バレートロニクス:電子を色で制御する新技術

エレクトロニクスは、電子の電荷の自由度を、スピントロニクスが電子のスピンの自由度を、そして、バレートロニクスは電子のバレー自由度を利用しているそうです。そもそもバレーとは何なのか?という話で、valleytronicsのvalleyとは、conduction band minima(伝導バンドの極小)かvalence band maxima(価電子帯の極大)点付近に形成されるバンドのことのようです。バレートロニクスが今熱いテクノロジーのようです。

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バレートロニクス

A device made of bilayer graphene, an atomically thin hexagonal arrangement of carbon atoms, provides experimental proof of the ability to control the momentum of electrons and offers a path to electronics that could require less energy and give off less heat than standard silicon-based transistors. It is one step forward in a new field of physics called valleytronics.

「原子並に薄い六角形配列の炭素原子である、二層グラフェンから成るデバイスは、電子のモーメンタムをコントロールする能力の実証を提供していて、標準的なシリコンベースのトランジスタより少ないエネルギーを必要とし、少ない熱を発するエレクトロニクスの道を提供しています。それはバレートロニクスと呼ばれる物理の新しい分野で一歩前進しています。」

電子の自由度

“Current silicon-based transistor devices rely on the charge of electrons to turn the device on or off, but many labs are looking at new ways to manipulate electrons based on other variables, called degrees of freedom,”

「現在のシリコンベースのトランジスタデバイスは、デバイスをオン/オフするのに電子の電荷を頼っていますが、多くの研究室が、自由度と呼ばれる他の変数を基にした電子を操作するための新しい方法を模索中です。」

“Charge is one degree of freedom. Electron spin is another, and the ability to build transistors based on spin, called spintronics, is still in the development stage. A third electronic degree of freedom is the valley state of electrons, which is based on their energy in relation to their momentum.”

「電荷は1つの自由度です。電子スピンはもう一つで、スピントロニクスと呼ばれる、スピンを基にしたトランジスタを構築する能力は、まだ開発段階です。三番目の電子の自由度は、それらのモーメンタムに関係しているエネルギーに基いている電子のバレー状態です。」

バレー自由度

Think of electrons as cars and the valley states as blue and red colors, Zhu suggested, just as a way to differentiate them. Inside a sheet of bilayer graphene, electrons will normally occupy both red and blue valley states and travel in all directions. The device her Ph.D. student, Jing Li, has been working on can make the red cars go in one direction and the blue cars in the opposite direction.

「単にそれらを差別化する手段として、電子を車に、バレー状態を青と赤として考えてみて下さい、とZhuは言いました。2層グラフェンのシートの内部で、電子は普通に赤と青のバレー状態の両方を専有し、四方八方に移動しています。彼女の博士課程生徒のJing Liが研究しているデバイスは、赤い車を1方向へ、青い車を反対方向に向かわせる事ができます。」

“The system that Jing created puts a pair of gates above and below a bilayer graphene sheet. Then he adds an electric field perpendicular to the plane,”

「Jingが作ったそのシステムは、2層グラフェンシートの上と下に一組のゲートを取り付けています。その後、その面と垂直に電場を加えています。」

“By applying a positive voltage on one side and a negative voltage on the other, a bandgap opens in bilayer graphene, which it doesn’t normally have,” Li explained. “In the middle, between the two sides, we leave a physical gap of about 70 nanometers.”

「”片側にプラス電圧、他方にマイナス電圧を印加する事で、バンドギャップが、通常は持っていない、2層グラフェンで開きます。”Liは説明しました。”両サイドの間の真ん中に、我々は約70nmの物理的な隙間を残しています。”」

電子を色分けしてコントロール

Inside this gap live one-dimensional metallic states, or wires, that are color-coded freeways for electrons. The red cars travel in one direction and the blue cars travel in the opposite direction. In theory, colored electrons could travel unhindered along the wires for a long distance with very little resistance. Smaller resistance means power consumption is lower in electronic devices and less heat is generated. Both power consumption and thermal management are challenges in current miniaturized devices.

「この隙間の中に、電子のために色分けされた自動車専用道路である、一次元の金属状態、またはワイヤーが存在しています。赤い車は一方向に、青い車は反対方向に移動します。理論的には、色の付いた電子は、非常に小さな抵抗で長距離をワイヤー沿いに妨害されずに移動する事が可能です。より小さい抵抗は消費電力が電子機器で低くて発熱が少ない事を意味します。消費電力と温度管理は現在の小型化しているデバイスにおける課題です。」

バレー自由度を利用するバレートロにクスは少ない抵抗が売りらしく、それによって、消費電力と発熱を抑えることができ、機器の小型化や高速化が可能になっているようです。

“Our experiments show that the metallic wires can be created,” Li said. “Although we are still a long way from applications.”

「”我々の実験が金属ワイヤーが作り出される事が可能である事を示しています。”とLiは語りました。”我々はまだまだ応用には程遠いのですが。”」

実用化までの道のりは非常に長いようで、まだまだ研究が始まったばかりみたいです。

“It’s quite remarkable that such states can be created in the interior of an insulating bilayer graphene sheet, using just a few gates. They are not yet resistance-free, and we are doing more experiments to understand where resistance might come from. We are also trying to build valves that control the electron flow based on the color of the electrons. That’s a new concept of electronics called valleytronics.”

「そのような状態が、たった数個のゲートを使うことで絶縁2層グラフェンシートの内部に作成可能な事は本当に驚きです。それらはまだ抵抗がゼロではありませんし、我々は抵抗がどこから来るのかを理解するために追加実験中です。同様に、電子の色に基づいて電子の流れをコントロールするバルブを構築しようと試みています。これがバレートロニクスと呼ばれているエレクトロニクスの新しいコンセプトです。」

バレーエレクトロニクスは、電子を色分けして、色分けした金属ワイヤーを任意の方向に抵抗ゼロで移動させる事で、消費電力と発熱を極限まで抑える事が可能な、夢のエレクトロニクス技術のようです。完成した暁には、超高速小型パソコンができそうな気がします。

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