日本経済が20数年間全く成長しない本当の理由

理由は非常に単純で、バブル崩壊以降、日本人があまりにもせこくて冷たい人間になってしまったからです。せこくて冷淡な人間が増えれば、消費者の財布の紐が堅くなるのは当然です。人に優しい社会なら、人は安心してお金を使うし、結婚して子供も儲けるし、自然に経済は回っていくものです。経済が回らないのは、日本人が冷淡になり過ぎて、誰も信用出来ない状態に陥ってしまっているからです。

信用できるのは金だけ、あるいは、働いたら負け、これが今の日本を象徴する言葉ではないでしょうか。誰も信用出来ない社会というのは、本当に悲しい社会で、絶望感しかありません。働いたら負けな環境を作り出しているのが、せこくて冷淡な人間達と言っても決して過言ではありません。指揮命令者さえまともな人間なら、どんなに過酷な仕事であっても、働いたら負けなんて事には絶対にならないからです。

私が10代の頃働いていた倉庫は、夏場は酷い時は40℃の灼熱地獄、倉庫の中を排気ガスを撒き散らしながらフォークリフトが走り回っていて、まさに、きつい、汚い、危険、おまけに時給700円という非常に劣悪なものでした。それでも社員が非常に良い人達で、バイトと一緒に汗だくになって働き、暑さが厳しい時は、ジュースを奢ってくれたり、休憩を増やしてくれたりと、常にバイト達の体調に気を配ってくれていました。そういう職場だと、仕事がどんなに辛くても、この人達のために頑張ろうという気持ちになって、他のバイト達も辞めることなく、汗だくで頑張って働いていました。

仕事内容が劣悪な職場でも、社員が優しければ、非正規は薄給でも頑張れます。社員が極悪な人間なら、そんな所で働く人間はいなくなります。そんな事は当たり前の事で、人手不足とか言って騒いでいる企業は、社員の質を疑うべきです。ブラック企業はそこで働く人間がブラック過ぎるから、ブラック企業と呼ばれることに一刻も早く気付く必要があるし、そういう卑劣な社員を一掃して、優しい人間を雇えば、人手不足は自ずと解消されるはずです。新人に働きやすい職場環境(まともで人間的な指揮命令者を雇う)さえ提供できれば、ニートも働くようになるかもしれません。

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財布の紐を緩めるサービス

ネット時代になってからは、1円でも安い所で買い物をするのが主流になっています。消費者がせこくなったのか、賢くなったのかは分かりませんが、これも経済成長の足枷になっている事だけは確かです。私もせこい人間ですが、良質なサービスに対しては、その対価は惜しみません。店員の心遣いに感動させられれば、チップをあげたい気持ちにもなりますし、余計な物まで注文したり、帰りにお土産まで買ってしまう事さえあります。サービスが良いと、財布の紐も自然と緩くなるというものです。

ドケチなうちの父親でさえ、サービスに感動させられれば、財布の紐も緩みます。サービスが良ければ、店が長続きするように応援したくもなるし、金を落としたくなるものです。サービス業はサービスも商品のうちという事を肝に銘じる必要があります。商品が粗悪なら客は近寄らなくなるし、自然淘汰されても文句は言えません。サービスという名の商品が最も大事な商品で、その商品が売り物にならない企業は、サービス業を名乗る資格さえありません。

サービスも商品

従業員が陰湿だと、人手不足になるだけではなく、客も当然離れていきます。BtoCでもBtoBでも一緒で、従業員の人間性がその企業の命運を握っています。知名度のある企業は、ブランド力だけで商売もできますが、そうでなければ、従業員の採用と教育に企業の将来がかかっています。店員の態度が悪過ぎて、開店したと思ったら閉店していた店を、近所でも見かけますが、よくこんな人間を雇ったなと、感心させられることがあります。

従業員の質ではなく、価格で勝負というサービス業もありますが、こういう企業が増えると経済成長の足枷になってしまいます。確かに価格破壊は消費者には嬉しいのですが、価格破壊が経済破壊に繋がってしまっては、元も子もありません。消費者は従業員のサービスも商品という認識を持つ必要があるし、価格に目がくらんでサービスの質を無視し続ければ、その企業がブラック企業化するだけではなく、社会全体に悪影響を与えてしまうという事を、真剣に考える必要があります。

店側が消費者を感動させるサービスを提供できれば、消費者の財布の紐も自然と緩み、多少割高でも、消費者はその店でお金を落としていくようになり、それによって従業員の賃金がアップしていき、さらにサービスの質が向上、客が増えて商売繁盛するという、この好循環さえ作れれば、日本経済は再び成長を始めるだろうし、年寄りは特に、何気ない気遣いや言葉遣いに弱いので、高齢者の消費パワーで、個人消費を押し上げることができるはずです。

GDPの6割は個人消費

日本のGDPの6割を占める個人消費を引っ張っているのは、日本の金融資産の8割を握っている50代以上の日本人ですが、お金を持っているこの世代の人間の消費さえ増やせれば、経済は活性化し、日本経済は成長します。そしてその鍵を握っているのが、サービス業です。サービス業は日本の雇用の7割を支えている超重要産業で、日本のGDPを成長させようと思えば、サービス業の拡大成長以外にはないとさえ言われています。

サービス業が何故サービス業と言われているのか、サービス業に従事する人間全てがその言葉の意味と重みを噛みしめる必要があります。接客担当者の質が、サービス業の全てと言ってもいいでしょう。いかに固定客を得るかは、彼等/彼女等次第だからです。

美味ければサービスが多少悪くても人は来るし、安ければサービス関係なしに客が集まるのも事実です。味や価格、ブランド力で勝負できる店や企業は極少数で、大部分はサービスの質で勝負するしかありません。客を感動させるサービスの提供が、サービス業のさらなる発展、延いては日本のさらなる発展につながるポテンシャルを秘めています。

価格や味で客を満足させる事も大事ですが、おもてなしの心で客を感動させる事は、もっと大事な事なのかもしれません。今の日本のサービス業に欠けている物があるとしたら、それは、裏心のない、純粋な親切心、あるいは、優しさなのではないでしょうか?

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