日本の歪んだ司法制度 hostage justice systemとは何なのか?

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ゴーン氏を勾留し続けていることに対して世界的に批判が高まっているが、ほとんどの日本人がそのことに対して無関心なのが、この国のお粗末な人権意識を如実に物語っていると言えるだろう。ひとつ言えることは、この国はお世辞にもまともな国だと言えないことだ。

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絶対有罪という有り得ない前提

この記事”Arrested diplomacy“で、日本の歪な司法制度が以下のように批判されている。

Ghosn’s arrest put Japan’s justice system on trial in the court of world opinion. In fact, Japan lacks many of the elements of due process found in Anglo-American jurisprudence, such as the right to have a lawyer present during questioning. As a leading Japanese criminal defense attorney, Makoto Endo, put it, Japan’s criminal justice system operates on the premise of “guilty until proven guilty.”

「ゴーン氏の逮捕は、国際世論という名の法廷において、日本の司法制度を裁判にかけている。事実、日本は、尋問中に弁護士を同席させる権利等、英米法体系に見られる正当な法の手続きが有する多くの要素に欠けている。日本を代表する刑事事件弁護士である遠藤誠氏は、日本の刑事司法制度が、”有罪と証明されるまで有罪”を前提として機能していると表現している。」

米国の司法制度の原則は、富裕層の場合、”innocent until proven guilty”「推定無罪」だが、底辺、特に有色人種の場合、”guilty until proven innocent”「推定有罪」になっている。日本の場合は、逮捕 = 有罪が原則となっているようだ。逮捕された後、被疑者は、取調室で自白するまで拷問を受け続ける。やっていなくてもほとんどの人間はやったと言ってしまう。このことは、パソコン遠隔操作冤罪事件で実証されている。やっていないにもかかわらず、限りなく拷問に近い取り調べを受け続けることで、自白を強要された冤罪事件である。この国ではこういうことが日常茶飯事的に行われている。誰も安全ではないということだけは付け加えておこう。これを国家権力の横暴と言わずして何と言おう。独裁政権の後進国に有り勝ちなこういった司法制度が、先進国かつ民主主義を謳った日本で横行しているのはとても信じ難いと多くの識者が疑問を呈している。

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hostage justice system (人質司法)の実態

But it may be even worse than that: a 99 percent conviction rate (among those who are indicted) implies that Japan’s prosecutors and courts could be colluding, rather than working to achieve justice. For example, prosecutors’ requests for extensions of custody (up to 23 days) are rarely rejected, and bail is seldom granted. Many suspects who are released on bail are re-arrested repeatedly on fresh charges until a confession is secured.

「しかし、現実はそれよりさらにひどいことになっており、(刑事被告人の)99%が有罪判決率を受ける現状が、日本の検察当局と裁判所が、正義を実現するために機能しているというよりは、むしろ結託して有罪率を上げているのではないかという陰謀論をほのめかしている。例えば、検察側が要求する(最大23日の)勾留延長はほとんど却下されないし、保釈はほとんど認められない。保釈された容疑者のほとんどが、自白するまで、新たな罪を科せられて再逮捕され続ける。」

hostage justice system (人質司法)とは、容疑者が自白するまで監禁し続けることを指す。何度も恐ろしい制度である。これでは野蛮な未開土人糞ジャップと言われても仕方がないだろう。こんなことが未だにまかり通っているのかと思うと反吐が出ると思うのは私だけではないはずだ。まさに公務員のやりたい放題と言えよう。

こういった日本特有の異常な制度を放置し続けておくと、そのうち、政権批判した人間が逮捕・勾留されて拷問を受けるといった小林多喜二事件のような悲惨な事件が繰り返されるとも限らない。人権意識が希薄な国民性だから仕方がないという見方もあるが、全ての日本人が人権について再考する必要がありそうだ。

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