クマムシの蛋白質がヒトの細胞をX線から保護

クマムシのタンパク質が人間のDNAをX線から保護してくれるそうです。クマムシと言えば、プラナリア、ヒドラ、ベニクラゲに匹敵する不老不死な生き物で、地上最強の不死身生物と言っても決して過言ではありません。タマムシやワラジムシに似たこの虫は、もしかすると、不老不死のカギを握っているのかもしれません。

人間ほどspelunker(スペランカー)な情けない生き物はいません。特殊能力もないし、ゴキブリですら空を飛べるのに、空も飛べないし、人間には創造性や学習能力があると言っても、実際に人間並みの知的能力を持った人間は、全人類の1%にも満たないでしょう。クマムシの爪の垢でも煎じて飲んだ方がいいのかもしれません。

クマムシたんぱく質

‘Water bear’ protein shields human DNA from X-rays: researchers

A protein unique to a miniscule creature called a water bear, reputedly the most indestructible animal on Earth, protects human DNA from X-ray damage, stunned researchers reported Tuesday.

「通説では、地球上で最も不死身な動物の非常に小さいクマムシと呼ばれる生き物に固有のタンパク質が、ヒトDNAをX線障害から保護し、研究者達を驚愕させたと、火曜日に報告されました。」そりゃー、唖然とするでしょう。

まじかよ!って感じです。タマムシ最強過ぎだろって感じです。

Human cells cultivated with the newly-discovered protein, dubbed “Dsup” for “damage suppressor”, experienced half as much decay as normal cells when blasted with radiation.

「損傷抑制遺伝子Dsupの異名を持つ新たに発見されたタンパク質で培養されたヒトの細胞は放射線を猛烈に浴びた時、通常細胞の半分しか崩壊しませんでした。」

完全に保護されるわけではないみたいですが、100の細胞が全滅するところを50も生き残ることを考えれば、やはり驚愕かもしれません。

“It is striking that a single gene is enough to improve the radiation tolerance of human cultured cells,”

「たった1つの遺伝子が、ヒト培養細胞の放射線耐性を向上させるに足ることは特質すべきです。」クマムシすげーとしか言えません。

クマムシの生態

Tardigrades, as the water bears are more prosaically known, have long fascinated scientists with their veritable superpowers of survival.

「クマムシとしてより率直に知られている緩歩動物は、科学者達をそれらが持つ正真正銘の生き残るための異常な力で長い間魅了し続けています。」

クマムシはどんな環境でも生存可能と言われている正真正銘のスーパーな生き物で、多くの学者たちをクマムシ厨にしています。

Barely the size of a grain of sand, they look as if they escaped from a Star Trek sequel.

Seemingly eyeless, they have bodies resembling hazmat suits, eight puffy legs with bear-like claws, and a vacuum-cleaner nozzle of a snout.

「砂粒程度の大きさで、スタートレック続編から抜け出たような姿をしています。見るからに目がなく、防護服に似た体、熊のような鉤爪を持った8本の膨れた足、電気掃除機ノズルに似た突き出た鼻を持っています。」

Most eat moss and lichen. Some feed on other water bears.

Remarkably, these primitive water-dwellers can withstand environments more extreme than anything found in Nature.

That includes being plunged into scalding liquids or frozen at temperatures just shy of absolute zero.

「ほとんどが苔や地衣類を食べます。一部は他のクマムシを餌にします。驚くべきことに、これらの原始的な水生動物は、自然で見つかっているあらゆる生物よりも、極限環境に耐えることができます。それには、火傷するほどの熱い液体、または、ほぼ絶対零度に近い温度の中にどっぷり漬かることを含んでいます。」

クマムシは共食いもしてしまうみたいです。

クマムシの耐久性

In an earlier experiment, water bears were given a 26-hour bath in -253 degree Celsius (-423 degree Fahrenheit) liquid nitrogen. The deepest chill ever recorded on Earth was a relatively balmy −89.2 C (−128.6 F) in Antarctica.

「過去の実験で、クマムシは-253度(華氏-423度)の液体窒素の中へ26時間入浴させられました。地球上の最低気温は南極での比較的快い-89.2度でした。」

液体窒素の中で丸一日以上生きていられるとか。

All it took was a few drops of water for the critters to spring back to life.

And it gets better.

Some tardigrade species—there are about 1,000 in all—can handle crushing pressure at least six times greater than found at the 11-kilometre (seven-mile) deep Mariana Trench in the Pacific Ocean.

「その生き物が復活するために必要だったのはたった数滴の水滴でした。そしてどんどん良くなっていきます。一部の緩歩動物門種は、全部で約1000種が存在する、深さ11kmの太平洋のマリアナ海溝の6倍以上の圧縮圧に対応可能です。」

スペな人間なら数百メートルの水圧でアウトです。

Even the ravages of outer space don’t seem to faze them.

