MicrosoftがDNAデータストレージを開発していたらしいです。全く知らなかったのですが、マイクロソフトのリサーチウェブサイトによると、どうやら2015年1月1日から、DNAストレージの研究開発が始まっているような感じです。DNAにデータが保存できれるようになれば、確かに凄い事なのかもしれません。
マイクロソフトのリサーチウェブサイトによると、ワシントン大学との共同研究みたいです。
Using DNA to archive data is an attractive possibility because it is extremely dense (up to about 1 exabyte per cubic millimeter) and durable (half-life of over 500 years).
「DNAを用いたデータのアーカイブ保管は、非常に高密度(最高1エクサバイト/mm3)で、長持ち(500年を上回る半減期)なので、魅力的な将来性があります。」
高密度過ぎなような気もしますが、耐久性にも超優れていますね。素晴らしい記憶媒体だと思いますが、実用化は相当先なような気もします。
MSがDNAストレージで大躍進!
Microsoft Reports a Big Leap Forward for DNA Data Storage
The company reported today that it had written roughly 200 megabytes of data, including War and Peace and 99 other literary classics, into DNA.
「マイクロソフトは、戦争と平和と99の他の古典文学を含む、約200メガバイトのデータをDNAに書き込んだと、今日発表しました。」
Microsoft社が、200メガバイトものデーターをDNAに書き込むことに成功したそうです。大躍進と言うからには、相当すごい事なのかもしれません。素人目には良く分かりません。
DNAストレージの現状
Right now the technique is expensive and finicky, but the company hopes to piggyback on the plunging costs of tools for creating and reading out DNA driven by the biotech industry. DNA is seen as a potential replacement for magnetic tape, which is the standard mechanism for long-term data stores today.
「今現在、その技術は高価で不安定ですが、MSはバイオテクノロジー産業によって牽引されているDNA作成と読み取りのためのツール価格の下落に便乗したいと望んでいます。DNAは、現在長期データ保存の標準装置である磁気テープの潜在的な後継として見られています。」
DNAデータストレージは現段階では、まだまだ高価過ぎるのと、非常に不安定なので、とても実用化できるような状況ではないようですが、将来性はかなり期待されていて、実用化されれば、人類の未来がかなり明るくなるのではないでしょうか。
DNAを使えば省スペース
IDC predicts that the worldwide total of stored digital data will hit 16 trillion gigabytes next year, most of it housed in huge data centers. Strauss estimates that a shoebox worth of DNA could hold the equivalent of roughly 100 giant data centers.
「IDCは世界中の総記録デジタルデータ量は来年、16兆Gバイトに達するだろうと予測していて、そのほとんどが、巨大なデータセンターに格納されています。ストラウスは、靴箱程度のDNAが、約100箇所の超巨大データーセンターに相当するデータを保持できるようになると見積もっています。」
メチャクチャな見積もりなような気もしますが、DNAデータストレージというのは、物凄いポテンシャルを秘めていると言う事ですね。省スペースなんてもんじゃありません。企業向けの記憶装置として開発されているようですが、コンシューマー向けだと、高価過ぎて売り物にならないのかもしれません。
DNAにデータ保存
Storing data in DNA requires translating the 1s and 0s of binary digital files into long strings of the four different nucleotides, or bases, that make up DNA strands and write out the genetic code.
「DNAへのデータ保存は、1と0の2値のデジタルファイルを、DNA螺旋構造を形成して遺伝情報を書き出している4種類のヌクレオチド、または、塩基のロングストリングへの翻訳が必要となります。」
ここら辺は素人にはわけが分からないので、説明のしようがありません。とにかく複雑で繊細な作業が要求されるみたいな感じです。
コストの問題
やはり最大のネックはコストらしいのですが、DNAへの読み書きコストは、数年以内に確実に大暴落すると予想されているようです。
It would have cost about $10 million to sequence a human genome in 2007 but close to only $1,000 in 2015.
「2007年にヒトゲノムの配列決定に約10億円かかっていましたが、2015年にはたったの10万円になっています。」
つまり、DNAへの読み書きも8年後には1万分の1のコストダウンが達成されているかもしれないという事みたいです。かなり期待が持てますね、これは。マイクロソフトが本気を出しているようなので、期待せざるを得ません。