グラフェンを使って初の室温スピンフィルタリング!

Naval Research Laboratory(米国海軍研究試験所:NRL)で、科学者たちの学際的チームが、ferromagnet-graphene-ferromagnet (強磁性金属-グラフェン-強磁性金属) 薄膜接合素子を使い室温で金属スピンフィルタリングを初めて実証したと報告しています。スピンは、電荷に加えて電子の基本特性で、データの転送、処理、保存に利用できます。

スピンフィルタリングは、理論的に予測されていて、過去に極低温下での高抵抗構造でのみ目撃されています。今回の新たな研究結果が、複合素子のアレイにおいて、非常に低い抵抗でしかも室温でその効果が機能することを確認しています。

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スピンフィルター

Spin filtering at room temperature with graphene

低い抵抗で実証された薄膜接合とスピンフィルターの磁気抵抗特徴が、極低温から室温にわたり相互作用しています。研究チームは、金属少数スピンチャンネルとスピン流変換を明確に取り扱うことで予測されたスピンフィルタリングを組み込むためのデバイスモデルも開発し、スピン偏極がグラフェン層で少なくとも80%な事を割り出しました。

グラフェンはその卓越した面内特性で有名ですが、研究者は、積層グラフェンシート間の導電性とそれらが他の物質とどのように相互作用するかを調査したかったらしいです。これを達成するために、NRLの研究者たちは、滑らかな結晶ニッケル合金薄膜の上に、その薄膜の磁気特性を維持している間、直に巨大な多層グラフェン膜を成長させ、その後、その層をクロスバー接合のアレイにパターン化するための、包括的レシピを考案しました。彼等は、1つのデバイスを作るためだけではなく、こういった素子が、標準的な工業ツールを使って大量生産できることも同時に証明したかったようです。

スピンフィルタリング現象

スピンフィルタリング現象は、グラフェンの量子力学的特性と結晶ニッケル薄膜の量子力学的特性の相互作用に起因しています。ニッケルとグラフェン構造がアラインすると、1つのスピンを持った電子だけが、1つの物質から他の物質へ簡単に通ることでき、スピンフィルタリングと名付けられた効果が、電流のスピン偏極をもたらしています。

”その効果が、グラフェン層の数を微調整することで、数倍(10倍以内)増大させることが可能だと、理論が示唆しているので、まだまだ改善の余地が残っています。”とOlaf van ‘t Erve博士(NRL材料科学技術部門の研究員)は言いました。”しかし、現在のモデルは強磁性接触内部で起こるスピン変換を含んでいません。我々が、その効果を考慮に入れた時点で、既にグラフェン層での100%スピン偏極の理想的ケース寸前で、効果を最大限に引き出すために、我々が、デバイス形状と材料を見直すのを可能にしてくれました。”

磁気メモリ

The result is relevant to next-generation non-volatile magnetic random access memory (MRAM), which uses spin-polarized pulses to flip a magnetic bit from 0 to 1 and vice-versa. It may also find use in future spin logic technologies or as magnetic sensors.

今回の研究成果は、磁気ビットを0から1に、1から0にフリップするのにスピン偏極パルスを使っている、次世代の非揮発性磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM)に関係しています。また、それは、未来のスピンロジック技術分野や磁気センサーとしても使えることが発見されるかもしれません。

スピンフィルタ効果とかスピンフィルタ現象、あるいは、スピンフィルタリングは、1つのスピンを持つ電子だけが、グラフェン薄膜からニッケル薄膜へ自由に行き来できるようにする、まさに文字通りの電子のフィルタリング(篩い分け)のことみたいです。このスピンフィルター効果が電流のスピン偏極を引き起し、このスピン偏極パルスを使って超高速磁気メモリが開発可能なので、パソコンやスマホの未来をかなり明るくしてくれます。

MRAM が完成すれば、CPU とメモリ間のレイテンシーが軽減されるかなくなり、現在のパソコンとは比較にならない速度で、高度な科学計算や、レイトレーシング、三次元グラフィクスが実現可能になり、4k や8k 環境で、実写以上の画質で3Dゲームをプレイできるようになるかもしれないと言われています。富士通なんかが2018年の実用化を目指しているようですが、ホログラフィックメモリのようにならない事を祈っています。

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