In 2007, thousands of water bears, attached to a satellite, were exposed directly to potentially-deadly space radiation in vacuum conditions and then brought back to Earth.

Not only did many survive, some females later laid eggs which yielded healthy offspring.

「宇宙空間の破壊行為でさえ、それらを気後れさせられないように見えます。2007年、数千のクマムシが人工衛星に取り付けられ、真空状態で、潜在的に致命的宇宙放射線に直接さらされた後で、地球に持ち帰られました。多くが生き残っただけではなく、一部の雌達は、その後卵を産んで、健康的な子孫を残しました。」

宇宙空間ではさすがに生き残れなかったクマムシもいたみたいですが、多くのクマムシが生き残っただけでも驚愕だし、人間なら宇宙に行く前に終わってます。

To survive extreme conditions, water bears can also slip into a state of suspended animation in which they lose almost all the liquid in their tiny bodies, and metabolism slows to 10,000 times below the normal rate.

Scientists still do not know how they do all this.

「極限状態で生き残るために、クマムシは、小さな体の中のほぼ全ての液体を失って、代謝が通常レートの1万倍遅くなる、仮死状態へ素早く入れます。科学者達は未だにどうすればそんな事が可能なのかと頭を悩ませています。」

クマムシがメチャクチャな生き物だという事はよく分かりました。

クマムシDsupたんぱく質

Most research has concluded that water bears have a heightened capacity to repair damaged DNA, especially as they emerge from a state of extreme dessication, which can last for decades.

However, in their experiments with human cells, Hashimoto and colleagues found the tardigrade’s Dsup protein could also “work as a kind of physical shield to protect DNA”—especially from X-ray harm.

「多くの研究が、特に数十年間持続可能な極度の乾燥状態を切り抜けるので、クマムシが損傷したDNAを修復する研ぎ澄まされた能力を持っていると結論付けています。しかし、ヒト細胞との実験において、橋本と同僚達はクマムシのDsupタンパク質が、特にX線被害からDNAを保護するための一種の物理的な盾として機能可能なことを発見しました。」

The results may resolve a controversy that erupted after another team of researchers published the first complete genome of a tardigrade—from the species Ramazzottius hypsibius—last December in the US Proceeding of the National Academy of Sciences.

「研究結果は、他の研究チームが、去年の12月にヨコヅナクマムシ種の緩歩動物の最初の完全なゲノムを発表した後で勃発した論争を解決できるかもしれません。」

That study had found that nearly a fifth of the species’ DNA had been obtained from other plants and animals, a new record in the animal kingdom for so-called horizontal gene transfer between species.

This, they hypothesised, accounted for the remarkable resistance of water bears.

「その研究は、ほぼ5分の1のその種のDNAが他の植物や動物から獲得された、動物界の種の間のいわゆる遺伝子の水平移動における新記録であることを発見しました。彼等が仮説立てたこの事が、クマムシの驚異的な抵抗力を説明しました。」

Almost immediately, other scientists speculated that the high percentage of foreign DNA found was more likely the result of sample contamination.

Hashimoto’s results suggest the critics were right.

「ほぼ即座に他の科学者達が見つかった外来DNAの大部分が、試料汚染の結果であろうと推測しました。橋本の研究結果が批判家が正しかったことを示唆しています。」

His team sequenced the genome of a different species, R. varieoranatus—thought to be the hardiest of all tardigrades—with a precision 100 times greater, and found that foreign genes accounted for only 1.2 percent.

「彼のチームは、全てのクマムシの中で最も硬いと考えられているヨコズナクマムシの異なる種のゲノムを、100倍の精度で解析し、外来遺伝子がたったの1.2%しか占めていないことを見つけ出しました。」

さすが日本の技術は世界有数と言える研究精度ですが、論文捏造疑惑の後だけに、説得力に欠けると言われても仕方ありません(東大、不正疑惑を本格調査 教授6人、論文22本)。おぼちゃんのSTAP論文もそうですが、こういった学術論文の多くが、捏造や適当な物が多く、研究成果が実用化に結び付くことはほとんどないと言われています。とは言っても、さすがにクマムシの論文を捏造するとも思えないので、今回の研究成果は手放しで喜んでいいのではないでしょうか。というか、クマムシまじすげーです。

“This suggests that horizontal gene transfer is not a major cause of tolerability,” said Hashimoto.

「この事が、遺伝子水平伝播が耐性の主要因ではないことを示唆しています。と橋本は語りました。」遺伝子水平移動ではなかったようです。

クマムシ最強伝説が新たに証明された素晴らしい研究成果です。