アメリカでトランプ政権の輸入車関税をホンダが猛烈批判

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このニュース記事”Trump’s plan to tax auto imports blasted by Senate Republicans“を読んでいたら思わず噴いた。ホンダって確か日本企業だったよな?と思ってググってみたら、やはりホンダは日本企業だった。日本企業のアメリカ法人にトランプ政権批判させるってどうなの?これって、安倍政権が、日本で外国製のスマホが売れ過ぎだから、輸入スマホに高関税をかけると警告しているのを、アップルの日本法人が、衆議院予算委員会公聴会で猛烈に安倍政権を批判するようなもんじゃん。こんなこと日本じゃ有り得んだろ。

ホンダが関税掛けてまで守ってもらいたくないって、おまえいつからアメリカ企業になったんだよ・・・って突っ込みたくなった。しかし、日系自動車企業も今やアメリカ国内では大雇用主なので、発言力を持つのは当然の話ではあるのだが、トランプ大統領にしたら、日本企業のおまえが言うなと言いたくなるんじゃないだろうか。

トランプ大統領は、ホンダもトヨタも、アメリカで売る車に関しては、車も部品もアメリカで作れって主張しているだけだから、素直に工場をアメリカに移して現地生産した方がいいんじゃね?と思うが、トランプ政権が短命に終わる可能性も無きにしも非ずなので、関税掛けられても次期政権まで動かず嵐が去るのを待つ作戦もある。最悪2025年まで耐えなくてはならなくなる可能性もあるが、多くの識者達が指摘しているように、本当に米経済に深刻な打撃を与えるようなら、トランプ大統領もすぐに関税を撤廃するんじゃなかろうか。

日米交渉が決裂した場合、トランプ大統領は日本車に25%の関税を掛けてくるだろう。何故なら、それが再選への唯一の道だからだ。ラストベルトの復活なくして再選が有り得ないのは氏が誰よりも熟知している。このニュース記事の中でも、自動車企業の従業員達(UAW)は、トランプ大統領の関税政策に一定の理解を示している。彼等はもちろん民主党支持者達だ(UAWのためにオバマ大統領がGMを救済したのは有名な話)。

部品も国内で作れと言っても、恐らく、無理な話だろう。かと言って、米国内で代替えが効くもんでもないので、当然、部品は値上がる。従って、アメリカ国内の自動車産業にも打撃を与え兼ねないと一部で懸念されているのも確かだ。実際にこんなニュース記事”Trump metals tariffs will cost Ford $1 billion in profits, CEO says“も存在する。鉄鋼関税により、フォードの利益が1130億円削られると言っている。それでも米鉄鋼業が潤えば、トランプ大統領にとっては御の字だろう。

トランプ大統領が貿易戦争で暴走した場合、議会がストップを掛ける可能性もある。上院で67票得票できれば、トランプ大統領の拒否権を無効化できるからだ(Paul Ryan Unaware Constitution Lets Congress Override Presidential Veto)。ただし、中間選挙において下院で民主党が過半数を取れたらの話だ。でないと、gang of eight lawのように法案自体を下院で握りつぶされてしまうかもしれない。

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