トポロジカル絶縁体と巨視的量子世界

exotic insulator(新奇な絶縁体)が、現代物理学の主要な謎の鍵を握っているかもしれないみたいです。新しい種類の絶縁体と言えば、トポロジカル絶縁体(位相絶縁体)やモット絶縁体などが有名どころで、トポロジカルモット絶縁体なるものも存在すると言われています。今後はこういった異常な絶縁体の研究が進むことが期待されているみたいです。

トポロジカル絶縁体は室温超電導体発見の鍵を握っているかもしれないと、一部で囁かれているので、将来有望な研究分野であることだけは疑いようがありません。

トポロジカル絶縁体

Exotic insulator may hold clue to key mystery of modern physics

レーザー光線と指の爪の切れ端程の大きさの灰色物質の断片を使った実験が、日常世界の古典的物理学と、完全に違った法則に従う隠れた量子領域の間にどんな関係があるのか?という基本的な科学的謎に対する手掛かりを提供してくれるかもしれません。

”我々は、これら2つの領域にまたがる特殊な物質を発見しました。”と、サイエンス誌に掲載されたばかりの論文の研究を率いた、ジョーンズホプキンス大学物理学准教授のアミテージ氏は語りました。ジョンズホプキンス大学とラトガース大学の6人の科学者が、表面には電気を通しても、内部では導電しない、位相絶縁体と呼ばれる物質に関する研究に参加していました。トポロジカル絶縁体は1980年代に予測され、2007年に初めて観測されて以来、集中的に研究されてきています。数ある元素の多用な組み合わせで作られているこの種の物質は、普段は、顕微鏡でしか見ることができない量子的性質が、その物質においては、目で見ることができる量子的性質を示す能力を持っています。

巨視的量子世界

サイエンス誌で報告されている実験は、こういった物質を、巨視的な量子力学的効果を示す物質の異なった状態として確立していると、アーミテージ氏は言いました。”通常我々は量子力学を小さい物のための理論として捉えていますが、この系においては、量子力学は、巨視的な長さスケールで出現します。今回の実験は、私の研究室で開発された、今までに例のない、特殊な実験器具を使うことで可能になっています。”

サイエンス誌に公表された実験で、それぞれ数ミリメートル長で違った厚さの、ビスマスとセレニウムという元素でできている、ねずみ色をした物質試料は、肉眼では見えないテラヘルツ光線を照射されました。研究者は、その光線が物質サンプルを通過する間、その反射光を測定し、物質の量子状態のはっきりした特徴を見つけ出しました。

具体的に、彼らは、光がその物質中を伝播すると、波動が、通常は原子スケールでの実験のみで測定可能な物理定数に結び付いている、特定量回転することを発見しました。その総量は、この量子状態において起こり得ることの予測と適合しています。

古典世界と量子世界の境界

The results add to scientists’ understanding of topological insulators, but also may contribute to the larger subject that Armitage calls “the central question of modern physics”: what is the relationship between the macroscopic classical world, and the microscopic quantum world from which it arises?

「今回の研究の結果は、科学者達のトポロジカル絶縁体に関する理解を増加させてくれるだけではなく、アミテージ氏が、巨視的な古典的世界とそれから生じる微視的な量子的世界との相関関係が何なのか?という、現代物理学の核心となる問題と呼んでいる、もっとずっと大きな主題に貢献する可能性があります。」

Scientists since the early 20th century have struggled with the question of how one set of physical laws governing objects above a certain size can co-exist alongside a different set of laws governing the atomic and subatomic scale. How does classical mechanics emerge from quantum mechanics, and where is the threshold that divides these realms?

「20世紀以来、科学者達は、特定のサイズ以上の物体を支配している、一連の物理法則が、どのようにして、原子スケール・サブアトミックスケールの物体を支配している別の一連の物理法則と同時に共存することを可能にしているのかという疑問を解こうと奮闘し続けています。古典力学がどのようにして、量子力学から生じているのか?そして、どこにこれらの領域を分け隔てている境界が存在しているのか?」

Those questions remain to be answered, but topological insulators could be part of the solution.

“It’s a piece of the puzzle,” said Armitage

「それらの疑問は、依然として答えを待っていますが、トポロジカル絶縁体がその答えの一部である可能性があります。”それはパズルの一部です。”とアミテージ氏は言った。」

位相絶縁体は非常に不思議で奇妙な物質なので、巨視的な量子性質を発現することができるみたいです。その物質においては、微視的(量子的)、巨視的(古典的)な世界の境界が非常に曖昧になっていて、それが室温超電導を可能にする潜在性を秘めさせています。