富士通、スパコン「京」の後継機はSPARCではなくARM!?

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富士通がスーパーコンピューター京の後継機のCPUをSPARC XlfxからARMベースのカスタムCPUへ変更するかもしれいないようです。中国の神威が93ペタフロップス(京の9倍)という驚異的な性能を叩き出しただけではなく、消費電力においても京とそんなに変わらないという、衝撃的なエネルギー効率を達成しているので、富士通はスピードではなく、エネルギー効率で勝負に出るのかもしれません。何れにしても、2020年に京の後継機は完成予定らしく、その間に中国もさらに高速で高効率のスーパーコンピュータを開発すると思われるので、京の後継機が中国、あるいは、アメリカのスパコンに対抗するのは、かなり至難の業のように思われます。

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富士通の京の後継機

Fujitsu drops SPARC, turns to ARM for Post-K supercomputer

And the ARM architecture, which dominates mobile-device chips, will appear in Fujitsu’s next flagship supercomputer.

The Fujitsu system, called Post-K, will succeed the K computer that is No. 5 on the Top500 list of the world’s fastest supercomputers.

「そして、モバイル機器チップを独占しているARMアーキテクチャが、富士通の次の旗艦スーパーコンピュータに搭載予定です。ポスト「京」と呼ばれている富士通システムは、スーパーコンピューター世界速度トップ500の5位のスパコン京の継承予定です。」

富士通の次世代スパコンであるポスト「京」について調べてみました

ポスト「京」開発の体制

ポスト「京」の開発は、文部科学省、理化学研究所、開発担当企業に加え、研究機関、企業、大学などの連携機関が協力して進めます。

理化学研究所はスーパーコンピュータ(ポスト「京」)の開発を担当し、開発担当企業とともに、重点課題などのアプリケーション開発者と協調設計(コデザイン)を行います。

開発担当企業が富士通です。理研を中心に設計・開発が行われている感じです。産学官連携事業のようです。

ポスト「京」のウェブサイトがあるようです。フラッグシップ2020プロジェクト

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まだ正式決定ではない

In 2014, Fujitsu said it would use its SPARC Xlfx processor in the next K computer. It’s not clear whether that chip will now go into an upgrade to the current K system. Fujitsu has not respond to a request for comment on that point.

「2014年、富士通はポスト「京」にSPARC Xlfxプロセッサを使うと言っていました。京の後継機にそのチップが使われるかどうかは今現在不明です。富士通はこの点についてのコメントを控えています。」

あくまでも噂や推測レベルの話のようです。ポスト「京」のサイトを見ると、後継機の最も重要な設計ポイントが京の資産を継承できる事となっています。性能よりも完全互換性を目指すとはっきり言っているので、CPUの変更は無いように思われるのですが、京を完全エミュレートする能力を持ったスパコン開発も有り得るので、現時点では何とも言えません。省エネスパコンを目指すなら、低電力消費のARMアーキテクチャの選択は正しいと言えます。

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インテル入ってない

インテル制CPUの入っていないスパコンが今後の主流になっていくような気がします。中国の世界最速スパコンも独自開発のCPUだし、富士通もARMかもしれないしで、もちろん、アメリカのタイタンの後継機はインテルかAMD製CPUなんでしょうが、アメリカ以外の国は独自設計か、カスタムチップが主流になっていくと思われます。スパコンだけではなく、サーバーにおいてもインテル離れが進むかもしれません。

Google and Rackspace are teaming up to design a server called Zaius based on the Power9 architecture.

「グーグルとラックスペースは、power9アーキテクチャをベースにしたZaiusと呼ばれるサーバーを共同で設計しています。」

Intel dominates the server chip market and went into 99.2 percent of all servers in 2015, according to IDC.

「IDCによれば、2015年のサーバー市場でインテルチップの市場シェアは99.2%に達しています。」

サーバー市場はインテルの独壇場なので、インテルにとっては痛くも痒くもないみたいです。

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