1955年〜2018年の映画公開数/興行収入/入場者数をグラフ化

国内の映画公開本数は2012年以降うなぎ登りに増え、2013年〜2018年は邦画+洋画で1000本以上を維持している。さらに、スクリーン数も1993年を底に増加の一途を辿っている。今回は、映画封切り数と興行収入、入場者数の間に何らかの相関関係があるのか考察してみる。

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データの下準備

このサイトからダウンロードしてきた日本国内の映画興行に関するデータをこのサイトで加工してセーブしたものを先ずロードする。

import pandas as pd
import requests

df = pd.read_csv('movie_data.csv',encoding='utf-8')

ロードしたデータの中身を確認する。

df.head(3)
スクリーン数 邦画 洋画 総数 入場者数 興行収入 平均料金 邦画シェア 洋画シェア
0 1955 5184 423 193 616 868912 54657 63 65.8 34.2
1 1956 6123 514 177 691 993875 61899 62 67.5 32.5
2 1957 6865 443 194 637 1098882 68153 62 69.1 30.9

1955年〜2018年の年間興行収入と入場者数の推移をグラフ化する。

df1 = df[['年','入場者数']]
df2 = df[['年','興行収入']]
df3 = df[['年','総数']]

年間興行収入と入場者数の推移

from matplotlib.pyplot import *
from matplotlib.font_manager import FontProperties
from matplotlib import rcParams
import matplotlib.patches as mpatches
style.use('ggplot')

rcParams["font.size"] = "25"
rc('xtick', labelsize=25)
rc('ytick', labelsize=25)
fp = FontProperties(fname='/usr/share/fonts/opentype/ipaexfont-gothic/ipaexg.ttf', size=54)
rcParams['font.family'] = fp.get_name()
fig, ax = subplots(figsize=(20,16))
grid(b=True, which='major', color='k', linestyle='-')
minorticks_on()
grid(b=True, which='minor',color='gray',linestyle='-',alpha=0.7)
df1[['入場者数']].plot(ax=ax,marker='o',lw=2)
ax.legend(loc='lower left', prop={'size': 26})
xlim(-.6, 63.4)
xticks(range(0,len(df1.index)),df1['年'],fontsize=20,rotation=90)
yticks(np.arange(0,13e5,2e5/2),
   ['{}億人'.format(int(x/1e5)) if x > 0 else 0 for x in np.arange(0,13e5,2e5/2)])
ax2 = ax.twinx()
df2[['興行収入']].plot(ax=ax2,marker='o',color='b')
xlim(-.6, 63.4)
yticks(np.arange(0,25e4,2e4/2),
   ['{}億円'.format(int(x/1e3)) if x > 0 else 0 for x in np.arange(0,25e5,2e5/2)])
ax2.legend(loc='lower right', prop={'size': 26})
ax3 = ax.twinx()
df3[['総数']].plot(ax=ax3,kind='bar',color='skyblue',alpha=.4)
xticks(range(0,len(df1.index)),df1['年'],fontsize=20,rotation=90)
ax3.legend(['公開本数'],loc='upper center', prop={'size': 26})
ax3.axes.get_yaxis().set_visible(False);

2010年の公開本数は2014年に比べ圧倒的に少ないが、興行収入は2014年を大幅に上回っている。このことからも公開本数が多いからと言って必ずしも興行収入が増えるわけではないことが分かるが、グラフ上では、ここ数年の公開本数と興行収入に着目した場合、明らかに何かしらの相関関係が存在するように見えなくもない。しかしながら、実際には、興行収入は平均チケット代と動員数に大きく左右されている。チケット代の平均とは、例えば、大人料金1800円を払って見る人間もいれば、1000円〜の割引価格で見る人間もいるということである。子供やシニアは通常料金よりも割安で映画鑑賞できるので、子供やシニアが多ければ興行収入は当然減るし、1800円入場者が多ければ興行収入は増えることになる。1950年代の入場者数が桁違いに多いが、例えば、現在の大卒初任給は、1955年の大卒初任給(8700円)の24倍という事実を考慮に入れれば、平均入場料63円という額は今の1512円に相当し、2018年の平均入場料1315円より若干高いので、この入場者数は驚きに値するだろう。とは言っても、ただの一過性のブームだったことは上のグラフから明らかである。その入場者数も1972年に2億人を割り込んで以来、2018年まで2億人を超えたことは無いが、2016年に限っては、42年ぶりに1億8千万人を超え、興行収入も過去最高の2355億円を記録している。

