二酸化炭素を燃料電池の水素燃料に変える?

University of Southern Californiaの研究者によると、greenhouse gas (温室効果ガス)である二酸化炭素を、燃料電池の燃料に使われる水素燃料に変える事が出来るらしいです。燃料電池技術はかつては夢の燃料としてかなりの脚光を浴びましたが、その後、トヨタの燃料電池を使ったMIRAI(未来)という車が一時期話題騒然となり、水素燃料の補給基地(水素ステーション)も日本全国に作られる予定で(水素拠点、25年度に4倍 経産省、燃料電池車普及へ)、政府も大々的に燃料電池車の普及をバックアップしています。未来の試乗が行われたというニュース記事がありました。

燃料電池車「ミライ」試乗 騒音なく加速スムーズ 補給所増設が課題

国内のFCVは四月末時点で約六百台にとどまり、水素STは赤字続きで増設が困難だ。このため国とメーカーが補助金を出し、建設を後押ししている。

600台じゃ赤字でしょうね。

こうしたガソリン車との比較では、FCVの燃費は「三分の二程度」にとどまる計算になる。

車両本体価格が高額な上に燃費までガソリン車より悪かったら、消費者にとっては何のメリットもありませんね。ただの物珍しさ以外に売りはないです。若者のクルマ離れと言われている上に、超少子化も加わって、今後増々車は売れなくなるし、どうするつもりなんでしょうか。もっと思いっ切り価格を下げて(半額以下)、燃料の水素を大幅値下げ(半額以下)しないと普及どころの話ではありません。その間にもっと現実的で低価格な新燃料が登場して、燃料電池は大コケする可能性がかなり高いような気がします。

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二酸化炭素から水素?

二酸化炭素からどうやって水素を作り出すのか?

Chemists turn greenhouse gas into hydrogen fuel

Chemists at the USC Loker Hydrocarbon Research Institute found a way to produce hydrogen while also recycling harmful through the dehydrogenation of formic acid. And, unlike prior methods, the catalyst that they developed in-house releases hydrogen without involving more pollutants.

「USCのLoker Hydrocarbon Research Instituteの化学者は、ギ酸の脱水素化を介して、有害な二酸化炭素を再利用する一方で、水素を生産する方法を発見しました。また、以前の方法とは違い、手製の触媒は汚染物質を出すことなしに水素を発生します。」

どうやら、ギ酸を使うことで水素を発生させ、二酸化炭素を再利用するという、画期的な方法を発見したようです。

The chemists developed a new iridium-based catalyst to release the hydrogen that has some significant pluses. It won’t degenerate when exposed to air, making it ideal for vehicles or other devices. Also, the catalyst is reusable—perhaps inexhaustible.

「化学者は、いくつかのかなり付加的な利点を持った水素を発生するためのイリジウムベースの新しい触媒を開発しました。その触媒は、空気に触れても劣化しないので、車や他のデバイスにとっては理想的です。また、触媒は再利用可能で、たぶん、永久に使えます。」

永久に再利用可能な触媒を開発したようです。

これと似たような方法が日本でも開発されているようです。

ギ酸とイリジウム触媒を用いた水素燃料

圧縮機を使わない高圧水素連続供給法を開発
~ギ酸を用いたコンパクトな水素ステーション構築に向けて~

今回開発した技術は、イリジウム錯体によってギ酸から水素を効率的に発生させる反応により、化学エネルギーを圧力エネルギーとして取り出して高圧水素を得るものである。この技術により、圧縮機を使わず、簡便に連続して高圧水素を供給できる。ギ酸とイリジウム錯体触媒を、耐圧の反応容器に入れ、80℃で反応させると容易に40MPa以上の高圧の水素と二酸化炭素のガスを連続的に発生させることができる

この去年の12月に発表された産総研の研究と今回のUSCの研究はどこが違うのか考えましたが、USCの方法は二酸化炭素を再利用出来るので、有害物質を一切出さない画期的な新手法なんだと思います。何れにしても、ギ酸を水素キャリアにする方法が確立されれば、燃料電池の普及に弾みが付くことは必至でしょう。日米の開発合戦になっているようですが、日本には頑張ってもらいたいですね。

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