの血と汗の結晶を、楽して金儲けすることしか考えられない怠け者が搾取することが許される社会は異常です。小賢しい人間が増え過ぎれば、労働そのものが価値のないものに成り下がってしまいます。額に汗して真面目に働く人間だけが潤う社会になるべきなのです。