プーチン氏は、ウクライナへの侵攻はクリミア侵攻の時のように、ウクライナ国民の熱烈歓迎を受けて数日の内に終了すると考えていたはずです。しかしながら、プーチン氏の予想に反し、ウクライナはロシア軍に対して徹底抗戦を展開しています。しかしながら、この反ロシア派の徹底抗戦こそが、プーチン氏の言う、ネオナチによる弾圧から親露派を保護するという言い分にも一理あることをある意味で証明してしまっています。
ウクライナはそもそも民主主義ではない
西側メディアは、ウクライナがさも民主主義であるかのように喧伝していますが、これは全くのデタラメです。2010年に民主的政権交代で誕生したヤヌコーヴィチ政権を2014年にアメリカ主導で崩壊させ西側傀儡政権を樹立したことからも分かるように、ウクライナでは親露派の政治参加は厳しく制限されており、国内の親ロ派やロシア系住民はネオナチ集団(アゾフ大隊)によって徹底的に弾圧されてきました。2019年に米民主党下院議員達は、超国粋主義ネオナチ集団であるアゾフ大隊を危険な国際テロリスト集団として認定するよう司法省に要求しています。オバマがウクライナへの殺傷兵器売却を拒んだのも、このネオナチテロリスト集団にそういった兵器が渡って親ロ派を虐殺するのに使われることを恐れたからだと言われています。トランプ政権はウクライナにジャベリンミサイルを売却しましたが、アゾフ大隊等のネオナチ集団には絶対に渡さないことをウクライナ政府に確約させています。
マイダン虐殺
2014年、アメリカと親米派はマイダン革命を引き起こして、民主的に樹立されたヤヌコーヴィチ政権を転覆させてしまいます。その引き金となったのが、マイダン虐殺と言われており、この虐殺を行ったのがアメリカに支援された反政府分子のネオナチスナイパーであることはほぼ確定しています。このネオナチ愚連隊は目的達成のためなら手段は選ばないので、現在、ウクライナで行われている一般市民への虐殺行為が、全てロシア軍によるもではない可能性があることも考慮に入れる必要があります。つまり、ネオナチ武装集団が親ロ派を虐殺している可能性があるということです。今のウクライナには世界中のネオナチが集結してウクライナ政府のお墨付きでやりたい放題やっているという現実があることを決して忘れてはいけません。
全ての悪の根源はアメリカ
アメリカの政権転覆ビジネスはウクライナで行った2004年のオレンジ革命、2014年のマイダン革命だけではありません。アメリカは2000年にセルビアのミロソビッチ政権、2001年にアフガンのタリバン政権、2003年にイラクのフセイン政権を転覆させ、2009年にイランで起こった緑の運動を利用してイラン政権の転覆を試みようとしましたが、オバマの強い反対でCIAが画策していた政権転覆計画は頓挫します。さらに、2010年チュニジアのジャスミン革命後に起こったアラブの春を利用して、アメリカの長年の宿敵だったカダフィ大佐率いる政府軍を、国連のお墨付きでNATO軍を使って徹底攻撃し、2011年にリビアのカダフィ政権を崩壊に追いやっています。その後、アメリカは次の政権転覆ビジネスの矛先をシリアのアサド政権に向け、結果シリアは今現在も、トルコ、ロシア、アメリカ、イラン、クルド、ISILの草刈り場になってしまっています。2000年以降、アメリカは民主主義の拡散という偽りのスローガンの元に、中近東、欧州、アジアで石油、天然ガス、パイプライン、ロシア封じ込めのために政権転覆ビジネスを断行し、その結果として何百万人という何の罪もない人々が戦争や内戦の犠牲になっています。特にイラクでは、アメリカの侵略戦争によって、2003年〜2011年の8年間で、40万人〜50万人のイラク人が犠牲になったと言われています。カダフィ大佐を失ったリビアも未だに血みどろの内戦が続き、多くのリビア人が犠牲になり続けていましたが、国連もNATO軍も、トルコ軍が介入するまではだんまりを決め込んでいました。自分達がリビアに内戦を作り出したにもかかわらずです。
プーチン氏は何故ウクライナに侵攻したのか
プーチン氏は、2008年にグルジアに侵攻しています。さらに2014年にはウクライナ領のクリミアに侵攻してこれを併合しています。2020年秋にはベラルーシにも派兵を計画していました。さらに、今年1月にはカザフスタンにPKOと称して派兵しています。プーチン氏は、去年4月から徐々にウクライナ国境周辺に部隊を増強していきましたが、バイデン政権はこの不穏な動きを黙認し続けました。プーチン氏の目的は、ウクライナのNATO加盟を阻止することで、そのためにはウクライナに親露政権を誕生させる必要があったわけです。アメリカもソ連がキューバに親ソ政権を誕生させた時、カストロ率いる革命政権を潰す目的でキューバに侵攻していますが、これは、キューバにソ連のミサイル基地を作られるのを恐れたためです。アメリカはその後キューバ危機を引き起こしていることからも分かるように、ロシアもウクライナにNATOのミサイル基地を建設されることは国防上許容できないのは当然です。
