新型quantum bits/qubits(量子ビット、キュービット)

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新しいタイプのqubits(キュービット)が、ドイツ、フランス、スイスからの研究者達で構成された国際研究チームによって開発されたようです。量子コンピュータ開発熱が高まっている昨今、また一歩、大規模量子コンピュータ実現に近づいたのかもしれません。

比較的近い将来、一部の情報は現在のビットからキュービットに取って代わられる可能性があり、それによってスーパーコンピュータと量子コンピュータが共存共栄する事が可能になるようなのですが、仮に10年後の2026年に大規模量子コンピュータが実用化されているとした場合、その頃にはスーパーコンピュータの性能は現在の数百倍になっているだろうと予想されています(2006年~2016年の10年間で性能が約400倍向上しています)。ちなみに2006年6月時点でのスパコンの性能トップはIBMのBlueGene/Lで280.6TFLOPSでした(Top500 List – June 2006)。

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電子の穴(正孔)

A new type of quantum bits

To date, researchers have realised qubits in the form of individual electrons. However, this led to interferences and rendered the information carriers difficult to programme and read. The group has solved this problem by utilising electron holes as qubits, rather than electrons.

「現在まで、研究者は、個々の電子の形でキュービットを実現していました。しかし、この事が、干渉を引き起こし、情報媒体をプログラミングするのと読み込むのを難しくさせていました。前記のグループは、電子よりはむしろ正孔をキュービットとして使うことで、この問題を解決しました。」

電子をキュービットとして使っていたのを電子の穴(正孔)をキュービットとして使うことで、今までの課題をクリアすることに成功したようです。

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電子キュービット

In order to realise qubits in the form of electrons, an electron is locked in a tiny semiconductor volume, the so-called quantum dot. The spin turns the electron into a small permanent magnet. Researchers are able to manipulate the spin via an external magnetic field and initiate precession. The direction of the spin is used to code information.

「電子の形でキュービットを実現するために、電子は、量子ドットと言われる微小な半導体容積に釘付けにされます。スピンが電子を小さな永久磁石に変えます。研究者達は、外部磁界によってスピンを巧みに操作して歳差(さいさ)運動を起こすことができます。スピンの方向が、情報をプログラムするのに使われます。」

量子ドットに電子を閉じ込める事で、電子量子ビットを実現しているようです。

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電子量子ビットの問題点

The problem: the nuclear spins of the surrounding atoms also generate magnetic fields, which distort the external magnetic field in a random, unpredictable manner. This, in turn, interferes with programming and reading qubits. Consequently, the team searched for another method. The solution: rather than locking individual electrons in the quantum dot, the team removed specific electrons. Thus, positively charged vacancies were generated in the electron structure, so-called electron holes.

「問題:周囲の原子の核スピンもまた、ランダムで予測不能な様式で外部磁界を歪める磁場を発生させます。これが、ところてん式に、キュービットをプログラミングして読み込むのを妨げます。こういうわけで、前記のチームは、別の方法を物色したのです。解決策:個々の電子を量子ドットに閉じ込めるのではなく、チームは特定の電子を取り除きました。このようにして、正電荷を帯びた空間、いわゆる正孔が、電子構造内に作り出されました。」

電子量子ビットが抱える問題を、正孔量子ビットを作り出す事で解決したみたいです。

Electron holes have a spin, too. Researchers can manipulate it via the magnetic field in order to code information. As the holes are positively charged, they are decoupled from the nuclei of the surrounding atoms, which are likewise positively charged. This is why they are virtually immune against the interfering forces of the nuclear spin.

「正孔もスピンを持っています。研究者は、情報をプログラムするために磁場によって正孔を操作することができます。その穴は正電荷を帯びているので、それらは、周囲を取り囲んでいる、同じく正電荷を帯びている原子の核から分断されています。これが、正孔が実質的に核スピンの干渉力に対して免疫がある理由です。」

プラス同士なので干渉し合わないみたいな感じです。正孔量子ビットは低温でのみ適用可能らしいので、常温での運用は不可能っぽいです。

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