過去64年間のスクリーン数の推移

df4 = df[['年','スクリーン数']]
fig, ax = subplots(figsize=(20,12))
df4[['スクリーン数']].plot(ax=ax,marker='o')
grid(b=True, which='major', color='k', linestyle='-')
minorticks_on()
grid(b=True, which='minor', color='gray', linestyle='-', alpha=0.7)
xlim(-.6, 63.4)
xticks(range(0,len(df1.index)),df1['年'],fontsize=20,rotation=90)
ax.annotate('7457', xy=(5,7450),  xycoords='data',
             xytext=(220, 0),textcoords='offset points',
             size=25, ha='right', va="center",
             bbox=dict(boxstyle="round", alpha=0.1),
             arrowprops=dict(arrowstyle="wedge,tail_width=0.5", alpha=0.7,color='k'))
ax.annotate('1734', xy=(38,1730),  xycoords='data',
             xytext=(30, 100),textcoords='offset points',
             size=25, ha='right', va="center",
             bbox=dict(boxstyle="round", alpha=0.1),
             arrowprops=dict(arrowstyle="wedge,tail_width=0.5", alpha=0.7,color='k'));

スクリーン数は、1960年の7457枚をピークに減少を続け、1993年の1734枚で底を打ち、それ以降は順調に増加を続けている。2018年時点では3561枚となっており、ピーク時の半分以下ではあるが、1993年の倍以上になっている。家から車で15分程度の所にユナイテッド・シネマ新座があるのだが、メチャクチャ不便な所にあってビビる。俺がアメリカにいた頃は、近所の映画館で50セント(50〜60円)で映画が見れたので、帰国後に日本で1000円以上も出して映画を見る気にはとてもなれんかった。日本の映画館は飲食するにもボッタ価格だから余計に嫌になる。

公開本数と興行収入・動員数の相関性

結論としては、低予算・駄作糞映画を増やしても、興行収入と入場者数が必ずしも増えるというわけではないということになる。例えば、2016年は「君の名は。」一作でその年の全興収の1割以上を占めている。君の名は。を見に行ったものの席の空きが無かったので他の映画を見たという人が相当数いたことからも分かるように、2016年は君の名は。バブルだったことが伺える。1つ言えることは、映画業界は、アタリショックの教訓から学ぶ必要があるということだ。北米市場において、糞ゲー乱発が原因でゲーム市場がクラッシュし、ファミコンの登場まで市場は回復しなかった。粗悪な糞ムー(糞ムービー)の乱発が日本の映画市場をクラッシュさせる可能性もあるわけで、明らかに消費者受けしない賞狙いの独善的な映画や、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる的な粗悪映画を市場から排除する必要がある。ちなみに、今年はディズニーのアタリ年になるだろうと予測されていて、アラジンも大ヒット上映中だが、今後も、トイスト4、ライオンキング、アナ雪2と大作が目白押しなので、ディズニー効果と新海誠氏の新作「天気の子」効果で2016年の興収記録を更新する可能性がある。「名探偵コナン 紺青の拳」も95億超えが予想されているので、今年は映画の当たり年と言ってもいいのかもしれない。個人的には新作ゴジラを近所のIMAX映画館に見に行こうと思っていたのだが、どうやら糞ムーらしいので止めた。アナと雪の女王2は評判が良ければ見に行きたいとは思っている。