ナノ粒子のエキソソームががん治療や再生医療の未来を切り開く

新しいレビューが、微小ナノ粒子が、病気の検出・治療に使える可能性があることを示唆しています。細胞間の情報のやりとりを担っている、極小生物ナノ粒子であるエクソソーム(エキソソーム)が、そういった役割(疾患検知・治療)を演じられる可能性が高いことを、この領域の研究において、今までで最も包括的な総説が結論づけています。

エクソソーム

Tiny nanoparticles offer significant potential in detecting/treating disease new review of work on exosomes

Areas which could benefit include cancer treatment and regenerative medicine, say Dr Steven Conlan from Swansea University, Dr Mauro Ferrari of Houston Methodist Research Institute in Texas, and Dr Inês Mendes Pinto from the International Iberian Nanotechnology Laboratory in Portugal. Their commissioned paper, Exosomes as Reconfigurable Therapeutic Systems, is published today by Cell Press in Trends in Molecular Medicine.

このメリットを享受できる可能性がある分野には、がん治療や再生医療を含みますと、スウォンジー大学のスティーブン・コンラン博士、ヒューストン・メソジスト研究所のマウロ・フェラーリ博士、国際イベリアナノテクノロジー研究所のイネス・メンデス・ピント博士が言っています。彼等の委託論文、再構成可能な治療システムとしてのエクソソームが、セルプレス社によって、Trends in Molecular Medicine誌にて公開されています。

Exosomes are particles produced by all cells in the body and are from 30-130 nanometres in size – a nanometre is one-billionth of a metre. They act as biological signalling systems, communicating between cells, carrying proteins, lipids, DNA and RNA. They drive biological processes, from modulating gene expression to transmitting information through breast milk.

エキソソームは、人体の全ての細胞によって生産される粒子で、30~130ナノメートルの大きさがあります。それらは、生体信号系の機能を果たし、細胞間通信、たんぱく質、資質、DNAやRNAの輸送をし、遺伝子発現調節から、情報伝達に至る生物過程を促進しています。

エキソソームの医療利用

1983年に発見されてはいるのですが、エキソソームの持つフルポテンシャルは、徐々にしか明らかになっていません。研究者たちは、そのナノ粒子が持つ潜在的な医療効果が、3つの広義のカテゴリーに分類されることを明らかにしています。

  • 疾患検出 – 疾患特定生体指標の役割を果たすことによる
  • 免疫強化の目的で免疫反応を活性化する
  • 疾患治療 – 例えば、腫瘍を標的化するための積載物として、がんの治療薬を輸送するといった、薬剤搬送手段としての機能を果す

One of the most useful properties of exosomes is that they are able to cross barriers such as the plasma membrane of cells, or the blood/brain barrier. This makes them well-suited to delivering therapeutic molecules in a very targeted way.

エキソソームの最も使える特性の1つが、それらが、細胞膜や血液脳関門のようなバリアを越えられることです。この事が、それらを、非常に的を絞ったやり方で、治療分子を搬送するのに最適にしています。

潜在的なエクソソームの効果は、下記のようなエリアにおいて、既に終了しているか、現在も継続中の、多岐に渡る研究プロジェクトで見られます(論文中に引用されています)。

  • 前立腺癌用のテストの向上
  • 小細胞肺がん臨床試験
  • 幹細胞由来エキソソームが心筋強化
  • 筋肉と組織の再生
  • パーキンソン病
  • 糖尿病

チームは、エキソソームを新しいテクニックと治療法に転用する研究の前に、もっとやらなけらばならないことがあると注意を喚起しています。副作用を考慮する必要があるのと、エキソソームを分離、特徴付け、保管するための規格化された方法を開発する必要があります。

エキソソーム医療の未来

研究者達は、エキソソームの性質が、害を与える結果にならないようにする必要もあり、たとえば、それらは、薬物耐性を伝染したり、免疫系を抑圧してしまう可能性があります。

そうは言っても、研究チームは、エクソソームを、”ますます有望になっている”とみなしているので、その潜在性については非常に明らかにはなっています、

Further studies are necessary to turn this research into clinical outcomes, but researchers and funders should be very encouraged by our findings. Our own research in Swansea is investigating the use of exosomes and exosome-like synthetic nanoparticles in combatting ovarian and endometrial cancer.

この研究が臨床転帰の改善につながるには、さらなる研究が必要ですが、研究者達と資金提供者達は、我々の発見によって非常に励まされているはずです。スウォンジー大学での我々自身の研究は、卵巣がんと子宮内膜癌に対する治療に、エキソソームと、エクソソームに似た人工ナノ粒子の活用を調査中です。