スピントロニクス:次世代高速メモリSTT-MRAM

スパコン京の富士通が、カーボンナノチューブを使った不揮発性メモリNRAMをNantero社と共同開発をするというニュースは記憶に新しいですが、巷では次世代メモリの最有力候補は、STT-MRAM(spin transfer torque-magnetic:スピン注入型磁気)と言われています。

今回その超高速大容量次世代メモリの期待の星である、STT-MRAMの未来を明るくするかもしれない新たな技術が、コロラド州立大学の物理学者達を中心とした共同研究チームの手によって、新たに開発されたそうです。かなり期待が持てる新技術との事です。

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スピン注入型磁気メモリ

Making the switch, this time with an insulator

The growing field of spin electronics – spintronics – tells us that electrons spin like a top, carry angular momentum, and can be controlled as units of power, free of conventional electric current. Nonvolatile magnetic memory based on the “spin torques” of these spinning electrons has been recently commercialized as STT-MRAM (spin transfer torque-magnetic random access memory).

「スピンエレクトロニクスの成長分野、スピントロニクスは、電子がこまのように回転して角運動量を持ち、従来型の電流を必要としない電源ユニットとして操作可能な事を教えてくれています。これらスピン電子のスピントルクに基づいた不揮発性磁気メモリは、STT-MRAM(スピン注入型磁気メモリ)として現在商業化されています。」

エレクトロニクス、スピントロニクス、バレートロニクス等の、電荷、スピン、バレーの自由度を使った電子機器開発は、各国が協力しながら急ピッチで行われています。

磁気絶縁体

they’ve demonstrated a new way to switch magnetic moments – or direction of magnetization – of electrons in a thin film of a barium ferrite, which is a magnetic insulator. Until this point, scientists have only demonstrated this switching behavior – the key to writing information as memory – in metal thin films.

「彼等は、磁気絶縁体であるバリウムフェライトの薄膜中の電子の磁気モーメント、または磁化方向を切り替えるための新しい方法を実証しました。今までは、科学者達は、メモリとして情報を書き込むための鍵であるこの切替動作を金属薄膜中のみで実証していました。」

今回の研究の重要なポイントは、磁気モーメントのスイッチングを絶縁体薄膜で実証したということみたいです。これまでは金属薄膜のみで可能だった切替動作だったようです。

磁気モーメント切替

Switching magnetic moments of electrons in an insulator instead of a metal could prove to be a major breakthrough in spintronics, by allowing a spin current-based memory storage device to be simpler, and also maintain more efficiency per electron. A property known as perpendicular magnetic anisotropy (PMA), key for information storage, in this case originates from the intrinsic magneto-crystalline anisotropy of the insulator, rather than interfacial anisotropy in other cases,

「金属の代わりに絶縁体の電子の磁気モーメントを切り替える事が、スピン流ベースのメモリ記憶装置がより単純で、同様に、電子毎により効率的に保守する事を可能にする事で、スピントロニクスにおける大きな進展になる事を証明しました。情報記憶にとってはカギである、垂直磁気異方性(PMA)として知られている特性は、今回のケースでは、他の事例における界面異方性というよりはむしろ、絶縁体固有の結晶磁気異方性を起源にしています。」

Beyond the application for computer memory, which captivates most spintronics researchers today, the CSU researchers’ device does something bigger: It demonstrates the possibility of a new class of materials for spintronics. “What’s exciting about this is that it’s an enabling technology for exploring an entirely different class of configurations, some of which are theorized to be useful,”

「現在最もスピントロニクス研究者達を虜にしている、コンピュータメモリとしての用途を越えて、CSU研究者のデバイスは、何かもっと大きなことをします。そのデバイスは、スピントロニクスのための新しい種類の物質(素材、材料)の可能性を示しています。”このデバイスがエキサイティングなところは、いくつかは有用であると理論化されている、全く異なる種類の構造を探求するための実現技術であるという点です。”」

enabling technology = 実現技術、技術を実現させる技術のことのようです。つまり、このデバイスが、磁気メモリ以外にも、全く異なる種類にコンフィグ可能な技術であるみたいな感じなのですが、スピン注入型磁気メモリへの応用だけでも十分なような気もします。

光スピン起電力効果

In the CSU researchers’ device, the spin current does the job of assisting magnetic switching. Next, they will attempt to further refine their device for more efficient switching, including using a topological insulator or the photo-spin-voltaic effect to produce spin currents. The photo-spin-voltaic effect was discovered by Wu and colleagues, and reported in Nature Physics.

「CSU研究者達のデバイスでは、スピン流は磁気切り替えを助ける仕事をしています。彼等は次に、スピン流を作り出すために、位相的絶縁体(位相絶縁体)か光スピン起電力効果を利用することを含め、より高効率なスイッチング(切り替え)のために、そのデバイスにさらに磨きをかけようと試みています。光スピン起電力効果は、Wuと同僚達によって発見され、Nature Physics誌において公表されました。」

photo-spin-voltaic effect(光スピン起電力効果)も魅力的な新技術のようです。スピンホール効果(spin hall effect)やスピン起電力効果(spin-voltaic effect)との違いを詳しく調べてみたいと思いますが、難しそうなので途中で挫折しそうな気もします。

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