トランプ大統領がへたれたとの記事”Did Trump Just Blink? U.S. Wants Talks Before China Trade War Escalates“が目に入った。米企業からの猛烈な批判だけではなく、支持率急降下を受けて、遂に、トランプ大統領が心変わりしたのか!?と思わせる記事だが、巷の評価は、「話し合うだけ無駄だろ」と厳しい。過去に同様の話し合いは4度もたれているが、残念ながら何れも合意には至っていないので、今回も合意に至ることはないだろう。
11月の中間選挙を前に、トランプ大統領は支持率アップを目指して躍起になっている。民主党が下院で過半数を奪取した場合、いよいよ弾劾・罷免が現実味を帯びるからだ。トランプ大統領を擁護する上院議員は10人にも満たないと言われているので、弾劾裁判にかけられれば、まず間違いなく有罪判決を受けて罷免されると予想されている。まさに超ピンチ状態にあるトランプ大統領であった。
一連の中国との高関税課税合戦も、元はと言えば、選挙戦での公約を守って支持層を鼓舞する目的だったのだが、ここに来ての支持率急落で、共和党内部からも批判の声が高まっている。つまり、選挙前にあまり事を荒立てるなと警告している。本格的な貿易戦争は中間選挙の結果を受けてからということになりそうだ。共和党歴史的大敗ということになれば、やけになったトランプ大統領が暴走しそうで怖い。
11月6日の中間選挙は、ある意味、世界の命運を握っているとも言えるが、民主党が下院で過半数を取るのは歴史的勝利が必要だし、上院で過半数を取るのは無理ゲーと言われているので、まぁ、どうなるか見物ではある。