民主党の功罪
トランプ大統領は大統領候補時代にプーチン大統領と良好な関係を築いて米ロ同盟のような友好関係を築きたいと言っていました。しかしながら、この時ロシアはクリミアを併合してドンバス戦争で分離派を支援していたことから、西側から経済制裁を受けている最中だったので、トランプ候補のこの構想は危険視されることになります。オバマ・バイデン政権はクリントンと共謀して、CIA・NSA・FBIを使ってトランプ候補を引きずり下ろすためにありとあらゆる方策を試み、さらにトランプ氏が勝利した後でさえも、トランプ政権を転覆させるべく多くの罠を張り巡らせていきます。アメリカという国は、民主的に選ばれた自国の政権でさえも転覆させようとする酷い国だということを踏まえておく必要があります。トランプ氏の勝利後、クリントン陣営は、プーチンとトランプが結託して不正手段を用いて選挙に勝ったと嘘の情報を垂れ流しロシアゲートを捏造しています。トランプ氏は、プーチン氏と良好な関係を築きたかったのですが、メディアや民主党は、トランプ大統領が少しでもロシアに友好的な態度を取ろうものなら、トランプは売国奴、プーチンの傀儡、ロシアの犬と罵り、弾劾しろ!と連呼するようになります。トランプ氏はアメリカとロシアが戦争になれば世界が滅ぶ、ならば両国は仲良くしなければいけないと言い続けますが、誰も聞く耳を持ちませんでした。そして、挙げ句の果に、民主党はウクライナを利用してトランプ大統領を弾劾してしまいます。この民主党の暴挙に対し、ある共和党ストラテジストは、ロシアを散々にこけにしてそのロシアと敵対関係にあるウクライナを利用して政府転覆を図る民主党に対し、こんなことをしていると将来酷い目に遭うだろうと警告しています。民主党という政党は、ロシアとウクライナの微妙な関係を知っていながら両国を政争の具にするという愚を犯したということです。
トランプ氏ならプーチン氏は動かなかった
トランプ氏が大統領だったならプーチン氏は動けなかったのは確かです。つまり、トランプ氏が選挙に勝っていたなら、ウクライナ国民の悲劇はなかったし、ロシアの多くの若者達も死なずに済んだということになります。ゼレンスキー大統領と今頃ホワイトハウスで談笑していたかもしれません。トランプ氏は、ロシアに対しプロアクティブな経済制裁を課し続け、ロシア空軍の駐留するシリアの飛行場にミサイル攻撃を仕掛け、ロシア軍の雇った200人の傭兵を殺害、ウクライナに殺傷兵器を売却、ロシアの盟友でイランナンバー2のガセム・ソレイマニ将軍を暗殺、アメリカを原油輸出国に押し上げ、オバマ時代に削減されまくった国防予算を限界まで増額してアメリカ軍を近代的軍隊に作り直しました。バイデンは大統領になるや否や、イランとロシアに対してひたすら土下座外交を繰り広げていきます。さらに、アメリカを原油輸出国から輸入国にしてロシアから大量の原油を購入し、ウクライナへの武器売却を禁止、敗走とも言えるお粗末なアフガン撤退劇を演じて世界の笑い者になり、国内を40年来の猛烈なインフレ、凶悪犯罪の激増、オープンボーダー政策による不法移民の爆発的増加で疲弊させていきます。これではプーチン氏がウクライナに侵攻するなら今しか無いと思っても致し方ないでしょう。
参考サイト
America’s Ukraine Hypocrisy
Azov fighters are Ukraine’s greatest weapon and may be its greatest threat
Neo-Nazis are exploiting Russia’s war in Ukraine for their own purposes
House Democrats Just Demanded These Neo-Nazi Groups Be Prosecuted as International Terrorists
The “Snipers’ Massacre” on the Maidan in Ukraine
US campaign behind the turmoil in Kiev
Neo-Nazis and the Far Right Are On the March in Ukraine
Kazakhstan’s Protests Aren’t a Color Revolution